自分の気持ちを誠実に相手に伝える。「可愛いだけじゃない式守さん」を読んで感じること。

「可愛いだけじゃない式守さん」では主人公の式守さんとその彼氏の和泉さんはお互い自分の気持ちを常に相手に誠実に伝えようとしています。その一つ一つの場面がとても良いなと思っています。

自分は自分の気持ちを相手に伝えることがとっても苦手です。
特に、その中でも「好き」という気持ちを伝える、
さらに言えばその言葉を「声」で伝えるのが本当に不得意です。

高校生くらいの時は自分は「彼女ができたらいいな」と漠然と思っていました。
しかしながら、当時から自分は基本がコミュ障でした。
「陰キャ」といえばいいかなと。
どうも周りからは何考えているのかわからないように自分が映っていたように思います。

だから女性との「おつきあい」なんてそういうキッカケになりそうな行動を起こす術さえ知りませんでした。
さらに特定の人に当時は片想いしていたので、周りをちゃんと見られていなかったです。
(その人への想いはずいぶん後になって言うだけ告白しました。その人はもう結婚もしていましたので当時そうだったんだみたいな感じだった…)

そんな歳になるまで片想いこじらす前に、高校時代にさっさと告白して振られていたら、違う方向に新たな視線を向けられたかなとも思います。
うちの高校は、わりと頭のいい高校でしたので聡明な女性が多かったと思います。
そういう方々と貴重な時代に深く関われなかったのが残念です。

でも、仮に「おつきあい」ができたとして、当時から(今もですが)女性に対するエスコートとか全くできません。多分、つきあってもすぐに振られてしまうのではないかと。
「おつきあい」って本当に難しいなとこの年齢になっても思います

やっと大学1年生になって初めて女の人に「好きです」と伝えたことがある。
このときも凄く「照れ」て相手の目も見ずに言っていた気がする。
結果は「ごめんなさい」でした。

その後、はじめて付き合った彼女にはきちんと「好きです」とは伝えられてなかったと思う。

「好きです」や「愛している」は女性にとっては言われないより言われる方が嬉しいのだろうというのは良く理解できます。しかしながら、この言葉を言わんとするときの自分に振りかかる何とも言えない恥ずかしさがあります。

でもそんな自分でも
「自分の気持ちを誠実に相手に伝える」。
これは凄く「尊い」なあと思うのです。

相手から言われたときに直感ですぐに打ち返すのではなく、一旦「受けとめる」。
この「受け止める」が難しい。
人はそうじゃなくても安易に「いいよ、いいよ気にしないで」とか「大丈夫だから」と条件反射のように言ってしまう。

何か「いいよ」なにか、何が「大丈夫」なのかさっぱりわからない。
けれども、そういう風に反射的に打ち返してしまう。
そんなことが自分の言いたかったことではないはずなのに。
そういう事を人生の中で数えきれないほど繰り返しています。

自分の気持ちを誤魔化す。なぜ?
傷つきたくないから。それもあるだろうと思う。
他にはなんだろう。自分が気持ちを伝える努力が不足している。
そんな気がする。
要は努力などせず楽にしていたい。

だけど楽は麻薬。楽を使用し続けると生きる感覚が麻痺する。
逃げるは楽か?これは場合による。必要な逃げもある。
楽によって麻痺した「生きる感覚」は変化していき人生に無関心になる。
ような気がする。
そうした結果がもたらす人生はたぶん味気ない。
塩気のないお粥みたいなものか。
塩のないお粥は無関心を象徴する。
塩、梅干し、味噌を入れたい。

それを改善する薬は何か。「感情を想起する」もあるのではないかと。
感情(喜怒哀楽)を想起するための何らかの行動を起こす。
そこからもしかしたら変化がおこるのかもしれない。

漫画を読んでみるのも変化だと思う。
漫画を読むなんて褒められないけれど、
漫画を読むことが悪いのではない。
制限なく続けてしまうことがよくないのだと思う。

最近になって、15年ぶり位に漫画にハマっています。
昔より考えさせてくれる漫画が多くて日本の漫画文化の奥深さを改めて感じさせてくれます。こうゆう文化の振興を国に頼っても中間搾取されておしまいだから民間で協力しあって世界にだしていければいいのになと思ってしまいます。でもこの協力能力が日本は以上に低い気がする。

話が脱線しました。

「自分の気持ちを誠実に相手に伝える」
そこが気になっていて、
学園もののラブコメが好きなら「可愛いだけじゃない式守さん」おすすめです。

さらに学園もののラブコメなのに、
コミュニケーションがうまく取れない周りの人にもスポットをあてて心情を吐露している場面などは自分の機微に触れられ思わず涙してしまいます。

「自分の気持ちを誠実に相手に伝える」
歳をとってもこの事は肝に銘じておきたいですね。実行にうつすのも大事です。


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