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筑前道中記 #1

前回のお話→筑前道中記 #0

2019年7月14日(日) 1日目

2時間ほどのフライトは夢の中。定刻で福岡空港に到着しました。
時刻は朝8時。大濠公園へ向かい、福岡城外堀の蓮を撮影・・・の予定でしたが、突然の雨。
曇り予報を信じ、他の荷物とともに折り畳み傘をコインロッカーに預けてしまったため、雨にざんざか降られながら福岡城址(1-1)を散策。
天守部分は存在しないものの天守台は残っていて、天気が良ければ市内を一望できるみたい。画像1

天下三槍がひとつ 日本号の元の主である母里太兵衛邸跡(1-2)を写真に収めたところで雨脚が弱まってきたので満を持してお堀へ向かいます。
日が高くなってちょうど睡蓮の花も開き始め(1-3)、アオサギがのんびりと餌を探していました。画像4

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ここの蓮の花は淡い桃色(1-4)(1-5)。濃い緑の大きな葉の影で、まるで内に光を秘めているような清らかな花を咲かせています。
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そろそろお腹が空いてきたので、食べログ評価の高かったパン屋でブランチを。La Briocheさん。
博多といえば明太子、ということで明太フランスをチョイス(1-6)。
このお店のは、ガーリック風味もプラスされているみたい。
店名が「ブリオッシュ」なのだから、ブリオッシュも買っておけばよかったな。

大濠公園を少しだけ散策して(1-7)次なる目的地、友泉亭へ向かいました。
友泉亭は駅から離れた場所にあるため、バスに乗らなければならないのですが、肝心のバス停がなかなか見つからない・・・
天神駅をこれでもかというほど歩き回ってようやくバス停を見つけ、目的地方面のバスを待って乗車。
不案内な土地でバスに乗るのって本当に大変ですね。
窓の外の景色が繁華街から生活感ある住宅街に変わってゆくのを眺めながら30分程かけてたどり着きました。画像7

こちらの友泉亭、元は筑前黒田家の六代藩主継高公が造営した別荘で、ひょっこり黒田家ゆかりの男士が顔を覗かせてきそうな雰囲気があります。
本丸ってきっとこんな感じなんだろうな。
こちらの公園は池泉回遊式純日本庭園と呼ばれる様式で、平たく言うと、大きい池を中心に置き、その周囲に小路をつくり園内をぐるりと散策できるようにしたスタイルです。
友泉亭の名は、久世三位源通夏卿が詠んだ「世に堪へぬ 暑さも知らず 沸き出づる 泉を友とむすぶ庵は」という歌がもととなっているそう。
雅で歌仙さんが喜びそうな名前ですね。画像9

あたりの喧騒が嘘のように、園内は静か。ここだけ時の流れが緩やかになっているような感じです。
赴きある調度品に囲まれ、大広間から池を眺めていると少しずつ心が落ち着いてゆくのがわかります(1-8)(1-9)。
お茶と季節のお菓子を頂けると聞き楽しみにしていたのですが、あいにくこの日は水周りの工事中でお茶セットの販売はなし。残念!
紅葉が美しいことで有名だそうなので、紅葉を楽しみながら一服してみたいですね。

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友泉亭を辞し、福岡タワー行きのバスに乗り込み、シーサイドエリアへ。
この頃にはもう晴れ間が見えていて、海辺はビーチバレーや水泳、BBQを楽しむ人々で賑わいなんとも夏らしい(1-10)(1-11)。
ビーチから見上げる福岡タワー、なんだか槍っぽい見た目です(1-12)。
ひとり(+もち4振り)でタワーに上るのは侘しい気持ちになりそうなので、今回はパスし、本日のメインである福岡市博物館(1-14)(1-15)へ向かいました。

福博の展示室は大きく分けて3つあり、向かって左は常設展示室、真ん中は企画展示室、そして右は特別展示室です。日本号は企画展示室で待っています。そして今秋開催の侍展は特別展示室で行われております。
まずは常設展示室へ。

こちらは古い時代から順に辿ってゆく形となっております。福岡は古い都市なので、見ごたえは抜群。
福博の目玉展示である金印は常設展示室の入ってすぐのところに鎮座しています。金印さま、意外と小さいのね。
審神者としてはやはり気になるのは刀が活躍する中世。黒田藩の栄枯盛衰をしかと目に焼き付けてきました。

とうらぶをプレイしていると、刀たちが語る元主の話から自然と中世の歴史に興味を持つようになるのですが、歴史ってあちこちで繋がっているからどんどん知りたいことが増えていくんですよね。
元主が主従関係にあったとか、敵対関係にあったとか・・・
黒田家からいつの間にか細川家や蜂須賀家の沼にいて・・・推しが増えて・・・
実際の刀剣を見るために博物館や資料館に行って、ますますとうらぶの沼にズブズブとはまっていくのはこういうことなんですね。

常設展示室の最後を飾る山笠を後にし(1-16)企画展示室へ。
お目当ての日本号と対面しました(1-17)(1-18)(1-19)。
螺鈿細工の美しさは言わずもがな、すらりと優美なこの槍から、元主の逸話などを依代にして大酒飲みの偉丈夫が顕現するのを想像して、ひとりにんまりしていました。

福博を後にし、流舁きを見ようかとも考えていましたが、疲れていたためそのまま天神のドミトリーへ向かうことにしました。
これは後で知ったことですが、実はこの日、博多華丸さんが中洲流の舁き手として参加されていたそう。見てみたかったなあ・・・

小腹が減ったので(思えばこの日は明太フランスしか食べていなかった)ブラックモンブランを買って食べ(1-20)、いざ夜の街へ。
福岡には“めんちゃんこ”なるローカルグルメがあるらしく、それを食べることにしました。
博多駅や天神駅にも支店があるようですが、せっかくなので本店へ。
ミニサイズのめんちゃんこに餃子とかしわめしが付くなんとも欲張りなセットとカンパリオレンジ(なぜかマグカップ)、たたききゅうりを頼み、大体1,300円、なかなかリーズナブル(1-21)。
人気のあるお店のようで、店内は大賑わいで活気がありました。
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その後腹ごなしに室見川沿いをお散歩。お目当ては川面に映るシーサイドエリアの夜景(1-22)。
この日のような風の強い日ではなく空気が澄んで無風の日だと、見事なリフレクションが見られそうですね。
ちなみにこの近くにはパワースポットとして人気の愛宕神社があり、神社の裏手にある展望台からは福岡市街を見はるかすことができます。
夜景スポットとしても有名です。
私は、夜の山と神社が怖くて行けませんでした。画像10

この日歩いた歩数は約30,000歩。昨晩ほとんど眠れなかったこともあり疲労困憊。
明日の追い山に向けてアラームをAM4:00に設定した後、秒で寝落ちました。

筑前道中記#2