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負の感情をなくそうなんて

私は
この生きてきた20年間で
たくさんの感情を知った。
喜び、幸せ、感動、期待、情熱、
私の人生を淡くあたたかく染めてくれるような感情を知った。
でも、生きていれば、
嫉妬、怒り、悲哀、不安、孤独、恐怖、辛苦、
人生を暗くする感情も沢山あることを知った。

そういう負の感情を抱くとき、
人は誰だって苦しくて、
その暗闇から抜け出したくて、
何かに縋ろうとしたり
誰かに支えてほしいって、
そう願う。

目の前がどんどん暗くなって
どこに向かえばいいのかも分からなくなると、
多分人は信じることのできる何かが欲しくなる。
それが目に見えるものだったり
形のないものだったりするけれど、
自分を支えてくれるものに頼ろうとする。

何かを信じて
それが生きる希望になるのなら、
それはすごく素晴らしいことで
すごく幸せなことだ。

でも、
「自分の心に生まれる負の感情を消したい」
その一心で
自分の信じるものだけを見ることは、
多分また苦しい気持ちを生むんじゃないかな。

苦しさを和らげるために信じたものが、
ずっと見えないように隠してきた現実と
あまりに乖離していて、
そのギャップに耐えられなくなって
また苦しくなる。

何かを信じることは、
ときに優しい気持ちに戻してくれるけれど、
それしか見えなくなると
現実とのギャップを強く感じて
ときに苦しい気持ちをもっと強くする。

だから、
何かを信じたとき、
自分の中の負の感情は消さずに
誰かに弱音を吐いたりしてもいいと思う。

何かを信じることは、
自分の中の全ての気持ちと
向き合うことだ。
そう思ってこれからも生きていきたい。


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