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自傷も売春も一度やってしまったら元の自分には戻れない



完全昼職復帰をして数年が経った。

表面上は無難な勤め人として社会に紛れているけれど、ほんとは今でも、自傷をしたい衝動や、色街に出稼ぎにいきたい衝動に駆られるときがある。

自傷も売春も、最初は勇気がいるけれど、一度やってしまったら次からは安易に出来てしまう。
もう元の自分には戻れない。

手首を切ったときの脳のスーッとした感覚はくせになる。リスカをすると痛覚で脳内麻薬(エンドルフィン)が出るの。
あれをまた味わいたいと思ってしまう。

売春していたのも、一番はお金目的だったけれど今振り返ればあれは自傷行為でもあった。
自分の尊厳が無になっていく破滅感覚を私はどこかで求めていた。
今でもあの破滅していく感覚を求めてしまう。

とはいえ私はもう良い歳した大人である。

手首に痕が残ったら夏に困るとか、副業禁止の職場のルールを破ったらまずいとか、そういう現実的なデメリットを考えて、衝動を必死でセーブしている。

真人間としてやっていくのは大変だ。

必死で努力して「無難な勤め人」の皮を手に入れたものの、根本的な部分はなかなか変えられないなと痛感しながら、昼の世界で日々どうにか息をしている。