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Solitude Rainと共に前に進んだ、桜坂しずくについて

はじめに

どうも、つついったー。です
本noteはわらみんさん(@WaraminLiver123)主催のえいがさきのカウントダウン企画 #これが私のトキメキ に参加させていただく形で作成したものです。こちらのタグを検索すると虹ヶ咲へのアツい想いが沢山見られます。神企画ですね。ぜひ検索してみたり、タグにて想いを呟いてみてください。きっと楽しいです。

僕はこてつじろうさん(@kotetsu_jiro)からバトンを受け取り、アニヶ咲1期8話「しずく、モノクローム」の挿入歌であるSolitude Rainについてお話していきます。

具体的には下記2点を話すことで、僕の思う本曲周りの魅力をお話できたらと思います。
①僕の思う桜坂しずくの人となり・成長
②しずく、モノクロームからみる僕のアニヶ咲の好きなところ

また、今回はアニメ以外にもタペストリーComicBook素顔のフォトエッセイシリーズ(Rainbow Days)というムック本も絡めてお話したいと思います。(特に後者はアニヶ咲が好きな人にはおススメしたい書籍です。文中にリンクをこさえたので気になる人はチェックしてみても良いかも)

Rainbow Daysは侑ちゃん含めた同好会全員の物語があるぞ!

まず何より、桜坂しずくの"あなた"のひとりとして、彼女にとって大事な曲について書く機会をいただきありがたい限りです。
改めまして企画していただいたわらみんさん、ありがとうございます。

では改めて、僕の思う桜坂しずくの人となり・成長から話していきます。

①桜坂しずくの人となり・成長

人となり~黒しずくと白しずく~

まずは人となりの部分から。特に1期8話時点では、彼女は自分の性格について人に見られたくない部分がある子として描かれていると、僕は考えています。例えば8話後半の、教室でかすみに向けて話すしずくのセリフが印象的です。

そのうち ほかのことでも人から違うなって思われることが怖くなって
だから演技を始めたの みんなに好かれるいい子のフリを

『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』1期8話 「しずく、モノクローム」

舞台「荒野の雨」では仮面を被り黒い衣装を着たしずく(黒しずく)と白い衣装を来たしずく(白しずく)が登場しますが、この子たちはまさにそういったしずくの内面を暗示していると思います。

黒しずく
白しずく

しずくは、人に見せたくない自分の嫌な部分を指していそうです。例えば、昔のお芝居が好きなど趣向が人とズレているところや、つい周りを気に留められないくらい空想の世界に入ってしまうところなどです。
それに対するしずくはそういった部分を出さないように、好かれる自分を演じる姿の現れだと思います。

ただ、知っての通りSolitude Rainの衣装は白と黒のシンメトリー調です。白と黒どちらも目立ちます。僕はこの衣装やステージが、8話でのしずくの成長を表していると思っています。
先ほど言った黒しずく=嫌な自分、白しずく=演じる自分のイメージをあてはめてこのステージを見ると、その両方のしずくがスポットライトに当たっています

これは、人に見せたくないと思っていた自分だって私自身なんだ!と思えた…そして、そういった自分自身に脚光を当てようと思えるくらいには自分自身を好きになれた表れなのではないでしょうか。
また、ステージの最後はの面を前面に出していることも印象的です。
これからはこちらの私も見せていきたいという想いを個人的に感じます。

黒を前面に

成長~黒白ふたりの対話~

僕はこのしずくの成長について、その象徴と言えるシーンがあると思っています。Solitude Rainが始まる直前の白しずくと黒しずくの対話のシーンです。ここがこの話で一番好きと言っても過言ではないです。

ずっとあなたから目を逸らしていた
でも 歌いたい その気持ちだけはきっと真実
今まで ごめんなさい
これが私 逃れようのない本当の私

『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』1期8話 「しずく、モノクローム」

初めて白しずくが黒しずく…いわば嫌いな自分に向き合いそれを受け入れる、しずくにとって大きな成長となるシーンですね。
少しSolitude Rainの歌詞にも触れていきましょう。冒頭にてこの、嫌いな自分を受け入れさらけ出す様が描かれています。

・雷鳴が胸に鳴り響いて 閉じ込めていた感情が溢れ出していく
・知らないうちに 心覆っていた仮面を そっと洗い流していくの

Solitude Rain

ここでの"閉じ込めていた感情"については個人的にしずくを彷彿とさせます。"心覆っていた仮面"というのも、仮面をつけたしずくを連想します。同好会の皆とふれあいかすみの激励を受ける中で、徐々に嫌な自分を隠す仮面が剝がれていくようです。

さて、僕は先ほど一番好きなシーンとしてSolitude Rain直前の、2人のしずくの対話シーンを挙げました。個人的にこの曲…少なくとも「荒野の雨」劇中歌としてのSolitude Rainは、2人のしずくの対話の曲だと思っています。例として2番のサビを見てみます。

煌いて 強く この目を見つめて欲しい どんな心からも逃げたりしない

Solitude Rain

見つめて欲しい…誰から誰に対しての言葉でしょうか。僕はこれはしずくの、しずくへの言葉のように思います。
劇中で白しずくはずっと、黒しずくの声から目を背けていました。ただ先ほどセリフを抜粋したシーンにて、白しずくは黒しずくと初めて向き合い、抱き合います。この部分はそういった決意を感じます。またこの部分は、Cメロと連動し、よりこの意味合いを強めていると考えてます。

その瞳に映して 私の色で 私だけのリアルで あなたの心に触れたい

Solitude Rain

"瞳に映して"…これは白しずくが黒しずくに対し「私の姿を瞳に映して」と言っている…言い換えると「仮面を取って欲しい」と言っているのではないでしょうか。仮面を介さず、黒しずくの目を直接見た状態で向き合いたい…そのくらい強い想いを感じます。また同様にここの"あなたの心に触れたい"も白しずくの、黒しずくに向けた言葉のように感じます。

…このままだと白しずくが黒しずくに一方的に語り掛けているようになってしまいますね。そのようなことはなく、2人の想いは同じだと確かめ合う場面もあります。少し順番が前後しますが、この上で1,2番Bメロを見てみます。

・胸の奥 変わらない たったひとつの想いに やっと気づいたの
・絶え間なく 溢れてる 私だけの想いをもっと紡ぎたい

Solitude Rain

ここの"ひとつの/私だけの想い”は、黒しずくと白しずくどちらも持つ「歌いたい」という想いだと思います。
僕は冒頭で、しずくの自分の嫌いなところについて昔のお芝居が好きなところと、空想の世界に入り込んでしまうところを挙げました。そしてこれらの、言ってしまえばコンプレックスの権化が黒しずく、それを押し殺した外向けの自分が白しずくと本noteでは位置づけています。一見対照的ですがこの二人の芯の想い…歌を届けたい想いは一緒だと思います。

昔のお芝居への興味は演劇をする上での原動力でしょうし、空想の世界に没頭できることは言い換えると、表現をする上での強みと言えると思います。そして、しずくはそれを隠しながら同好会や演劇部で過ごしていました。ただ、そういった日々…同好会や演劇部での練習の日々の積み重ねは、しずくの歌う事、お芝居をすることへのひたむきさの現れだと思うのです。
自分のコンプレックスを感じながら仮面を被る日々も、ちゃんと糧になっているはずです。そしてそのコンプレックスも、しずくの歌う事やお芝居への想いがあってこそなわけですから「歌いたい」という想いは黒しずくと白しずくどちらも持つ情熱なわけです。

そしてここで個人的に好きなのが、このどんな自分もひっくるめて出して歌を届けるという姿が、しずく自身がスクールアイドルを志すきっかけになった理由と重なることです。
この話をするためには、タペストリーComic Book~桜坂しずく~の話をする必要があります。

中古しかないだと…
この本では、元々演劇にのめり込んでいたしずくがスクールアイドルを志すきっかけが彼女自身によって語られています。

演劇はあらかじめ 決められた役になりきるために台本を読み解き お芝居を磨き その人物像を表現していく
一方スクールアイドルは 一人ひとりが持つ「自分の個性」をライブ感あるステージで最大限表現していて
それまで「自分ではない誰か」になるためのアプローチを重ねていた私には それは本当に 衝撃的な存在で──

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会タペストリーComic Book~桜坂しずく~
桜坂しずく Feature Comic「私と役のあわいに立って」

自分の個性を最大限表現するという憧れに、このステージで大きく一歩近づいているんですよね。見せたくないと思っていた自分を受け入れ、どちらの自分もスポットライトに当てる…これはしずくが憧れたスクールアイドルの姿に重なると思います。


さて、これまで本文では、自分の嫌いな部分がある故の二面性をしずくのコンプレックスとして話してきました。ただこの類の悩みは、しずく特有のものでは無いと思います。もっというと、誰しもが持つ等身大の、普遍的な悩みだと思います。僕はここがアニヶ咲を好きになった1番の理由なんですよね。以降、しずく、モノクロームからみる僕のアニヶ咲の好きなところについてお話します。

②アニヶ咲の好きなところ

僕はアニヶ咲(特に1期)は、個人の等身大な悩みに焦点が当たっていると感じています。4話は愛さんを軸に答えのないものへの取り組み方について、5話は果林先輩を軸に新しいことを始める勇気について、6話は璃奈ちゃんを軸に自分の気持ちが上手く表現出来ない葛藤について…と、誰しもが直面しうる悩みがテーマになっていると思っていて、そこが好きです。そしてその解決として一歩を踏み出すのはあくまで自分自身というのも良きです(しずくは舞台「荒野の雨」の主演を演じ切ることで一歩を踏み出しました)。
今回はSolitude Rainについてのnoteということで特にしずく、モノクロームならではの好きなところを言うと、しずくの悩み…人と接することを気にして振舞ってしまう悩みがこの回限りで完全に解決しないところにあります。
…といってもこれは事実というより僕がそう捉えているという話なので、その理由についても話します。
こちらについて話すためには「素顔のフォトエッセイシリーズ Rainbow Days」についてお話する必要があります。

こちらアニヶ咲時空の同好会メンバーひとりずつに焦点があたるストーリーで構成されるムック本でして、この内のしずく回「ノックの音が聞こえたら」はしずく、モノクロームの後日談に当たる話となっています。
舞台「荒野の雨」を演じきったしずくですが、この時点でもまだしずくの、自分の妄想を外に出すことで同好会の皆が離れていくことを恐れている様が描かれています。
話中にて自分の想像の世界を同好会メンバーに伝える様子が描かれますが、ありのままの自分を出すことにためらいが無くなったわけではありません。自分を出すことの恐怖と、自分を知って欲しい気持ちを天秤にかけて後者が勝つようになった、としずく本人より語られています。僕はここにすごく共感しました。なぜかというと、こういうコンプレックスにまつわる悩みは一度のきっかけで完全に解消するようなものではないと思うからです。自分も似た悩みを割としっかり目に抱いていた時期があるのでよりそう感じますし、ここのしずくにとても勇気を貰ったことを覚えています。前向きな気持ちと後ろ向きな気持ちどちらも肯定してくれたような気がしたので。

ただこういう言い方をすると「じゃあ解決してないの?ダメじゃん!」となるかもしれませんが、そうではありません。しずく自身が前を向けているから、それで良いんです。しずくが前を向いている表れとして、Solitude Rainの歌詞の最後の部分があると思います。

じきに雨が上がる "Hallo, This is me"

Solitude Rain

しずくは、雨が上がることを確信しているのです。今はまだ雨が降っている…コンプレックスの解消までには至らなくとも、やがてそれは晴れる、前に進めるという確かな予感が彼女にはある…そういった想いがこの歌詞に表れていると思います。(そういう意味で個人的にここでの"雨"は天気というより後ろ向きな心模様の現れといったイメージが近いです)
また、言いたいこととしては重複しますがこの曲は「まぶしいあの空」というフレーズがサビ毎に出てきます。

まぶしいあの空へと 飛び出すよ    (1番サビ)
まぶしいあの空へと 奏でるよ     (2番サビ)
まぶしいあの空へと あぁ 飛び出すよ    (ラスサビ)

Solitude Rain

"あの空"…空としずくの距離は遠そうです。空は虹ヶ咲の歌詞において「なりたい私」的なイメージと結びつくと思うので、先ほど言った、まだ雨が上がり切っていない様子と繋がります。ただ「飛び出す」「奏でる」と遠い空への姿勢は凄く前向きです。なりたい私は遠いようで、いつか掴める…そんな距離感がありそうで、素敵だなと思います。

またこれは余談ですが、しずくの周りを気にし過ぎず自分をありのまま出したい気持ちが個人的に垣間見えるな…となる好きな画像があります。

キリッ

5thライブのBlu-rayのジャケット絵です。しずくのお顔と手に注目…ちょっとふざけてますよね笑。周りから好かれる理想の私…的なイメージからは離れていると思います。たまにこういうお遊びを入れたくなるのも彼女らしさかなとも思うので、集合写真のような大事な場面でこういう表情ができるようになったことは嬉しく思いました。

さいごに

本noteではSolitude Rainの歌詞やしずく関連のムック本を交えて、僕の思うしずくの人としての成長についてお話してきました。いかがでしたでしょうか。そもそも短くない文章なので、ここまで読んでいただけた時点でとてもに嬉しいです。またそれに加え、本文のどこかの部分でいいなと思っていただけた部分があったらば、ハチャメチャに嬉しく思います。

映画…一体どのような物語になるのでしょうか。個人戦ということが明かされていますが、僕としては全く予想がつかずドキドキしています。
超絶余談ですがしずく個人戦、という言葉で連想するのは、スクスタ2nd Seasonの部と同好会の合同イベントにて、ランジュに真っ向から勝負をけしかけるしずくの姿だったりします。

何気にここが僕のしずく推しの決め手だったりする

ただ配信という要素が加わるとなると、マジで何するんだ?状態です。唯一わかっていることと言えば、めちゃめちゃ面白くなることくらいでしょうか。僕はアニヶ咲1期の同好会メンバーたちのソロのステージに魅せられて虹ヶ咲を好きになった部分が大きいので、こうしたソロを押し出した展開が来てくれることがとても嬉しいんですよね。同好会の皆が、しずくが、どのような物語を紡ぐのかとても楽しみです。

こんな感じで本文を〆たいと思います。
改めましてここまで読んでいただきありがとうございました!

完結編第1章公開まであと24日!
明日の担当はとまと寿司さん(@tomato__sushi)によるVIVID WORLDです。要チェックだ!

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