②稽留流産手術から休職まで

手術先の病院探し

通っていたクリニックからは紹介できないと言われたため、自力で病院探しを始めました。

しかし、紹介状なしですぐに手術してくれるところを探そうとすると、「中絶」という言葉が並ぶ病院ばかりがヒットしました。

正直、ショックを受けてしまい、中絶も流産も基本的には同じ手術であることを知り、なんとも言えない複雑な感情になってしまいました。

(もちろん中絶される方には、それぞれ色々な事情があって、他人から否定されるようなことではないと思っています。)

そんな中から、いくつかリストアップした候補から、

①家から通いやすい
②痛みを極限まで軽減してくれる

という理由で、上野レディースクリニックを選びました。

上野レディースクリニック初診

初診では、内診で赤ちゃんの袋が残っていることと成長していないことを確認しました。
最後にエコーの写真はいりますか?と声をかけていただいたのは少し嬉しかったです。

その後、採血などを行って、看護師さんと手術日を決めました。

手術は、上野ではなく同じ系列クリニックの新宿レディースクリニックで行うそうです。

なるべく早い方が良かったので、最短で選べた2日後に決めました。

手術当日の流れ@新宿レディースクリニック

過去のことで記憶が曖昧だけれども、手術の流れはこんな感じだったと思います。

前日はたしか夜遅い時間から食事制限があり、水は朝までOKでした。

また、点滴の針の痛みを軽減するために、指定された時間に腕に麻酔シールを貼るよう指示がありました。

注射の痛みまで考慮してくれるなんて、なんと言う優しさ…と少し感動しました。

当日は受付をして、待合室で待機→しばらくすると呼ばれ、手術着に着替えます。
あっという間に、テキパキと準備が行われて、手術室でベッドの上に。

明るいライトに照らされ、ザ・手術室な雰囲気に少しドキドキしましたが、麻酔が入るとすぐに意識を失い、気づいたらリカバリールームにいました。

痛みもなく、本当にあっという間でした。

記憶はないのですが、麻酔で眠っている間は、ものすごくハイになって世界を駆け巡るような変な夢を見たような気がしており、カラフルな世界で、仕事も辞めてやるぜ〜!!!!と叫ぶというなかなか不思議な体験をしました。

目覚めてからは少し目眩というか2日酔いのような感覚があり、携帯触ったり寝たりを繰り返しながら数時間ほど休憩しました。

ちなみにこの2年後、2回目の妊娠では自然排出の流産を経験することになるのですが、それはなかなかトラウマだったので、このように痛みなく日帰り手術ができることはありがたいなーと感じました。(どちらが良いかは人によると思います)

お会計は2万ちょっとでした。

術後は、麻酔の影響でフラつきはありましたが、自力で歩けたので、ペコペコの胃袋に中盛りつけ麺をガッツリ食べて電車に乗って1人で帰りました。

(帰宅途中、普通は迎えに来るべきでは?と思い、夫に八つ当たりのラインをしたw)

その後は処方された抗生剤と子宮収縮剤を数日飲んで、経過確認のため上野レディースクリニックを受診し、問題なく終了となりました。

流産手術後、休職に至るまで

流産するかも?とわかってから手術をするまで、たくさん泣きはしたものの、病院探しも忙しかったし、手術の前後仕事を休むための調整などで、悲しみに向き合う余裕がとてもありませんでした。

そのせいか、手術当日は異常なハイ状態で仕事やめるぜえええ!と思っていたのですが、その翌日はなぜか、仕事頑張るぞおおお!!!と気合に燃えるという軽い躁状態で、休んでいる日に大量の研修を申し込むなど異常行動をしていましたw

しかし更にその翌日、流産手術を終えたことでホルモンバランスが大きく変わったのか、突然感情のジェットコースターがやってしまいます。

仕事に復帰しても、オンライン打ち合わせの最中に(もちろんカメラオフ&ミュート)、涙が止まらなくなったり、何にもない時にツーっと涙が流れたり、普段はなんともないようなちょっとした感情の揺さぶりがあっただけで、涙が止まらなくなる日が続きました。

そうこうしているうちに、まともに働ける状態ではなくなり、流産した病院とおなじビルに入っていた心療内科を受診したところ、即休職の診断が出て、休職することになりました。

職場への連絡ですが、上司には妊娠のことを話しておらず、また当時はまだ経緯を話せるような状態でもなかったので、ただ診断の内容をメールで伝えました。
幸い、上司もまずはすぐに休むことを優先してくれたので、その日に最低限の仕事と引き継ぎメモだけ残して、お休みさせてもらうこととなりました。

結局、そこから3ヶ月ほど休んで少し元気になってきたので復職の準備を始めたのですが、年末年始や人事の手続き、産業医との面談など諸々で復職できたのはさらに2ヶ月後となりました。

休職を経て、反省点

前述の通り、職場には妊娠のことも流産のことも話していませんでした。

流産はただでさえ言いづらいことと思いますが、私は職場結婚で、私が部署に残ったため、全員が夫婦のことを知っている環境だったこともあり、どうしても、プライベートなことを知られたくないとちう思いが強かったこともあります。

また、一般常識的には、特にリスクのないような仕事では、会社の妊娠報告は安定期または心拍確認ができてからすることがほとんどだと思います。

妊娠初期は流産の可能性が高いから、じゃあ話さないべきなのか?話すべきなのか?は、難しい問題だと思いました。

復職時に人事からは、「妊娠したらすぐに妊娠届出すべきですよ」と言われました。

本当にその通りではあるのですが、実際のところ、会社の申請ルールでは、妊娠届は母子手帳もらってからじゃないと妊娠届は提出できないようになっているので、無理なんですよね…

とはいえ、不安がある時点で直属の上司にだけは話してもよかったかなと思います。
もちろん上司との関係性にもよるし、私の場合は上司が変わったばかりでコミュニケーションがとりやすい状況ではなかったので言えなかったのもあるのですが…それでも、勝手に抱え込んでいきなり休まれるよりはマシですよね。

そして振り返り2点目、コロナで突然環境が変化し、不安が大きい中で妊活を始めたのは大きな反省点だったと思います。

慣れないリモートワークによるコミュニケーションロス、コロナへの不安の中で初めての妊娠、そして流産、自力で病院を探して手術を受けたりなど…。
急ぐ気持ちのあまり、突っ走ってしまったことは、よくなかったと思っています。
(まさか流産するなんて思わなかったし、運が悪かったとしか言いようがないのですが…)

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