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Football Life

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世界のどこへ行ってもサッカーはあります。こちらではボールを求めて訪れた国でのエピソードをお伝えしようと思います^^
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2020年10月の記事一覧

Football Life vol.78

セルティックパーク。 グラスゴーの中心地から東に少しはずれた郊外。緩やかな登り坂を上がると大きなスタジアムが見えてくる。パラダイスの愛称で親しまれるセルティックのホームスタジアムだ。 なぜ楽園と呼ばれるのか。 薄曇りの中に射してきた柔らかい陽光に誘われてスタジアムの裏手に回ったとき、その理由が分かった。そこには多くの墓石があって、小高い丘で天国に近い場所という意味なのだろう。 日本人にはない発想だと思った。 △▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽ 


Football Life vol.77

クロークパーク。 中世に生まれたフットボールにもっとも近い競技として知られるアイルランド発祥のゲーリックフットボールの聖地だ。このときはユーロ予選のアイルランド対ドイツが行われていた。 そして、アイルランドと言えば「やっぱりギネスでしょ!」というコトで、ホテル併設のパブで遅い晩御飯を摂ることにした。 自慢することではないけれど、僕は英語が苦手だ。だから英語が公用語の国は今でも少し怖い。 このとき僕を優しく迎えてくれたのは朗らからなママさんだった。 「いらっしゃい、何

Football Life vol.76

デ・ラ・セラミカ。 久保建英が所属するビジャレアルのホームスタジアムだ。建造は1923年だから、もうじき100年周年を迎える歴史あるスタジアムだ。 収容人数は25,000人弱だけれど、人口50,000人の小さな街には大きすぎるスタジアムとも言える。雰囲気は大宮のNACK5スタジアムに似ている。小さなスタジアムだけどサッカーが見やすくて、何よりも雰囲気がある。 僕が訪ねたのは2008年だった。 この日、訪ねたのはクラブハウスに隣接された練習場だった。チームは迫る開幕に合

Football Life vol.75

ジグナル・イドゥナ・パルク。 日本人に最も馴染みがあるスタジアムかも知れない。香川真司が活躍したドルトムントのホームスタジアムだからだ。 僕が初めて訪れたのは2006年日本代表の欧州遠征で、その3ヶ月後のW杯で何度も足を運んだ馴染みのあるスタジアムだ。そのときは観戦しやすいスタジアムくらいの印象しかなかった。 久しぶりに訪れたのは2年後の夏だった。僕はドルトムント対バイエルンを取材した。駅からのアクセスも慣れたもので新鮮さは薄れていた。 ピッチに降り立つまでは。 フ