何者にもなれなかった私へ

夢を見ていた


文章で生計を立てる夢
歌を歌って賞賛される夢
強敵を言い負かして正義のヒーローになる夢
家庭を持って笑う夢


そのどれかになるには、私には何もかも足りてなかった。
努力も根気も才能も無かった。
だから私は今平凡よりちょっと下の人生を歩んでいる。

それでも割と満足していた。
十全とは言えない家庭環境も、病みやすいメンタルも、トラウマだらけの恋愛遍歴も
何もかも、一人で歩く分には問題ないし、マブダチと趣味と推しがあれば人生幸せだった
けどそうもいかなくなった
ご縁あってパートナー(と呼ぶにはまだちょっと照れくさいけど)と出会った今
ずっと一緒にいれたらいいなと思う人が出来て
そういう存在が居てこそ持てる余裕みたいなのが出来て
人生のうちにやり遂げたかったことを全部試すのも悪くないかもと思えてきた
書きかけの小説も、書き上げて賞に送ってみようかなとか、身の振り方も考えてみようとか。
一気に全部出来なくても、少しずつちゃんと整理してみようかなとか

何者にもなれなかった
誰かの一番になりたいと思ってもできなかった
だから適当に生きてたって良かった

そんな自分を捨てるような日々を
全部さらけ出せる日なんてきっと来ないと思う
けど、それでも
何者にもなれなくても、過去は精算できなくても
誰かの隣にいる自分くらいは夢見たっていいよね。

クソほど酔っ払ってるから書けることでした

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