マガジンのカバー画像

コント紹介

5
何度か繰り返し見たくなるコントについて曲紹介のようにネタ紹介します。
運営しているクリエイター

記事一覧

その分岐ルート、誰も入ったことがない(コント紹介『松ノ門』ザ・マミィ)

僕が小さいころ見てきたお笑い番組は、笑いの金メダルや、エンタの神様、レッドカーペットなどだった。その時の面白いコントには面白いキャラクターが必須だった。特徴的な強いキャラがいて、強いキャラを中心に笑いが起こっていたと思う。 しかし、その裏側で着々とラーメンズ、バナナマン、東京03といったようなキャラクターありきではなく、登場人物の言動で設定や状況の面白さを伝える「演劇コント」が着々と発展していた。 こういった「演劇コント」の系譜は今の若手芸人に続いていて、今回紹介するのも

一人称視点の脱出(コント紹介#4『ガム踏んだ』かが屋)

今回紹介したいのはかが屋のコントです。 かが屋のコントの特徴はなんといっても「登場人物の上手くいってなさ」だと思います。しかも上手くいってないことの規模が小さい。かが屋のコントはちっちゃいあるあるを見つけてくるのがすごいなぁって思います。 本人は本人なりに一生懸命が必死に頑張っているんだけど、周囲の人からしたら少しイタかったり邪魔だったりします。 そして、第三者となる私たちはそれを見ていると何故か面白い。 かが屋が与えてくれるのは”視点”だと思います。自分の人生の小さ

一番笑った歌ネタ(コント紹介#3『かけ声』てんしとあくま)

「歌の力を信じますか?」 と街角インタビューで聞かれたら、僕はひねくれているので絶対にNOと答える。 ただ、改めて 「歌には人を笑わせる力がありますか?」 と限定して質問されたらYESと答えたい。 なんだこの要らない前フリの文章は。 とりあえず僕が思う、最高の歌ネタです。 それではお楽しみください。 てんしとあくまで『かけ声』 この動画は歌ネタ王2013年のものであるが、リアルアイムで追っていた記憶はないので、おそらく2014年ぐらいに見た動画だと思う。

リモートは制約じゃなくて可能性(コント紹介#2『バイト面接にドッペルゲンガー』ハナコ)

ここ数か月で人と人の物理接触が難しい状況になってしまいました。どうしても僕は「いつになったら以前みたいに人に会えるかな」とか「どうやったら以前のような生活に近づけるかな」と考えてしまいます。 でも僕たちは、以前のように戻るのではなく、ウイルスとうまく向き合って新しい生活様式に変えていかないといけない。 それはお笑いも例外ではないようです。 色んな芸人さんが、ライブができない代わりにYou Tubeで過去のネタを見せてくれたり、noteで読む漫才を公開してくれたりしました

楽曲のようにコントを共有したい(コント紹介#1『世の中に必要のない人』ゾフィー)

お笑いが好きな人で、何となく肩身の狭い思いをしている人は僕だけではないはず。 「僕はお笑い好きだけど、面白い人間ではないよなぁ」 っていう理由でなんとなくお笑い好きを公言できないときがあります。ただ、これって少し不思議なことで、小説を書けなくても読書好きは名乗りやすいし、作曲できなくても音楽好きは名乗りやすいし、カメラを触ったことがなくても映画好きは名乗りやすいと思います。 何なんですかね。これ。 好きなものは好きなものなんだから公言していきたいんですけど。その原因を