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ヒトリエ HITORI-ESCAPE TOUR 2023 in Shibuya QUATTRO 思い出とライブレポ

ずっと気になっていたヒトリエのワンマンに初参戦してきた。
今年の7/23 横浜赤レンガで開催されたムロフェスにて、ようやく初めてヒトリエを観てから次のツアーは必ず行こうと思っていたため、念願のヒトリエワンマンであった。
(結成当初からヒトリエの楽曲に触れていたが、話すと長くなるので今回は略)

(セットリストはページ最下部にございます)

当日の整理番号は670番台、渋谷クアトロのキャパは750なので後方エリア覚悟であった。ふ

カウンターでコークハイを頼んだのだがとてもハイボールが濃く、ほろ酔い状態で後方センターエリアを確保したのも束の間、SEが流れ始める。いよいよ始まるのである…しかし、どうしてほろ酔い状態で、、、と後悔していたがそんなこと一瞬で吹き飛んでしまうライブパフォーマンスが始まった。

1曲目は「劇場街」
張り詰めた緊張感の中、軽快なイントロが聞こえると同時に歓声が上がる。初ワンマンの身からすると、新しめの曲をやると思っていたため、まさかの選曲であった。ガッチリと心を掴まれた。
2曲目はお馴染みのビートから 「トーキーダンス」
ムロフェスでも聞いたwowakaさんの色が出まくっているダンスミュージックに会場が揺れた。シノダさんの「忘れることはできねぇよなぁ!!」と力強い歌声に今日は忘れられない夜になると確信した。

「インターネットから来ましたヒトリエです」

この時にはコークハイ(濃いめ)の酔いはどこかへ行ってしまっていた。

シノダさんの「センター街クソだったろ?」というMCに自然と笑みがこぼれ緊張感が解けた。

3曲目は「undo」
1.2曲目でハイテンポの曲でぶっ飛ばしたあとのundoはまさに転換役であった。完全にヒトリエの奥深い世界観に入り込んでしまった。ヒトリエは本当に引き出しが広いと感じた。

undoが終わり流れるように4曲目…と思ったが、シノダさんの「間違ったー!」との声で演奏中断。ゆーまおさんが「なにそれー!…分かんなくなっちゃったじゃん」とやや怒w

一旦仕切り直して4曲目「イヴステッパー」
なるほど。確かにundo〜イヴステッパーはスムーズだ。解けた緊張感は高揚へ 我を忘れて踊るフロアを見て ヒトリエにしか出せないフロアの雰囲気を噛み締めた。

5曲目「るらるら」
え、うそ?やった!! という言葉を零してしまった。中学生の頃にも聞いていたこの曲を聞けた幸福感で頭がいっぱいの中、「るららー」の部分をシノダさんに歌わせてもらった。
本当に嬉しかった。
るらるらが終わり、シノダさんがゆったりとしたテンポのギターを弾き始める。これは、

6曲目「うつつ」
ライブ初聞きだがやはり、うつつであった。
虚しさ、寂しさを感じるこの曲。色々邪推してしまうが、この日ばかりは肌寒い渋谷の街を1人で来たこと、どんよりとした曇りの日だったこと、など相まり、なんとも言えないノスタルジーな気持ちになった。

MC、
どうやらヒトリエが渋谷クアトロでワンマンをするのは約1年ぶりとのこと。シノダさんら「なんか1年って縮まりました?」と1年間を振り返っていた。
そして、「今日って何日ですか?………14日か…8日にジャガーノートという新曲を出しまして…」とのアナウンスに観客は大歓声、が、
「それとは別で新曲やります」とのアナウンスに先程の倍の大歓声が上がる。

7曲目(新曲)
そこまで早くないミドルテンポの曲。赤い照明が印象的であり、どこか哀愁漂う曲調であり、ジャガーノートとは相反する曲という印象を受けた。

曲が終わるとシノダさんはデジャブのように「今日は何月何日ですか?」と問い直す。
「11月14日ですか……(ファンの方に誕生日の人が居たようだ) え?誕生日?…おめでとうございます笑  11月の曲やります」

8曲目 「November」
11月はこの曲を作ったwowakaさんの誕生月である。wowakaさんの遺作となったHOWLSに収録されているピアノサウンドが印象的であるこの曲。多少は予想していたが、セトリのど真ん中に置いてくる意味があるのだろう。
そしてこの曲を聞いて感じたのは、シノダさんの感傷的に歌い上げる歌声である。これは6曲目の「うつつ」でも感じたが、wowakaさんと少し違うが、どこか感傷的になる歌声がこの曲ともマッチしていた。

9曲目「(W)HERE」
イントロが聞こえた瞬間、ヒトリエを聴き始めたあの時のことを走馬灯のように思い出した。
何度も聞いたあのイントロ、心の中で(1.2.123)とカウントした。
個人的なこの曲への思い入れもあるが、6分ほどあるこの曲はあっという間に終わってしまった。 やはり(W)HEREの歌詞はいい。一聴では聞き取れない難解そうな歌詞だが、歌詞を読むと決して難しい言葉はかかれておらず、人それぞれの解釈ができる。そんなヒトリエの歌が大好きだと改めて実感した。

ここでMC
新しく買ったギターについてシノダさんが語った。
クアトロからほど近い渋谷のイシバシ楽器も訪ねたこと、試奏でpillowsを弾き店員にpillows好きなのかと詰められたこと。
結局、池袋で購入したこと。また、池袋で中国人留学生に話しかけられ(留学生は翌日帰国する予定であった)、その子が上海でのツアーを観ており、また中国に来て欲しい!と熱い言葉を受けたこと。それに快諾したこと。
今度中国でやる時に、あの時のギターだと言うために持ってくと胸熱すぎるエピソードを話した。

そしてまた、「そう、8日に新曲出したんですよ。 それはそれとして、、、その曲をやります」

10曲目 「ジャガーノート」
満を持しての演奏である。後半ブロックの勢いを付けるには十分すぎるほどハイテンポな曲に、フロアもハイボルテージに。やはりこの曲は、シノダさんの特徴的なトゲのあるシャウトが最高に気持ちがいい。

11曲目 「Idol Junkfeed」
またしてもHOWLSから、これも中々のレア曲である。不穏なイントロが治安の悪い感じを持続させる。改めてこのバンドの一人一人の技量の高さを感じる。特にこの曲のイガラシさんのベースがとにかくかっこよかった。

演奏が終わった刹那シノダさんから
「あー!!!出ましたァ!!!」と謎のアナウンス…
静まり返るフロア
「出ました!!世界新記録です!!記録 3分29秒!3分29秒!!!」
と言われてからは安堵、そして大歓声が上がった
(ちなみにこの前口上は何通りかあるらしく、気になる方はほかの公演に来いとのこと)

12曲目「3分29秒」
やはり新体制になってからの代表曲であろう。ムロフェスでも感じたが、この曲には特に自信を感じる。またこの時、フロアをしっかりと見渡したのだが、私の隣そして後ろに外国の方がいらっしゃった。普段観るバンドにはなかなか見られないため、とても新鮮だった。

MC
これからヒトリエは10周年を迎えること。
十年祭として1/23.24に恵比寿リキッドルームにて、ライブを行う。
1日目が赤🟥、2日目が🟦。両日違う内容でやるとのこと。

「10年経ったけど、あっという間ではなくて、神様からバンドを辞めろと言われたようなことがあった。だけど、バンド組む前から俺らは8割9割音楽のことしかやってこなかった。そんな変人達なんです。辞める辞めないの次元の話じゃない。」とシノダさんから力強いMC。

とても心が熱くなるメッセージであった。そしてその困難をこのバンドとここにいるファンは乗り越えてきた先に立っている。
私もヒトリエとは別で、幼少期から聞き続けてきたバンドが、フロントマンが亡くなったことがあった。それでも遺されたメンバーが意志を絶やさず、現在も活動を続けてくれいる。
シノダさんは、これからもファンと共に歩み続けていくという力強い意思表示をし、またファンもそれに応えるように拍手を響かせた。

「声を貸してください……俺が借りたいのはそんなもんじゃねぇ」とフロアを煽る。
そしてそれに応えるように今日一の歓声に
「まぁいいでしょう……。wowakaより愛を込めてアンノウン・マザーグース!!」

13曲目「アンノウン・マザーグース」
隣にいた外国の方も、スーツ姿の男性も、人種や年齢関係なく叫ぶ 叫ぶ。ムロフェスでも勿論、一緒に歌ったこの曲はやはりそれまでも強固であったフロアの一体感をより一層強めた。

曲が終わったかと思えば聞き馴染みのあるセッションへ…

14曲目「センスレス・ワンダー」
キャッチーなイントロが始まると同時に真っ赤な照明に。1枚目のシングルであるこの曲は、やはりかっこいい。カッコよすぎる。何度もCD音源やライブ音源も聞いたが、やはり生は格別のものである。

「最後の曲です。」

え?もう?? アンノウン・マザーグースからのセンスレス・ワンダーの流れにクライマックス感を感じていたとはいえ、一瞬で過ぎ去ってしまった。

15曲目 「ウィンドミル」
間髪入れずにイントロが流れ始める。
7枚目のアルバムHOWLSを締めくくるこの曲だが、本編最後の曲にするとは予想外であった。
(ポラリスを予想していた)
噛み締めるように聞き入っていると、歌詞の良さに改めて気づく。
"唄う、また唄う この姿の 居住地はここだよ"

ヒトリエはヒトリエの今を歌い続けた。今しかできないセットリストで駆け抜けた本編は一瞬のように過ぎ去ったが、とても満足度の高い内容であった。

歌い終わり、まだ終わらないでくれ!という気持ちを叶えるかの如く、ゆったりと長めの後奏が流れる。このまま終わっても大満足の本編であった。

(本編終了)
フロアに響く「もう1回!」コールの中、数分して着替えたメンバーが再び登場。

シノダ、ゆーまおはツアーTシャツを、イガラシは自身プロデュースのゆーまおが3枚写るロングTシャツを着て登場した。

シノダさんはオーディエンスに「暑い?」と聞き、「でも外は寒いでしょ?寒暖差は良くないから。今インフルとかも流行ってるらしいしさ……。だからみんなのために言う、パーカーを買った方がいい。利益とかじゃなくて、皆様の健康と幸福を願ってのプレゼントなので」
フロア中が笑い、とても暖かい雰囲気に包まれる。
続いてゆーまおロングTシャツについて、京都公演のアンコールではシノダさんが着ており、それを見たゆーまおさんが、「3人(ゆーまお3人)と目が合うんだもん笑」と演奏に集中できなかったため、シノダは着るなとNGが出たそう笑
そのためこの日は 作者のイガラシさんがゆーまおロングTシャツを着て登場した。「その理屈もわかんねぇけどな」とシノダさん。
そして、「このロングTシャツの上にパーカー着てもいいよ。冬なんて暖かければ暖かいほどいいからね?」とイガラシさんに振るとイガラシさんはマイクに近づき 「え?」と怪訝な表情をうかべる。
シノダさんから喋る?と言われると、「いや、メッセージ背負って出てますから。ゆーまお3連」と力強いコメントを残す。
ちなみに先日、牛丼屋にゆーまおさんを見つけたイガラシさんはガラスの向こうで牛丼を食べるゆーまおさんも写真に収めたとのことです。
その後、ゆーまおさんの「てか、早くアンコールしよ」という鶴の一声でアンコールが始まった。

〜アンコール〜

e.c.1曲目 「カラノワレモノ」
イントロが流れた瞬間、悲鳴にも似た歓声が沸き上がる。中学生の頃よく聞いた曲に自然と体もノリ始める。するとシノダさんから「飛べ!」会場全体が揺れ、観客が一斉にジャンプを始める。 (途中から脇腹痛くなった)
ヒトリエとして初めて作った曲であるこの曲は、正にヒトリエらしさ全開のダンスミュージックでシノダさんだけでなくイガラシさんまで派手に飛び跳ねながら演奏していたが、奏でるアンサンブルはきっちり決まっていた。

「本当に最後の曲です!」

e.c.2曲目 「ステレオジュブナイル」
ゆったり3回シンバルの音が鳴り響く。
最後の曲は力強く自分たちのことを歌い上げるかのような曲、ステレオジュブナイル。
7色の照明が鮮やかにステージを照らし続ける。
本当に最後の曲として、ハッピーに締めくくった。
この曲はこれからも3人でヒトリエを続けるという力強いメッセージが込められてるかのように感じる。素晴らしいフィナーレであった。


全体を通しての感想だが、セットリストが非常に考えられていると感じた。見返すと、やはりここはこの曲しか考えられない。と納得する。
MCは個性があって見ていて楽しかったし、観客も暖かくていいなと思った。
だが、なんと言っても3人の突出した演奏技術から奏でられるアンサンブルは格別なものがあり、曲一つ一つで魅せ方が違い、バンドとして強いと感じた。
wowakaさんの作る楽曲の多くにモノクロっぽさを感じるが、シノダさんらが作る楽曲は色を感じる。e.cのカラノワレモノからステレオジュブナイルの対比的な楽曲の流れは特に圧巻であった。


来年10周年を迎えるヒトリエ、シノダさんがMCで言った「来年は忙しくするから」という言葉を楽しみに、まずは1月の2daysを待ちたいと思う。下北沢はチケットを逃しており、大変後悔しています。

最後に思いつきで生まれて初めてライブレポを書きなぐりましたが、見てくれた方居ましたら感謝します。
これからもヒトリエに限らず上げていこうかと思っております。
感想等ありましたら、是非お願いします。


HITORI-ESCAPE TOUR2023
セットリスト

1.劇場街
2.トーキーダンス
3.undo
4.イヴステッパー
5.るらるら
6.うつつ
7.(新曲)
8.November
9.(W)here
10.ジャガーノート
11.Idol Junkfeed
12.3分29秒
13.アンノウン・マザーグース
14.センスレス・ワンダー
15.ウィンドミル
〜 〜 〜
e.c.
1.カラノワレモノ
2.ステレオジュブナイル

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