⑤人工授精にステップアップ

流産後の生理が来るまで

二度目の流産は、思ったよりショックではなかったように感じたが、自覚以上に傷ついており、前回同様に、自然排出から数日で抑うつ気分がやってきて、不眠と頭痛に悩まされた。

仕事のストレスは常々感じていたこともあり、これを機に退職して妊活をした方が良いのでは、とも考えた。

結局、弱い私には耐え難く、有給を使って仕事を二週間ほど休んだ。

休み明け、仕事のチーム替えがあり、男先輩(35)、女先輩(33)、男先輩(32)、私(29)というアラサーメンバで仕事をすることになった。
上司からは、みんな良い人だし、理解もあるヨ!!!と言われ、納得してジョインした。

しかし、プロジェクトが始まってすぐに女先輩(33)が妊娠し悪阻でほぼ来られなくなり、男先輩(32)は育休を半年取得、男先輩(35)も奥様がご懐妊し育休取得予定と、私以外全員のおめでたニュースが続きメンタルが抉られた…

自然排出から60日後に生理が来た。
普通は1ヶ月くらいで来る人が多いようなので、ここでも生理不順の影響を受けてしまったのだと思う。

この間、不育症の検査も受けた。

タイミング法再開

生理を2回見送ったあと、タイミング法を再開した。しかし流産後1周期目は、卵胞が育たなかったため、2周期目からはクロミッドを2錠にふやすことになった。

そして2周期、3周期目とタイミング指導を受けるも結果は出ず。段々とクロミッドの副作用も気になり出して、先生に相談はしたが、大丈夫とスルーされた。

3周期目の結果が出なかったところで、医師から人工授精のステップアップをすすめられた。

当時は自然妊娠を希望しており、二回ともタイミングが合えばすぐに妊娠していたので、正直ステップアップにもあまり納得がいっていなかった。
しかし、クロミッド副作用の子宮頸管粘液の減少が気になっていたので、ステップアップすることを決めた。

激痛の卵管通水検査

人工授精にステップアップする前に、通水検査を勧められた。
二度妊娠しているので詰まっていることはないと思うが、念のためとのこと。

激痛との噂に尻込んでいたが、結論激痛だった。検査中は重い生理痛のような痛みが、長く続き、本当につらい時間だった。

結果、どちらも詰まりはなく、異常なしとなった。

通水検査をすると、卵管の通りが良くなり、その後の周期はゴールデン期と言われ、妊娠率がアップするという噂があり、痛みを乗り越えたんだから良い結果が出るだろう!期待した。

人工授精1〜3回目まで

人工授精は、3回目までは今までと同じようにクロミッド2錠で誘発をおこなった。

毎回卵胞が育ちすぎていたり、なかなか育たなかったり、ベストな治療が出来ていないなーとモヤつきながら陰性が続いた。

時間が経つにつれて、仕事はどんどん大変になっていき、不妊治療と会社の両面でメンタルも消耗していった。

二度目の流産のあと、産業医に紹介されて心療内科に通っていたが、この頃は毎回診察室で大泣きしてしまう私に、主治医は何度も休職を進めてくれたが、まだ頑張ると言い張っていた。

しかし先述の先輩方のおめでたなどもあり、メンタルも苦しく、また仕事の負荷も苦しくなっていった。

特に妊婦さんと働くのは精神的にとてもキツかった。仕方ないのは承知だが体調不良で急な休みが多く、正直なところ皺寄せがどっと押し寄せ、本当につらかった。
(少しだけ愚痴ると、その方はほとんど休んでいたのに、有給を取ってマタ旅にいく話をしてくるなどかなり空気読めないところがあったのもしんどかった)
それでも妊婦さんが産休に入るまでは何とか頑張ったが、最後にどーん!と(丸投げ)引き継ぎを受けたことと、代わりにきた超パワー系現役バリバリおじ様先輩のプレッシャーで限界を迎え、再びリタイア休職することとなった。

結局休職したので無責任と言われたらその通りなのだが、仕事が回らなくなるのは避けたくて、妊婦さんの産休までは踏ん張った。

余談だが、このあと私が抜けた代わりにプロジェクトに入った2人も休職してしまったそうだ。
私が一番しんどい時にこのプロジェクトに入れられた時もそうだが、その2人もしんどい時に入れられたようで。
のちにその理由を聞けば、このプロジェクトなら人がたくさんいるからメンタルダウンしても替えが効きやすいということらしい。
なんだか、そんな考えの上司のもとで働くことが今後も不安だ。。

人工授精4回目

3回目の人工授精で、クロミッド6周期目となったので、4回目は別の薬に変えることになった。

ゴナールエフというペン型の注射だ。

初めての自己注射はドキドキしたが、思ったより針が短く痛みも感じず、手順も簡単だった。

毎回同じ時間に注射をするように指導があって、初日は病院で18時に打ったので、毎日18時に打つのはなかなか大変だった。
また、薬剤は冷暗所管理なので、持ち歩きの際は保冷剤などを使わなければいけない。

そしてあまり痛みはないとはいえ、注射慣れしていないと、毎回お腹に針を刺すのはなかなかストレスでもある。

今までの飲み薬と比べると、格段に負荷が上がったので、改めて仕事をしながら治療をしている人はすごいことだと思った。

そんな苦労をして育てた卵だったが、人工授精4回目も少し卵が育ちすぎたのか、ベストタイミングではなかったように感じ、結果あっさりと生理が来てしまった。

病院から体外へのステップアップ勧められた。

私自身も、病院への不信感に加え、人工授精の排卵誘発方法が注射に変わってからは、努力に対するコスパの悪さ(人工授精の妊娠率は5-10%)が気になっていたので、病院探しを始めた。

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