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伝統的工芸品 牛首紬③

石川県の伝統的工芸品、牛首紬・白山工房の職人さんにインタビューをさせて頂きました。第3回目は牛首紬のキーワード、玉繭(たままゆ)💛

白山工房 西山幹人様

取材日 2020年11月17日

「牛首紬で使われている玉繭っていうのは、ひとつの繭の中に蚕さんが2頭入っております。2頭の蚕が別々に糸を吐いて1つの繭っていうのを作ってますので、形が普通の繭に比べると大きくて、いびつなんです。これって言うのが、昔屑繭って言われてたんですよ。

2~3%どうしてもこういうものが出来る。この玉繭っていうのがなぜ屑繭って言われてたかというと通常の繭ですと1頭の蚕がずっと1本の糸を吐いて繭っていうのを丸めていっております。なのである程度むしっていってあげると糸の出口っていうのが1本綺麗にツーっと出てきます。そうすると、あとは毛糸の玉と原理っていうのが一緒なんですね。

ようは、中の蛹さん出てくるまで糸っていうのは取れます。かたやこの玉繭っていうものは2頭の蚕が別々に糸を吐いて1つの繭っていうの形成していってますので、ある程度むしってってあげると糸口っていうのは綺麗に2本出てきます。ただ2本綺麗に糸口っていうのが出てきてもきても途中で絶対交差してる所っていうのがあるのでその交差してる所で糸が絡まって切れたり、糸がまとまってごごごと抜けてきたりするんですよ。それが入ってしまうと糸の太さっていうのにばらつきが出てしまうんですね。

なので、この玉繭から糸を取るのはすごく難しい。機械じゃ糸っていうのは作れないのでうち、今でもこの玉繭から職人さんの手作業で糸づくりっていうのをしております。」

音声でもお楽しみ頂けます🎧

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