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韓国・朝鮮語の学びのために(変則用言)

*音声による解説は、一番下のリンクからお聴きください。

語尾の接続にあたり、変則的なくっつきかたをする用言を変則用言といいます。終声に何らかの変化があるパターン(ㄷ変, ㅂ変, ㅅ変, ㅎ変)、母音が脱落したり変化があるパターン(ㅡ変, 르変, 러変)の二つで考えると覚えやすいかもしれません。

* ㄷ変則用言
語幹が「ㄷ」パッチムで終わる一部の動詞は「으」「아/어」で始まる語尾・補助語幹が続くと「ㄷ」が「ㄹ」になります。

1) ㄷ+으→ ㄹ+으
걷다(歩く)→ 걸으면(歩けば)
듣다(聞く)→ 들은(聞いた~[過去連体形])

2) ㄷ+아/어→ ㄹ+아/어
묻다(尋ねる)→ 물어서(尋ねて)
싣다(載せる)→ 실어요(載せます)

正則用言(変則的な接続にならないもの)としては「받다(受ける)」「얻다(得る)」「닫다(閉める)」などがあります。

* ㅂ変則用言
語幹が「ㅂ」パッチムで終わる用言の多くは「으」「아/어」で始まる語尾・補助語幹が続くと変則的な形になります。

1) ㅂ+으→ 우
맵다(辛い)→ 매우면(辛ければ)
덥다(暑い)→ 더운(暑い~[現在連体形])

2) ㅂ+아/어→ 워 
맵다(辛い)→ 매워서(辛くて)
덥다(暑い)→ 더워요(暑いです)

ただし、2)の場合において「곱다([きめがこまかく]美しい)」「돕다(助ける、手伝う)」だけは例外的に「워」ではなく「와」をとって「도와」「고와」の形になります。

고우면(美しければ) 고와요(美しいです)
도우면(助ければ)  도와요(助けます)

一部、正則用言があります。「입다(着る)」「잡다(捕まえる)」「좁다(狭い)」などがそれに該当します。

입으면(着たら) 입어요(着ます)
잡으면(捕まえれば)잡아요(捕まえます)

* ㅅ変則用言
語幹が「ㅅ」パッチムで終わる用言の一部は「으」「아/어」で始まる語尾・補助語幹が続くと「ㅅ」パッチムが脱落します。

1) ㅅ+으→ 으
짓다(建てる)→ 지으면(建てれば)
낫다(治る)    → 나은(治った~[過去連体形])

2) ㅅ+아/어→ 아/어 
짓다(建てる)→ 지어서(建てて)
낫다(治る) → 나아요(治ります)

ただし、「웃다(笑う)」「벗다(脱ぐ)」「씻다(洗う)」などは正則用言であり、「잇다(継ぐ)」「젓다(漕ぐ)」「긋([線などを]ひく)」などはㅅ変則です。

なお、ㅅパッチムは脱落しても縮約形にはしませんので注意してください。

짓다→ 지으면 지어서 지어요 지었어요
낫다→ 나으면 나아서 나아요 나았어요

*ㅎ変則用言
語幹が「ㅎ」パッチムで終わる形容詞は「으」「아/어」で始まる語尾・補助語幹が続くと変則的な形になります。

1)「~으」が続いた場合は「ㅎ」が脱落する。그렇다→그러면など。
2)「~아/어」が続いた場合は「ㅎ」が脱落するとともに、母音が「ㅐ」になる。그렇다→그래요など。

빨갛다→ 빨가면 빨개서 빨개요 빨갰어요
어떻다→ 어떠면 어때서 어때요 어땠어요.

ただし、「하얗다+아요」は「하얘요」です。また、動詞(「놓다[置く]」「넣다[入れる]」など)と、形容詞でも「좋다」は変則となりません。

* 으変則用言
語幹が「ㅡ」で終わっている用言は「아/어」で始まる語尾が続くと、「ㅡ」が脱落し、さらにその前の母音が陽母音であるか陰母音であるかによって「ㅏ/ㅓ」が接続します。ただし、「ㅡ」が脱落したあと、その前に母音がない場合は「ㅓ」が接続します。

아프다→ 아ㅍ+ ㅏ   아파  아파서 아파요
예쁘다→ 예ㅃ+ ㅓ   예뻐  예뻐서 예뻐요
쓰다    → ㅆ + ㅓ   써     써서     써요

* 르変則用言
語幹が「르」で終わる用言は、「아/어」で始まる語尾が続くと「ㅡ」が脱落し、さらに「ㄹ라/ㄹ러」の形をとります。

모르다→ 모ㄹ+ ㅏ  몰라 몰라서 몰라요 
부르다→ 부ㄹ+ ㅓ  불러 불러서 불러요

ただし、「따르다(従う)」「치르다(支払う)」は으変則です。

따르다→ 따ㄹ+ ㅏ  따라 따라서 따라요
치르다→ 치ㄹ+ ㅓ  치러 치러서 치러요

* 러変則用言
「푸르다(青い)」「이르다(至る)」などは러変則といって르変則とは別の形になります。「아/어」が続くと「러」となります。러変則になるのはほかに「노르다(黄色い)」「누르다(黄色い)」の計4語のみです。

푸르다→ 푸르+ 어  푸르러 푸르러서 푸르러요 
이르다→ 이르+ 어  이르러 이르러서 이르러요

ただし、「누르다(押す)」「이르다(早い)」はこれと同じ形ですが르変則です。

学習メモ

ほかにも「푸다(汲む、よそう)」が「아/어」が接続すると「퍼」になるなど若干の変則的な接続はありますが、それは個別的に覚えれば十分かと思います。

音声による解説です。
(このページをご覧になりながら、音声をご参照ください。)


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