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アニヶ咲1期1話と12話の比較に見る、歩夢の「迷い」と「成長」

こんにちは。つついったー。です

早速ですが、今回を#1として、虹ヶ咲について感じていることをnoteとしてまとめたいと思います。
きっかけは、先日DDのユニットライブについて語るというコンセプトで開かれていたスペースを偶然覗いたことです。語り手お三方の熱弁を聴き、「好きなことを言語化して伝える、というのは素敵なものだな」と強く思いました。

というのも、私はめちゃめちゃニジガクが好きなんです。ただ、その想いを語れる人が今のところ周りにいません…
伝える人がいないんじゃあ、この気持ちも胸の中にしまっておくほかないわな…と思っていたのですが、先述のスペースに参加して「それはもったいないな」と感じました。なので、少しずつ形にしていきます。
一般オタクの慣れない月並みな語りですが、「ああ、こいつニジガク好きなんだな~」と思っていただければ、それ以上の喜びはありません。
よろしくどうぞ。


はじめに


さて、今回語るのは表題にあります通り、アニヶ咲第1話と第12話のライブパートの比較です。言わずもがな、この2ステージは歩夢の成長が描かれている名シーンですよね。
私はこの2ステージの比較を、①ライブパート②歌う直前の歩夢の行動の二つに分けて行いたいと思います。
(個人的に②の、歌う前の行動の違いの描写がかなり好きだったりします。)
まずは、①のライブパートから

①ライブパート

「Dream with You」「Awakening Promise」、どちらも神曲で、当然ながら歩夢のソロステージという共通点がありますが
個人的に結構毛色の違うステージだと思っています。僕はその中でも特に歩夢の表情が印象的です。

何といっても後者のAwakening Promiseの方が顔が明るいです。
Dream with Youは明るい曲調なものの、結構歩夢の表情には影があります。(ステージ序盤のこことか結構怖い)

【限定公開】Dream with You / 上原歩夢(CV.大西亜玖璃)【TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第1話ダンスシーン映像】より

また、ステージで歌う際のカメラ目線の頻度が、Awakening Promiseの方が圧倒的に多いです。

【限定公開】Awakening Promise / 上原歩夢(CV.大西亜玖璃)【TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第12話ダンスシーン映像】より

1話時点の歩夢はあくまで侑ちゃんにのみ向けて歌っていますが、12話では「わたし、みんなのために歌うよ」と決意している通り、ファンの皆に向けて歌うようになります。この演出では、その歩夢の心境の変化がしっかり出ていますね。好きです。
1stシーズンを通じて、アイドルとして前を向くようになったんだなぁ…と、嬉しくなります。

②歌う直前の歩夢の行動

次は歩夢の、歌う直前の行動についてです。
ただ、この行動の違いというのは結構些細なところなので、これを読む側の人からすると「そんなとこ?」って感じかもしれません笑
…いや、変な前置きはいいか。はい、続けます。
1話と12話のステージでは共通して、歩夢がステージへ向かうために階段を駆け上るのですが、1話では歌う前に階段を上り切らず、歌いだしは踊り場にて行われます。(歌いだした後に一番上まで上り切ります。)
かたや12話では、歌う前に階段を一気に駆け上がり、一番上にたどり着いてから歌いだすのです。

【限定公開】Dream with You / 上原歩夢(CV.大西亜玖璃)【TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第1話ダンスシーン映像】より
【限定公開】Awakening Promise / 上原歩夢(CV.大西亜玖璃)【TVアニメ『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』第12話ダンスシーン映像】より

僕は1話の歩夢の、ステージである階段を上り切らない場所(踊り場)で歌いだす描写が凄く好きなんですよね。
1話にて歩夢はここで「スクールアイドル、やってみたい!」と宣言するわけですが、宣言してる時に立っている場所は先述の通り踊り場なんです。
もっと高いところまでいけたのに、途中で足を止めて侑ちゃんの方を振り返っているわけですよ。ここ、めちゃめちゃ歩夢の心情の揺れが出ていると思うんです。

このときの歩夢は、「自分の気持ちに正直になって、アイドルをやってみたい」という気持ちをステージで侑ちゃんに伝えるために、階段を駆け上ったわけですが、この階段を駆け上るシーンを歩夢の視点で想像すると、かなりクるものがあります。
階段を一段一段上るたびに歩夢は「侑ちゃんと一緒に予備校に通う未来」という普通を手離しているのです。これは、恐怖と言ってしまっていいと思います。ステージに上がってしまったら、もう戻れません。ステージに上がったら、普通の高校生としてではなく、憧れのスクールアイドルとして歌い、完全に「普通」を手離すことになるから。
だから歩夢は、ステージに上がり切る前に、心の支えである侑ちゃんの方を振り返るために足を止めたのではないでしょうか。
そして、歌いだして、「侑ちゃんのために歌いたい!」と勇気を振り絞って、階段の最上部まで駆け上がったのではないでしょうか。

僕はこの、歩夢が「普通」を手離した瞬間の描写が本当に好きなんです。
一度バラバラになった同好会が再び一つになれたことに関しては、侑ちゃんの功績が大きいですが、その侑ちゃんの背中を押したのは間違いなく「二人で始めようよ!」といった歩夢の言葉、そして歩夢のステージなんですよね。歩夢の、一歩を踏み出す勇気がなければ今の虹ヶ咲スクールアイドル同好会は存在していないんです。
この、夢への一歩の大きさは計り知れません。「侑ちゃん一人のために歌う」という今とはかけ離れた動機であっても、一歩を踏み出すことそれ自体に大きな意味があるのだと感じます。

そして12話では一気に階段の一番上まで上って歌いだすんですね。スクールアイドルとして歌うことへの迷いがなくなったことがわかります。
…歩夢は本当に1stシーズンの間で成長しましたよね。

「大好き!!!」

遠藤ナオキさん、ありがとうございます…!
最後は、1話、12話のライブパート直前の劇判として用いられている楽曲「大好き!!!」について語って〆たいと思います。

…いやぁ、ただこの曲を語るのはマジで難しいです。なぜならこの曲を聴くたびにクソデカ感情により語彙力が喪失してしまうからです…
特に12話の「大好き!!!」はもはや卑怯ですね。一体何人のオタクを泣かせたんでしょうか。(私もそのうちの一人です)
…気を取り直して頑張って言語化します。

私は同じ劇判を流すことにより、歩夢と侑の、1話と12話の間で起こった変化がより鮮明に描写されていると感じます。
12話で「大好き!!!」が流れているとき、二人はこれから自分たちの手によって開催されるスクールアイドルフェスティバル(SIF)についての話をしています。そして侑は歩夢に、自分が持った夢について打ち明けます。
このシーンの二人、本当に輝いていていて、眩しいです。これは1話で歩夢が勇気を出したことをきっかけに、お互い頑張り、変われたからこそです。

そしてこの劇判は、歩夢と侑をとりまく環境が変わっても、二人の間にある大切なものは変わらないということも示唆しているのだと思います。
二人は1話の時とは違い、別々の道を歩み始めました
歩夢は侑以外の人のためにも歌うことを決意しましたし、侑は歩夢にとって全くわからない領域である、音楽の世界に入ろうとしています。
ただ、12話終盤で二人は手をつないで歩いています。二人の間の想いのつながり、「大好き」という気持ちは変わりません。
二人の間の「変わったこと」そして「変わらないこと」を描写しているのがこの劇判なのだと、個人的に感じています。

おわりに

…いやー、長くなりました。ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。嬉しいです。
自分の気持ちを言語化することで、より1話と12話が好きになった気がします。そして何より書いてて楽しかったです。改めまして、この語りを読んでくださりありがとうございました!またお会いできたら嬉しいです。

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