早川アキは幸せだったんじゃないかな
ネタバレなチェンソーマンの話。
連載でも悲しかったけど単行本で読んで改めて悲しくて、アキのことを考えてみた。
アキは自分の余命をわかっていた。
自分の命に無頓着で、銃の悪魔への復讐のためだけに生きていた。
アキは家族をとても大事に思っていたにちがいない。
その家族を失い、復讐以外に生きる意味を見いだせなくなっていたのだろう。
アキは自分が長く生きられないことをわかっていたからこそ、大切なものを作らなかった。
デンジやパワーは人じゃないから、大切な存在になるわけがないと思っていた。当初は。
でも、アキを救ったのは、命を捨てて復讐したいと願った悪魔に近い存在であるふたりとの生活だった。
自分の命を縮めるような悪魔と契約してまで願っていた銃の悪魔への復讐より、デンジとパワーの幸せを願った時点で、彼の魂は救済されていたんだ。
アキの願いは自分の幸せではなかった。
デンジとパワーは生き残り、さらに言えば、銃の悪魔は倒されたわけだから、彼の願いは叶えられた。
結果的には。
自分の命よりも大切なものがあることは幸せなことだ。
彼はいちど、命よりも大切なものを失っていたが、こんどは守れたんだ。
未来の悪魔の言うとおり、「最悪な死に方」とは、デンジにとってであり、アキにとってではなかった。
だから、アキは最期、幸せだったんじゃないかと思う。自分だったらそうだと思うんだ。
夜中に目が覚めて、考えてたら眠れなくなくなったのでとりあえず書いてみた。寝ます。
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