あなたと保護司が作る“おかえり” の場所|犯罪学 教授が解説
立正大学教授 丸山泰弘(犯罪学・刑事政策)が、ニュースでは聞けない犯罪学、刑事政策の話について、分かりやすく解説します。
今回は、現役の保護司でもある丸ちゃん教授が、実際の業務、保護司が生まれた背景、現在の課題について丸ごと解説します。
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スタッフからひとこと
今年、保護司の方が殺害され、保護観察中だった方が逮捕・起訴される事件がありました。ニュースで「保護司」という言葉が多く取り上げられました。更生保護を支える「保護司」、実際はどういう存在なのか、じっくりお聴きいただき、考えていただければと思い、今回のテーマとしました。
「Hogoshi(保護司)」は世界でも珍しい制度として知られている、というお話の中で私が「代用監獄(Daiyō kangoku)みたいな」と答えていることについて補足します。「代用監獄」とは、被疑者として勾留する際に、法律上定められた刑事施設に代えて、警察の留置施設に留置することができる制度のことを言います(正式には現在は「代用刑事施設」となります)。警察署で身体拘束を受けることで人権保障が困難な状況になっていること、長時間の取り調べが行われていること等で冤罪の温床となっている等、批判が多く、国連の拷問禁止委員会や自由権規約委員会からも指摘を受けているため、国際的に「Daiyō kangoku」として知られています。「保護司」も「代用監獄」同様、日本独特の仕組みと聞いて、あのようなコメントとなりました。
そして…冒頭で、南口のとんでもない事件が暴露されています。実は私はあの頃も、どの頃も、同様の事件を繰り返し起こしています。10数人のゼミ仲間とドイツの小さな街を歩いている時、幼い弟2人の手を引いて梅田に行ったとき、思い返せば何度となく…私自身が、人間の本質が変わらないことの証左です。恥を忍んで話していますので、笑い飛ばしてくださるとうれしいです。(み)
こんな話をしています
エピソード内で出てくる「ホゴちゃん」をはじめとするマスコット達は上記ページからご覧ください。
※apple podcast、amazon musicでも配信しています。youtubeは遅れての配信になりますので、是非ポッドキャストからお聞きください。
犯罪学の視点から語るエンタメ作品
ツミナハナシを話すヒトたち
丸山泰弘:立正大学法学部 教授/知的エンターテインメント・クリエイター
南口芙美:合同会社黒子サポート 代表
※2人とも、一般社団法人 刑事司法未来 理事
でてきた用語・人物
保護司、Hogoshi
更生保護
保護観察、保護観察付執行猶予
仮釈放
保護観察官
特別遵守事項
金原明善
川村矯一郎
出獄人保護会社
篤志家
協力雇用主
生活環境調整
社会を明るくする運動、社明運動
もっと知りたい
法務省ページ
保護司とは何か、今日本に何人いるの、保護司に関する法律などの基礎的な情報はこちらを参照ください。
執行猶予について
保護司が担当する対象の一つである「執行猶予」とその発展である「一部執行猶予」についてはこのエピソードで説明しています。
仮釈放と保護観察
社会復帰を支えるのは「保護司」だけではありません。保護観察官、更生保護施設、地域生活支援センターなど様々な人が関わっています。それぞれの役割はこのエピソードから。
※(#46、2024年11月27日配信)
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「丸ちゃん教授のツミナハナシ-市民のための犯罪学-」
・一般社団法人刑事司法未来
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