心配事があると何も手につかなくなる問題への対処

心配事があると何も手につかない。

今日、数日後に控える引越しと、仕事の進捗がなかなか生まれないことへの不安が重なって、なんとなく怠惰な1日を過ごした。不安を抱えたままだと、生産的なことが何も手につかなくなってしまう。これは、今までにも何度も経験してきた問題だ。

この問題のタチの悪いところは、生産的なことにてがつかなくなってしまうのに、非生産的なこと、例えばゲームをプレイしたりYouTubeを観たりといったことはいくらでもできてしまうところだ。この問題を克服して、心配事があっても生産的な1日を送れるようになりたい。

脳のメモリが足りなくなっている状態

普通、人間の脳は2つ以上のことに同時に集中することが難しい。これは、「二重課題干渉」という心理学用語としても知られている。

たとえばハーバード大学のMBA取得者でも、二重課題干渉が起こると認知能力が8歳の子供並みに低下するそうです。

モチベーション脳 「やる気」が起きるメカニズム - 大黒 達也 著

心配事が頭の中に残っている状態も、このような二重課題干渉の状態に似ているのではないだろうか。心配事に脳の一部分を使いながら、重要な課題をこなそうとすることによって、集中力が著しく下がってしまう。

それは、意識的に心配事を考えている場合に限らない。心配事が生まれてから時間が経つと、心配が一時的に意識から消えるが、それでもどこか頭の中にモヤがかかったような感じがずっと続く。

心配事を解決せずに放っておくと、ずっと脳のメモリを消費し続けるようだ。

対処法:TODOリスト

脳のメモリを重要な課題のために使いたいので、心配事はできるだけなくしたい。といっても、すぐに対処できる心配事ばかりではない。数ヶ月にわたる心配事を抱えたまま集中しなければならない状況だってたくさんある。

心配事を抱えている時に重要な課題が手につかなくなる理由は、心配事を抱えていることにより、脳のメモリが圧迫され、複雑なことが考えづらくなる。その際、脳のメモリが少なくてもできてしまい、短時間で快感を得ることができるゲームや動画は、都合の良い逃げ道となるのだ。

そのような状況でも、非生産的な行動を避け重要な課題を達成するには、重要な課題を簡単なタスクに分割し、TODOリストに加えるのが有効になる。

細かいタスクであれば、脳のメモリが少ない状態でも、処理できる可能性が上がる。

TODOリストの例

ここで、僕が普段行なっている作曲を例に出す。作曲は複雑で、脳のメモリをたくさん必要とする活動だ。そこで、その複雑な過程を切り分け、以下のようなTODOリストを作ってみる。

  • 参考にしたい曲を1回聴いてみる

  • 参考曲の良い点を1つ挙げる

  • パソコンの作曲ソフトを立ち上げる

  • メロディの最初の2小節をとりあえず作ってみる

  • etc.

心配事があってやるべきことが手につかない…というときでも、ある曲を1回聴くだけなら、少しだけやる気を出せばできそうだ。そして、1つの課題をクリアできたら勢いがつくため、次の課題はそれより少ないやる気でも取り掛かることが可能になる。

このように、タスクを小さく切り分けることで、なんとか重要な課題の1歩目を踏み出し、その勢いで課題を進めていくことができるというわけだ。

できるだけ簡単なTODOリストを作る

ここで重要なのは、やる気がなくてもできるような簡単なタスクをTODOリストに追加すること。TODOリストが少しでも面倒くさそうな印象を放っていると、いざやろうとしても断念してしまう可能性が高くなる。

面倒くさくなさそうなTODOリストを作るには、タスクをとにかく小さく分割していく。特に、行なった経験が少ないタスクは、事前にどのように進めていくかをイメージし、細かくタスクを区切っていく。途中で行き詰まってしまう可能性も考慮にいれておき、行き詰まったらまたTODOリストを見直し、新たに必要となったタスクを書き足すようにする。

まとめ

以上のように、TODOリストには、心配事があっても課題を達成させてくれるような強い力が秘められていると僕は考えている。しかし、より良いTODOリストを作れるようになるためにはもっと試行錯誤が必要だ。

そして、「なんか面倒くさいな」と感じたときに、すぐにTODOリストのことを頼るようにする、という思考回路も徐々に養っていかなければならない(このようなTODOリストの使い方を思いついたのは数週間前だが、今になってもTODOリストを使うことを頻繁に忘れてしまう)。

最近は生産性の低い日々を過ごしてしまっていたので、なんとか今日を境に持ち直したい。このTODOリスト作戦が上手くいったらまた記事を書こう。

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