SAKEBU

よく見る夢がある

ダンスを踊っていて
popやlockは全力で踊っているのに
houseになると脚が急に重くなる
大学3年からダンスを始め休部期間を除くと
部活の引退まで実質1年houseを主ジャンに踊っていた
脅迫文が家に届いたのもそうだし
下手な奴は楽しんではいけないと心に刻み込むような出来事はいくらでもあって
怯えながら踊っていた
ダンスは人種・性別・年齢・宗教などあらゆるものを問わず全ての人開かれ
そこに音さえあれば
いや手拍子のようなリズムさえあれば
体を揺らすだけでも幸せな空間を共有できる素敵な文化だと思っている
もちろん、上手い下手が関係するかは言うまでもない
それでも自分の中にはhouseというジャンルに出来不出来の足かせが未だに残り続けていて、それが夢に現れ続けているのだろう

他人の言葉を間に受けて自分自身を卑下して楽しめなくなってるのは勿体無いよな・・

そんなことは他にも結構あって
絵も描くし、楽器も弾くし、歌も唄うし
動画も編集するし、文もしたためるし
デザインもするし、ダンスも踊るし
料理もするし、ジャンル問わず知識もあって
話す場を回すこともあれば相談相手にもなる
資格も沢山とって勉強も運動もそれなりに

できること褒められること認められること
努力してどれだけ増やしていっても
もっと上の人がいるし、そもそも自分なんて大したことはないのだから認めちゃいけない
そうやって過去に言われたことをそのまま自分の物差しにして
いつまでたっても短所のみを探し、人に失望されるのを恐れてマイナスを探してはゼロにする作業だけは執拗にはかどっていた

相当こじらせてる

でも、最近雲行きが変わってきた
とある人との偶然の出逢いがきっかけだ
その人は沢山褒めてくれる
もちろん私は「でも〜」「自分なんて〜」という往年の定型文で対抗する
それでも何度も褒め続けてくれる
いつも褒めてくれる
その中でも特に驚いたのは容姿についてだ
容姿に関しては、小学生の頃から醜く汚らわしいと思い続けてきて、鏡も写真も自分の顔を直視するものは今も苦手だ。
身なりを整えるのはオシャレが楽しいからではなく、少しでも自分の容姿を目の当たりにする人が不快にならないようにという意味合いが強かった。
人間関係も恋愛もどれだけ波長があって惹かれる人がいても容姿の釣り合わなさから、自ら離れることを繰り返していた。
だから、初めて容姿を褒められた時は本当に信じられなかった。
それでも何回も言ってもらえるから
だんだん素直に嬉しくなって、少しずつだけど、本当に少しずつだけど自信もでてきて、よくわかんないけど名古屋で伊達眼鏡を買った
不思議なことにその人に褒められてから
他の人にも容姿を褒められる機会が増えてきて
色んな巡り合わせのもとアパレルの被写体までさせていただいた

鏡の自分と目があった

私よりも私の良いところを知っている人と出逢えた
これはすごい幸せなことなのだろうと思う
いつも人はいつか自分に失望して離れていくだろうと既定路線として思っていた
でもこの人とはずっと繋がっていたいし、ずっと繋がっていられるんじゃないかなって今まで感じたことのない不思議な安心感がある
他人の言葉で下を向き苦しんでいた人生を
顔を上げ前を向かせてくれたのも自分ではない誰かの言葉だった
これからは周りの人にも、そして自分自身にも期待しながらいきていけたらいいな
そして人から頂いたプラスの言葉を、今度は素直に受け止めて、自分のことを好きになっていけたらいいな

最近は、オンラインサロンの運営スタッフ、アーティストのMV撮影やフォトグラファーの撮影現場のお手伝い、香盤表作成、スポーツクラブのロゴやユニフォームデザインの作成、Jリーガーの動画編集といった
自分じゃ才能が無くて携わる資格が無いと思っていたクリエイティブな分野を経験させていただけている
やりたいことやっていいんだな
才能があろうがなかろうが、上手かろうが下手だろうが、そんなのは関係ない
そう少しずつだけど自分を赦せて(ゆるせて)きた

以前、憧れのfemale houserの方からお誘いを受けて「SAKEBU」という舞台を観に行った
著名な若手houserが5人、それぞれの葛藤をさらけだし、ダンスやドラムなど自身が持つ表現の術を通して爆発させ向き合っていく
言葉で言い表せぬ感銘を受けた
残念ながら器用貧乏甚だしいもので、感情を委ねられるほど身につけられた術はない
強いて今用いることができる術は文かもしれない
だからこれが私の「SAKEBU」

アートやクリエイティブな世界が心地良い
商いにはできないだろうが、これからも心の叫びを文や絵、歌、ダンスで表現していきたい
そしていつか
心から楽しんでステップを踏んでhouseを踊れたらいいなと願っている

#SAKEBU




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?