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山小屋に行くことに対する周りの反応

転職する、海外に行く、結婚する、

人生の大きな転換期には
最後はきっと自分で決断するものの、
周囲の人たちはきっと様々な反応をすることと思います。

山小屋で働くというのも、きっとそんな大きな転換期に行われることの一つ。


山小屋で働くということは、
まず定職を離れることになります。 


ほとんどが期間限定の非正規雇用です。
山から降りたら別の仕事を探さなければいけません。


働く職場は下手に地方移住するより遠い山の中。
電波も不安定な場所は物理的にも精神的にも俗世間からは遠ざかります。

長期休みで来る学生ならともかく、
一度定職に就いた人であれば、
その道を外れて山小屋に来ることを周りに理解してもらうのは難しいことかもしれません。

そんな山小屋で働くという転換期を迎えた
同僚の話を聞いていると、
彼らの周囲の人の反応は様々。

純粋に応援してくれる人もいれば、反対する人もいます。

とりわけ家族の反応は山小屋に来るか、来ないかの判断に影響するのはもちろん、
継続して何年も続けられるか、ということに大きな影響を与えます。


例えば、家族が応援してくれる
あるいは、自分の好きにしなさい、と特に咎められないパターン。


このように家族の理解が得られている方は山小屋のスタッフの全体の半分くらいでしょうか。


中にはご家族が本人の働く山まで登ってくることもあります。
元々山好きなご家族ならわかりますが、
ほとんど未経験で上がってくるご家族もいて、その方はずいぶんと愛されてるなぁと感心します。

逆に家族の反対があって
それを押し切って山小屋に来ている人もいます。

家族の反対を受けている人は、
山小屋に来るのは大体1シーズン限り。
翌年は下界に戻っていることが多いです。

やはり身近な人の反対を受けながら
山小屋で働き続けるのは難しい。


また前の仕事を辞めた際には
元々1人暮らしをしていた方でも実家に戻ることが多い。
そのため反対されていると山小屋から帰った後に実家で気まずくなることが多いみたいです。



さて私の場合は、と言いますと、
両親に反対されることはありませんでした。
好きにしなさい、と。

ただ非正規雇用でいることのリスクは何度か言われましたが、信用はしてもらっているようです。

また会社員時代の上司には
「辞めると言われた時止めようと思ったけど、山小屋という理由なら止められないな」
そのようなことを言われました。

私が山好きなのを知っていた上司でしたが、
まさかそのように言ってもらえるとは
思ってもいませんでした。

他の同僚にも「絶対そのほうが良いよ!」と言われたり。

幸いにも誰一人反対されることなく送り出してくれました。
(嫌われてたのかもしれませんが笑)

それこそびっくりするくらい反対する人がおらず、
お陰様で深く葛藤することもなく山小屋の道に進みました。

唯一意見してくれたのは、
私の親戚の中で最も厳格な大伯父。

それも山小屋に行き始めて3年経った頃ですが、急に電話をかけてきて

親が大学を出してくれたのだから、それを忘れて遊んでたら駄目だぞ!
と一言。

元高校の教員であり、
「鬼の〇〇」という異名がつくほどの剣道の指導者であった大伯父からすれば、
定職に就かないでフリーターをしている私のことを心配するのは至極当然。

遊んでいるつもりは無いのですが、
確かに大伯父の言うことにも一理あります。

両親のおかげで大学を出て様々な経験ができました。
ただ自分だけ楽しければ良いという考えでは勿体ないな、と。
社会や周りの人の役に立つ仕事はしないとな、
という気持ちは抱きました。



山小屋で働くことで何かの役に立てるように。

最近の目標の一つです。


さて周囲の反応を上げてみましたが、
結論としては周囲が賛同しようが、反対しようが自分のやりたいようにやれば良いんじゃないかと考えています。

周囲が反対するようなら、その意見は心に留めつつ、それでも気持ちが動くなら山小屋に来ればいい。


山小屋に行くことを反対する人は、
実際に体験したことを基に反対している人はほとんどいません。

彼らの価値観で忠告しているだけでしかないのです。

もちろん全く無視していいものではありませんが、結局自身の中で周囲の意見が納得できないのであれば挑戦してみればいい。

実際に反対する人の言う通りだったとして、
自分で失敗してみないと納得できないですから。


もし私のnoteを読んでくださった方で、
山小屋に来てみようと思ってくださった方がいるのであれば、
周りの反応はどうあれ、
一度山小屋に来ていただけたら良いんじゃないかと思っています。

周囲の反対が厳しくて1年しか来れなかったとしても、山や山小屋との縁はずっと繋がっています。

そしてきっと大きく道を外れる分、得られるものも多いと思います。

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