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Football Life

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世界のどこへ行ってもサッカーはあります。こちらではボールを求めて訪れた国でのエピソードをお伝えしようと思います^^
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2021年2月の記事一覧

Football Life vol.125

シュタディオン・イム・ボルシア・パルク。 オランダとの国境に近くにあるボルシア・メンヒェングラートバッハ(BMG)のホームスタジアム。 舌を噛みそうな名前のチームだけれど、60年代から70年代に攻撃的なサッカーでドイツだけでなく欧州を席巻した歴史のあるクラブだ。しかし、21世紀の終わりから10年間くらいは下位を定位置として、2度の2部降格を経験するなど低迷期にあった。 チームが立ち直らせたのはスイス人のルシアン・ファブレ監督だった。就任した当初、チームは最下位に低迷して

Football Life vol.124

トローリ・アレーナ。 ドイツ南部のバイエルン州の軍独立市フュルトを本拠地にするSpVggグロイター・フュルトのホームスタジアム。 第二次世界大戦前には3度の優勝経験があるフュルトだけれど、それ以降はほとんど2部以下で過ごす小さなチームだ。 そんな古豪がこの年のドイツカップでは予想外の躍進を果たし、準決勝で王者ドルトムントを迎え撃つことになったのだから、この日はお祭りのような騒ぎになっていた。 ボールボーイもいつもより楽しそう。 初めてきたスタジアムだから、いつもがど

Football Life vol.123

ヘルレドーム。 オランダの中部の街アーネムを本拠地にするSBVフィテッセのホームスタジアム。 選手入場の前にベンチ周りを撮っていたら、鷹のお食事シーンが視界に飛び込んできた。 「おおおお、生肉食ってるっ」 ビックリしたけれど、双頭の鷹がチームのエンブレムに採用されていることを知ったのは試合が終わってからだ。 ▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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Football Life vol.122

インパルス・アレーナ。 ミュンヘンの隣町、アウクスブルクにあるスタジアム。この日のお目当ては当時、ドルトムントで無双状態だった香川真司だった。 しかし、この日、もっとも輝いたのはアウクスブルクに所属していた細貝萌だった。彼のマンマークに苦しんだ香川がこの日、輝くことはなかった。 ベストイレブンに選出されるほどの活躍に同じ日本人として誇らしい気持ちになったのは言うまでもない。 しかし、短期滞在で撮影機会が限定されているカメラマンとしては「今日じゃなくてもいいじゃん!」て

Football Life vol.121

メルセデス・ベンツ・アレーナ。 ドイツ南西部シュツットガルトにあるスタジアム。もともと陸上競技場として1933年に開場して、その歴史は古い。2009年には陸上トラックを廃して6万人収容の大きなサッカースタジアムとして生まれ変わっている。 シュツットガルトは世界的自動車メーカーのダイムラーやポルシェの本社があることで有名な街だ。つまりベンツのお膝元。 子どもの頃から、ベンツといえば高級車で怖い人が乗っていると思い込んでいたけれど、こちらに来てわかったことはタクシーやバスま

Football Life vol.120

アル・ガラファ・スタジアム。 ドーハにいくつもあるスタジアムのひとつ。収容人数は20000人くらいで特別な特徴があるわけではない。 この日はアジアカップ2011の準決勝で日本は韓国と対戦した。未だに物議を醸し出すこともある試合でPK戦の末、日本が勝利している。 大会を通して不可解だったり、理不尽だったり、色々な逆境を乗り越えての決勝進出は現地で取材していた者として忘れることのできない試合になった。 ▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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Football Life vol.119

ハリーファ国際競技場。 1976年に開場された競技場で、スポーツ立国を標榜とするカタールの顔とも呼ぶべき存在だ。 2011年のアジアカップ決勝では日本が李忠成のボレーシュートでオーストラリアを沈めて劇的な勝利を飾り、思い出深いスタジアムになった。 巨大なツインアーチが特徴的で、来年のワールドカップに向けた改修ではこのアーチに天蓋屋根が取り付けられて空調管理が効くようになったらしい。 ▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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Football Life vol.118

アル・アリ・スタジアム。 カタールのドーハにある2万人収容の小さなスタジアム。そして「ドーハの悲劇」の舞台となり、日本サッカーが大きく動き出した場所でもある。 2011年のアジアカップに挑むザックジャパンに練習会場として割り当てられたのはAFCの粋な計らいなのだろうか。 当時を知る同業の先輩たちから懐かしい話をたくさん聞かせてもらえた当時高校だった僕は、久しぶりにただのサッカーファンに戻った。 ▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽

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Football Life vol.117

水原ワールドカップ競技場。 ソウルのお隣にある水原を拠点とする水原三星のホームスタジアム。 ビッグバードの愛称が示すようにメインとバックのスタンドには大きな屋根が備えてあり、40000人収容のスタンドは程よい傾斜で視認性が高く、無駄な装飾がなく無骨な作りだったけれど、ワールドカップ会場としての風格を漂わせていた。 この日は当時、水原に所属していた高原直泰の取材でKリーグを初めて体験した。平日開催ということもあって立派な客席に空席が目立ったことが残念だった。 ▽△▽△▽

Football Life vol.116

フェルティンス・アレーナ。 収容人数は60000人を数え、ドイツ初のドーム型スタジアムとして2001年にシャルケ04のホームとして誕生した。UEFAが定めるスタジアムランキングでは最高評価のレベル4を獲得している。 この日はドルトムントを迎えたルールダービーだった。 中央駅に到着する電車からは青と黄のサポーターが次々に降りてくる。そのままトラム乗り場に直行する人もいれば、駅前で騒ぐ人、スタジアムへ行く途中にあるシャルカーが集まるパブで一杯やる人、至るところに青と黄の姿が

Football Life vol.115

グリーン・ポイント・スタジアム。 喜望峰で有名な街ケープタウンにあり、アフリカ大陸の最南端に位置した最先端の技術が注ぎ込まれたスタジアム。 グラスファイバーが編み込まれた美しい外観、客席全体を覆う屋根にはガラスが採用さているから圧迫感はなく、晴れた日には青空と太陽の光がピッチを照らす。またデザイン段階からエネルギーの利用効率や地球環境にも配慮されているらしい。 500年前の大航海時代にはポルトガルの多くの冒険家たちがこの街を訪ね、アジアへの航路を開拓したという。その胸に