④タイミング法と二度目の流産

2022.7 タイミング指導開始

産婦人科の初診時、既に1ヶ月以上生理が来ていなかったため、何度か卵胞チェックをしたが排卵の見込みがないとのことで、ピルを処方されて強制リセットとなった。

仕切り直し後、7月から排卵誘発剤であるクロミッドで卵胞を育てながら、指導されたタイミングで性交渉をする「タイミング法」がスタートした。

クロミッドは1日1錠。
卵胞が18mmを超えたら、排卵させるためのHCG注射を打ってもらう。

初回は順調に卵胞が育ち、d13で卵胞18〜20ミリが左右に二つできた。
初めてのhcg注射は左腕の肩の近くに打ってもらったけれど、噂通り本当にめちゃくちゃ痛い!コロナの筋肉注射とは段違いの痛さで、ちょっと悲しくなった。

この病院で指導されるタイミングは、注射の当日又は翌日だったので、当日と念のためその2日後にもタイミングを取った。

双子の可能性があるかな?と期待をしつつ、そわそわと2週間を過ごした。

2022.8 2度目の妊娠検査薬陽性

なんと1回目のタイミング指導で、妊娠検査薬陽性を見ることができた。卵胞が育ちにくくても、すぐ妊娠できる身体なんだ!と安心した。

しかし同時に、また流産したらどうしよう、という恐怖が襲ってくる。

インスタ検索をしては、「他の人の検査薬より薄いのでは?」「同じくらいの濃さの人は流産してる!」などと不安ばかり漏らしていた。

5w1d 胎嚢確認できず

正常なら胎嚢が見えるはずの日、内診台に上がると、ものすごい緊張感が襲った。
先生はグリグリと長い時間エコーをしていた。

ああ、またか、と思った。

結局胎嚢を確認することができず、また前回と同じように子宮外妊娠の可能性があることと、数日後にまた来て欲しいと言われて帰宅。

帰ってからは、ひたすら検索魔になった。
「5w 胎嚢見えない 妊娠継続」
どんな結果でも覚悟を決めて受け止めようと思う気持ちと、少しでも期待を持ちたい気持ちがせめぎ合った。

余談だが、この頃、会社の同僚のブログをこっそり読んでいたら、妊娠したことが書かれていた。
そこには、「まだまだ流産の可能性もある時期だけれど、今の私はメンタルの調子が良いから、どんなことでも受け入れられる自信がある!」というようなことが書かれていて非常にモヤモヤした。まずは経験してから言ってくれ。

6w1d 小さな小さな胎嚢確認

前回の受診で、数日後に来て欲しいと言われたものの、元々計画していた旅行の日程と病院の夏季休暇などがあり、しばらく行けないため、1週間後に別の病院でエコーしてもらった。(旅行に行くと言ったら、先生は激怒していた…)

そこで4ミリくらいの小さな胎嚢が見え、子宮外妊娠の可能性が否定できただけでも少しほっとした。

しかし、週数的にも明らかに小さなサイズで、卵黄嚢も胎芽も見えず、この子がどうなってしまうのかは明白だった。

8w4d 流産の確定診断のため病院へ

その後、7wになっても空っぽの胎嚢だけが見える状態が続き、先生からも流産になるだろうと言われていた。
ただ8週をすぎないと確定診断出来ないため、8w4dとなる日に再び病院を訪れた。(ちなみにこの数日前くらいから出血が始まっていた。)

いつも通りエコーをすると、胎嚢の中に卵黄嚢と小さな胎芽が見えた。
さらにはチカチカと異なる周期で点滅する小さな胎芽が見えたのだ。

赤ちゃんは小さいながらに、成長を見せてくれたのだ。

病院からの帰り道は、生理痛の強化版のような痛みに定期的に襲われ、歩いて帰るのがやっとだった。

自然排出

病院から自宅に戻り、お昼ご飯を食べて、テレワークを再開した頃だった。
生理痛のような痛みは引き続き寄せては引いてを繰り返し、声が出ないほどの痛みもあり、リモート打ち合わせ中にこの波が来ると、とてもしんどかった。

そこから数時間経つ頃には、痛みで座ることができなくなり、早退してベッドにうずくまった。

出血量も増えてきた感じがして、あまりの激痛と便意とは似て非なる何かが出る感覚にもうダメだと思い、トイレに駆け込み、便座の上で痛みと戦った。

いたいー!いたいーー!!と叫んでいた。

立ち上がることができなかったので、テレワーク中の夫に水と痛み止めを持ってきてもらい、ようやく便座から立ち上がることができた。

再び横になり、痛み止めが効いてきたのか痛みも落ち着き、尿意が来たタイミングで再びトイレに立った。

そしてお腹に力を入れた瞬間に、ドゥルン!っと何かが出た。

生理のような血の塊とは違う、白っぽい塊は、どんなものか見たことがなかった私でも、これが胎嚢とわかった。

インスタでの経験談では、出てきた胎嚢はジップロックに入れて冷蔵庫で保管して、クリニックに持って行ったという人が多かったので、同じようにした。

不完全流産後の処置

持参した胎嚢は病理検査に出してもらい、後日胎嚢であったことと胞状奇胎の心配がないことを教えてくれた。

綺麗に出てきたと思った胎嚢だったが、内診で一部の組織が残ってるから除去をすすめられた。

この内容物除去術(麻酔なし)が、ほんっっっとうに痛く、間違いなく知覚した中で人生史上最強の痛みだった。

あまりにも痛く、ちゃんと説明もせずに施術をした医師を強く恨んだ…
終わったあとも、立っていられないほどの腹痛だったが、待合室には妊婦健診待ちの方たちがいて、やるせ無い気持ちだった。

お会計はなんと1万5千円。なんでこんな痛くて悲しい思いをして、こんなにかかるの?!と少し泣いた。
後日、手術扱いで保険が請求できたのが唯一の救いだった。保険大事。

こうして2回目の妊娠は幕を閉じた。

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