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ずっと現場仕事をしていたい(ラストキャリアを考える①)
30年以上ゲーム業界で仕事をしている。
高校の頃に「ASCIIソフトウェアコンテスト」に応募してゲーム制作者を志して以来、ゲーム会社の下っ端プランナーから始まり、リードプランナーもディレクターもプロデューサーもやった。なんならゲーム雑誌のライターもゲーム内テキストのライターも、レベルデザイナーもローカライズ窓口もサウンド窓口もデザイン協力会社への指示出しもQA取りまとめもソシャゲ制作・運営も一通りやった。ドット絵作成やゲームキャラの声優ですらやったことがある(自分のゲーム限定ではあるけれど)。
要は企画系の何でも屋だ。
複数の大手会社を渡り歩いたので、多方面へのコネクションも出来た。業界内ではそれなりに名前も知られていると思う。プロデューサー時代にたまたまヒット作にも恵まれたり宣伝協力で表に出ることもあったりしたので、ウィキペディアに個人名で項目が作られるぐらいの一般向け知名度はある。知る人ぞ知るレベルだが。
でも最近思う。いつまでこの仕事をしていられるのだろう、と。
一般的な「定年」まで10年未満。今の会社は60歳定年制だから、あと4年。と云ってもそこまで今のやり方で現場仕事を続けるのは間違いなく体力的に不可能だ。現時点でもう徹夜仕事…どころか深夜仕事が無理なのだから(徹夜で受けたダメージを取り戻すのに3日じゃ足りない)。
管理職としてマネジメントに専念すると云うルートもある。ただ給料を稼ぐだけならそれも良いかもしれない。でも現場仕事の方が好きなんだよな。企画を立てたり仕様を書いたりパラメータいじったりテキストを書いたりするのは本当に楽しい。問題点を見つけてアイデアを捻り出して解決に導くのはもっと楽しい。そうした能力は未だに衰えていないと思う(自己評価だけど)。会社としての定年なんて関係なく、もっと現場仕事してたいんだよ。
楽しい仕事だけ、ずっとしてたいんだよ!
理想はユングのアーキタイプで云う「オールドワイズマン」。若者に知恵を授ける老賢者。でもさ、俺が若かった頃、年寄りの云うことなんか聞きたくなかったよ。一緒に手を動かして汗をかく人間しか信用できなかった。オールドワイズマンなんてポジションは成立しないよ。自分で会社を作りでもしない限りはさ。
あと何年かは分からないけど、身の振り方を考えなければならんよな。頭と手と目が動く限りは、現場仕事をするために。
(来週また続きを書くかもしれない)
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