38歳不妊治療 体外受精→妊娠→流産06

5w0d、初めての妊モニターはクリスマスイブ。朝9時半に予約をとった。とはいえ全く待たずに通されるわけではないようで(…といってもいつもよりは待たなかったかも)、まずは内診室。今日はJ先生。この先生の説明はあまりよく分からなくて、何より内診が結構痛いので、いつもならJ先生だと気が重いのだが、今日は「多少痛くしてもいいから、全然構わないから、胎のうを見つけて!」という気持ち。

そして胎のうが見えた。大きさも問題ないとのこと、順調ですねと言われてほっとする。流産予防の筋肉注射+ルトラールの追加処方。次回検診は大晦日。大晦日も病院は開いてるんだ? とちょっと驚くが、みんな人生かけて(と言ってもいいだろう)治療しているわけで、開いてない日があると困るわよね。そうだよね。

6w0d、大晦日はZ先生が診てくれた。Z先生に診てもらうことが一番多くて、卵巣嚢腫もこの先生が切ってくれて、主治医だと思っている先生に何だか久しぶりに会える。「先生、ありがとうございました」と慌てて告げる私に一瞬ニコッとした先生だが、その眉根が寄る。「6週目に入ったところなので、胎のうの中に子ども(胎芽)の姿を見たいところなんですよね」「見えないですね」「これね、来週になっても見えなかったら覚悟が必要です。その先のことを話し合う必要があります」「もう1週様子を見ましょう」。6週目って言ったって0日だし…必ずしも見えるとは限らないんじゃないのかな…。あまり気にしない方がいいはずだ、と思いながらも気持ちは落ち込む。

診察が終わり、流産予防の筋肉注射のために処置室に呼ばれると、そこにいた看護師さんが卵巣嚢腫を切ったときにとてもお世話になった方だった。「あの、8月には手術でお世話になりました」と挨拶すると、カルテをちらっと見て「この注射ってことは妊娠した?!」と、ぱあっと笑顔になった。今しがた先生に釘をさされたところだと思いながら「はい。おかげさまで…。ただ、先生はまだ安心できる状態じゃないっておっしゃってますけど…」と言うも、「安心できる状態じゃ」くらいのところから大丈夫大丈夫といった風に首を横に振り、「よかった。よかったねえ。みんなほんとに頑張ってるもんねえ。こんなん聞けるとほんとに嬉しい。よかった。おめでとうね。よかったね。大事にね」と涙ぐんで喜んでくれた。ほとんど患者もいない大晦日、処置室にいる患者も私だけだったので声に出してくれたのだろう。初めて病院関係者からおめでとうを言ってもらう。医者も看護師も、感情を表に出さないようにしているだけで、「ほんとうは喜んでもらえることなんだ」と思えたことが、とても嬉しい。看護師さんの「おめでとう」を胸に、きっとこの子は大丈夫だと、無事に育ってゆくと信じようと心に決める。

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