化け猫または猫また
このお話に登場する猫ちゃんにはいわゆる化け猫の特徴が随所に表れていて興味深い。
歳を経た猫は「猫又」になり二本足で立ち踊りを踊り、また「火車」となって死者の魂を運ぶともいう。
江戸時代の説話集『耳袋』には、鳥を取り逃して思わず「うむ、残念なり」と呟く猫の話がある。
この使者の魂を運ぶ「火車」は死体を喰らうという「魍魎」とも同一視され、『茅窓漫録』には二本足の白猫の様な獣「魍魎(クハシヤ)」が描かれている。
また魍魎は「みずは」とも訓じ、水に住む妖怪の総称でもある。
つまり「猫は液体である」という説は妖怪学の観点からも正しいと言える。
#猫の日