河内長野市のつまようじ関連企業の業態 その4
ここしばらく書いていた、河内長野市のつまようじ関連企業の業態の紹介。
4つに括ってしまうことに心苦しさというかもやもやしたものが残るというか、でも細分化しすぎてもくどいので、このくらいにしておく。
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(1)つまようじ、およびそこから派生した生活日用品も併せて取り扱う業態(企画、卸)
(2)白樺のつまようじ(持ち手に溝が切ってある、白いやつ)を自社製造する業態
(3)黒文字ようじ(和菓子に添えられている、皮付きのやつ)を自社製造する業態
(4)つまようじから派生し、口腔ケア用品を自社生産する業態
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最後は(4)なのだけれど、実はもう少し大括りしたら(1)に入るのかもしれない。
でも、ここは敬意を払って一つのカテゴリとするし、これには組合メンバー誰も異存はないはずだ。
「つまようじから派生し、口腔ケア用品を自社生産する業態」。
「広栄社」が、唯一この分野にいる。
河内長野が楊枝の本場になったきっかけである機械化は、大正期に広栄社によって仕掛けられたことだ。
その後も衰えないモノづくり精神で、今は口腔ケア用品のメーカーとして「クリアデント(CLEARDENT)」のブランド名を擁している。
ファブレスのメーカーが増えるなかで、いまだに専用機を自社で作っている。
この会社は、三角ようじという楊枝が歯の掃除に最適だという信条で、僕はこの会社の会長の「三角ようじは売れないけど、食っていかないといけないから他の商品を開発している」という言葉にものづくり企業の意地と意気を感じるのだ。
他にも「つまようじ資料室の運営」「産学連携による独自商品の開発」「歯の健康についての啓もう活動」など、これはもう楊枝関連企業の業態紹介とは別次元の話なので、やめておく。
同社の出身者が立ち上げた楊枝関連企業も市内に複数現存しており、ここにも僕はものすごい面白さを感じているのだが、また別の企画で書こうと思う。
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