「やりたいこと」は見つからない
「やりたいことがわからない」という悩み。
それに対して、「好きなことを片っ端からやればいいじゃん」っていう大人というかおっさん。(笑)
そういう問いでもないし、悩みでもないし、アドバイスを求めているわけでもないし。
いまでも、「大学生の時に読んでおいたほういい本ありますか?」みたいなことをいう真面目な人もいるけども、本なんて全部大学生の時に読んでおいたほうがいいと思う。
「やりたいことがわからない」という悩み。これは、そもそも「やりたいことはなんだろう?」っていう問いが間違っていると思う。
なぜなら、やりたいこと(=職業だったり、プロジェクトだったり)は見つからないから。
僕自身は大学を卒業する前に「まきどき村」っていう畑のサークルを初めて、日曜日の朝ごはんを農作業の後に食べる「人生最高の朝ごはん」っていう活動を主宰していた。
それって、どっからどうみても「やりたいこと」だよなあと。だって、そもそも仕事じゃないし(裏ワザで月額40,000円のバイト代はもらっていたけど)、自分で企画書書いてはじめているし。
でも、僕も近代教育の敬虔な信者だった。
畑やっているのに、ずっと不安だった。そして問いかけていた。
「自分の本当にやりたいことって何だろう?」って。
それは結局29歳まで続いた。
終止符を打ったのは1冊の本。
小説「吉田松陰 全一冊」(童門冬二 集英社文庫)
野山獄のエピソードだった。
隣の囚人に話しかけ、書道教室や俳句教室、自らは孟子の講義を行った。するとみるみる明るくなっていったという。
「学びあいで希望は生まれる」
それが自分自身が体現したいことになった。
それ以来、「自分のやりたいことはなんだろう?」と問いかけなくなった。
やりたいことはなんだろう?
と問うとき、それが具体的職業名だったり、つくりたいものやプロジェクトだったりとイメージするかもしれない。
しかしその問いは無限にループする。
問いそのものが間違っているのだと思う。
問うべきは、経営の神様ドラッカーが言った経営に必要な5つの質問である
1 ミッションは何か
2 顧客は誰か
3 顧客にとって価値は何か
4 成果は何か
5 計画は何か
この5つの質問に繰り返しこたえていくこと。
「やりたいことは何か?」
ではなく
「顧客はだれか?」
と問い、顧客を探すこと。
そこから始まっていく。
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