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本番前に思うこと

お仕事の関係でお誘いをいただいたので、先日久しぶりにライブに行ってきました。どれぐらいぶりだろう。舞台もライブも配信で見ることが多かったので、早めに着く電車に乗って行ったのに、反対方面の電車に乗ってしまうという初歩的なミスをかましてしまった(ちゃんと5分前には着いたけどな!)

約一年以上ぶりにステージでパフォーマンスをする生の人間を見て、久しぶりに着火された魂を感じると共に、

頭の片隅に今のご時世がずっとチラつき、ちょっと控えめに盛り上がっているギャラリーの様子もよく見えて、なんか不思議感じでした。


私は女優を目指して(何故か)グラビアアイドルとしてデビューし、

その後(何故か)グラビアを続けながら舞台に立ち始め、今は映像を中心にお芝居をしています。

舞台は何回ぐらい本番を経験したんだっけ?

と思って今Wikiを見てザッと数えてみたら、大体170ステージぐらいですかね。中劇場ぐらいの大きさで、本番踏んでます。いつも自分の経歴確認したい時はWikipedia(更新してくれてる方ありがとう!!)


本番前は必ず思うことがありまして、それは

なんでこんなことやってるんだろう。。。


いや、お前がお芝居好きでそれを仕事にして、自ら望んでやってることやろ!て言うあなたのそのお気持ち、とてもわかります。

それでも、どれだけ稽古をしたって、初日でも千秋楽でも毎回、本番始まるギリギリの袖で待機している時に、思ってしまうんです。


なんでこの地獄みたいな緊張を味わってるんだろう。。。失敗したくない。。。失敗したらどうしよう。。。もう一生この緊張を味わいたくない。。。。お客様の前に出るのが怖い。。。最初の声のボリュームをミスりそう。。。舞台の結論を知ってるのに、何も知らない顔をして人前に出るってなんて異常なんだ。。。。なんで。。。なんで。。。。


結局、舞台に立ってしまえば緊急事態が起きない限り、幕が降りるまで舞台上での“人に見られながらの生活(物語)“は続きますし、他のことを考える余裕なんてないのですが(芝居しながらお客様の様子を感じたりはしてますが)

それをスタートさせる時の、緊張で逃げたくなる気持ちはいつまで経っても慣れません。


(ここからは、自ら語るのはイカしてない、少しダサいのでは、と感じていることを交えつつ書いてます。。。語るのは恥ずかしいので突如消すことがあります)

私はプロとしての意識が素人の頃からとても強く、根性座ってる顔をしているからか

ある程度経験を踏んでからは、有難いことに舞台の軸というか芯になる立ち位置を頂くことが多いです。(出ずっぱり、とか座長とかね)そのため本番中ずっと、崩れることが許されませんし自分でも崩れることを許さないので、自分で自分にプレッシャーかけてる部分があります。(むしろ誰かが崩れたらそれを修正しなきゃ、とも思いがち)なので、失敗しないために一人で色々頑張っています(笑)

それでも今までの舞台で、セリフが飛んでしまって周りに迷惑をかけたり、ものすごい枚数のダメ出し手紙をお客様から貰ったり、本番中に幽霊にいたずらされてイレギュラーが起きたりして

経験が浅かった、だけでは済まされない、思い出すだけでも今だに血の気が引く失態もチラホラあります。起きてしまったことはしょうがない、と言うポジティブな気持ちも必要ですが(むしろ本番中は全く気にしてない)

それを二度と繰り返してはならぬ、と昔の失敗を新しい舞台を踏むたびに思い出し、稽古で追い込んで追い込んで本番ノーミス、そしてその上で毎回新鮮な反応を積み重ねて作品を更新していたいと思っています。


いや、多分これ当たり前のことなんだろうけど、、そのプレッシャーが本番前に毎度ピークをお迎えになるんです。震えと、緊張が、もうピーク^^

本番になったら震えは止まるし、目の前の気持ちと言葉のラリーで忙しいからか、全く緊張しないんですよね。むしろ、無。なんなんだろうね、これ。

映像の現場も緊張するけどね、舞台はまた特に違う緊張なのです。ステージを見てるお客様が、みんな私に銃口を向けながら見守ってくれてる感覚(笑)

でもありきたりかもしれないけど、それを乗り越えた分の喜び成分が、終わった後にはドバドバ出てきます。反応も全て肌で感じられるので、それを知ってしまったから簡単に抜け出せないんだろうね。


そんなことを、先日のライブ見ながら、ステージ上の演者さんに想いを馳せながら、久しぶりのライブ感に今まで忘れていた自分の感覚を思い出したのでした。

きっとあなたたちも、ここで生きることが1番自由で楽しくて、そしてそこに至るまでは苦しいんだろうな、、、なんて、余計なお世話をこいていましたとさ。おしまい。





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