見出し画像

2019年4月10日のこと・・・

2019年4月10日

今日は3日目。遠足の日。集合場所はいつもと同じ。スクールが始まって体験以来初めて参加するメンバーも。

10時ごろ集合。相変わらず時間にアバウトな感じがいい。時間に縛られないと、こんなにも気持ちに余裕がでるんだと思う。

1名遅れるという連絡。でも先についた子どもたちは早く行きたくて仕方がない。「先に行こう!」という生徒も。「昨日、僕らも置いていかれたじゃん!」とw 確かに!「おぉ本当だね~。確かにね~。違いがあるとすれば、あのとき私から5分前と11時ちょうどと少し過ぎてから声掛けをしたけど、君たちはゲームをやめなかったんだよね。そこが違うから今回は置いていかないかな。連絡もくれているしね。」そう話すと、その後の「置いていこう」攻撃はなくなった。一貫性というのは大事だと改めて感じた。しかし、それを子どもに求めるのは、特に低学年には酷かなとも思うから気を付けたい。

その後、はじめて参加する生徒が到着。ここでも、「おまえ、ずるいな~、こういうときだけ来て。」という発言。この発言、学校あるある。まだまだ学校気分が抜けていないなと実感するとともに数年間のうちに染みついているものがあるよな~とも思う。

もちろん行事ごとだけ来る生徒に対して全員がそういうわけではないけれど、今まで何度も不登校の生徒が遠足だけいくと、クラスメイトにそう言われるということを見聞きしてきた。

ただ、「学校に来た」というだけで歓迎する子たちもいるようだから、すべてがこうではないけれど、できればなくしたい言葉であり感情だと思っている。
 ここには、「嫌でもやらなきゃいけないし、僕は嫌でもやってるんだ」という気持ちがある。そういう状況をずっと経験してきた場合、同じ状況になったら、そう思ってしまうのは仕方がない。

今までの学校とは違うんだ、自分で来るも来ないも選べるんだという自覚ができるとこの気持ちは減っていき、そのうちなくなる。ツクルスクールはそれを何度も経験してきたし、そもそもホームスクーリングしている子たちからはそういった妬みというものは少ないと感じる。

みんな揃ったので出発。親の前で、電車のマナーなどは説明しない。どうしても緊張感が保てないからだ。それは誰が悪いわけでもなく、そういうものだから。

ということで、少し離れたところで円になりミーティング。だいぶ子どもたちは流れがわかってきているようだ。このようにある程度のルーティンは安心感を生むもの。

「おはようございます。今日もよろしくお願いします。」からのハッピーサンキューナイス。今のところパスする生徒と発表する生徒は4:6くらいかな。ある意味健全。全員が毎回発表するっていうと、ちょっと息苦しさがでてくるから。

今後もどのような比率で進んでいくか見守りたい。今はトーキングスティックを使っていないから、ある程度私から指名をしている。最初はパスするも、ふと思いついていいたくなることもあるようなので、最後にパスした人で言いたい人はいますか?と聞いた方がいいかなと思った。

2回言おうとする生徒もいるので、今後はそのあたりも整えていきたい。わざとパスといって気を引こうとする生徒もいるが、そこは基本スルー。


 その後、電車の中でのルールを確認。私から言うのではなく、生徒に問いかける。この辺も縦割りだとありがたい。「静かにする、かさを振り回さない(これは車内だけじゃないだろう~w)、お年寄りが来たら席を譲る、走らない。」私が言ってもいいのだけれど、どうせ同じことをいうならば、生徒にいってもらったほうが格段にいい。

「もし守りたくないなら、ここで帰ってもらってもいいですからね。そういう気分のときもあるからね。」とここでもいつも強制ではないということを確認。あまりきつくいうと突き放した感がでてしまうので、優しい口調で。

切符を購入。何人からICカードだったので、そういうものなんだね~なんて思って、私がささっと切符を買って入ったら、なんと半数以上は切符をもっておらずw え、どこまで?どうやって買うの?なんて、てんやわんわw でも私はすでに改札の中。どうすることもできず、「がんばってね~」意図せずして、子どもたちのよい学びになったということにしておこう。こういうときに字が読めないと困るよねっていうことにもつながるな。

昔みたいに切符を買う人は少ないおかげで、券売機の前でいろいろやっていても、そこまで迷惑は掛からず。逆に子どもたちだけでがんばっている姿を見て、笑顔で通りすぎていく人たちもいた。世界は温かい。

電車に乗る。特に車両は決めずにそれぞれに。一人一番前に行きたい!という生徒がいるのは分かっていたので、まずはついていく。いきなり放っておくのではない。まずは付いていって、あなたの関心にちゃんと関心があるんだよ、ということを行動で伝える。前にいって、振り向いたときに、笑顔で手を振る。そうしてから、その車両から離れる。だれかといると興奮度が増して、話したくなっちゃうからね。子どももある程度満足しているから、それほど気にしない。


その2両後ろに大半の子どもたちは座っていた。平日の10時すぎ。始発の駅から2駅目だから、空いている。みんな座ることができた。メンバー的に特に問題ないだろうと思って、そのまま私は間の車両に。一応2回くらいは、アイコンタクトをしてからは、私はイヤフォンをつけて他人モード。特にだれもなにも言ってこなかったから、きっと大事はなにもなかったんだろうw
無事栄につく。

スケート場は12時からしか開いておらず、現在11時。私も行ったことがないので、近くにゆっくりできる場所があるのかどうか分からず。あぁそういえばオアシス21があったな。ジャンプショップとかあるから、そこで時間をつぶしてみるか、ということで生徒たちに提案。11時だけどお腹がすく生徒もいるはずなので、昼食でも取るかということで、昼食。平日のこの時間はどこも空いていてありがたい。どこでも座ってください状態。

何度もトイレに行くという生徒がいた。自分で申告してくれるからありがたい。毎回みんなに確認。外出時はトイレは気をつけないといけない。

「ほらジャンプショップあるよ~」なんて言ったけど、だれも目もくれずw 小学生低中学年には早かったか・・なんて思いつつ、席を陣とる。男子はお腹が空いているらしく、がんがんお弁当を出し始める。

机が小さすぎて収まらない~ってなっていたので、椅子を足してみたり、机を合わせてみたり。これも空いているからできること。何度か促しても男子でいっしょに座らない生徒がいたので、とりあえずそのままに。女子は目の前にあったおもちゃ屋さんに心を奪われたのか、「見てきていい~?」と質問。「ご自由に~」

そうこうしていると、どうやらその店は開店したばかり?で、東海テレビの取材が入っていた様子。私が外で昼食をとっていると、テレビ局の人が、「子どもたちがとても楽しそうにおもちゃを見ているので、後ろからでいいので撮影していいですか?ということ。後ろからということだったので、「どうぞ~」と。きっとキラキラしてたんでしょうね~。なんて余裕をこいていたら、取材したいんだけどいいですか?とAD?の女性から。私はいいですけどってことで取材を受けました。この時は特に教育的観点は持たずw でも周りで見てた子どもたちからは、「先生、テレビに出るの~?」なんて声かけれられたりしておもしろかった。
 
そうこうしているうちに男子はお弁当を食べ終わり、僕たちも!ということでおもちゃ屋さんへGO! 「買い物していい?」と聞いてきたので、「自分のお金なんでしょ?私に聞く必要ないと思うけど。いいんじゃないの?」と伝えました。うれしそうに購入へダッシュ。

それをみた女の子も「買っていいの~?」と聞いてきたので同様の対応。この辺りも少し判断は迷ったけれど、まぁ遠足だし、自分のお金だし、ね。今までの買い物とかで、自分が欲しいモノがあれば、自分のお金で買えばいいんじゃない?と言っていたので、ちゃんとそういうのは憶えていて、自分のお金を持ってきていました。自分のものを買った生徒もいるし、母親へのお土産を買った生徒もいました。

子どもたちが驚いていたのは「300円ショップ」 初めて見た~!と何人かが言っていた。

そうこうしているうちに今度は女の子がお弁当を食べ出した。ただ、あとでお腹がすくからといって食べない生徒もいた。

そうだよね、それぞれあるよね。それぞれ自分の感覚や思いがあるよねって。できる範囲だけれど、一人一人の行動を尊重していこうと改めて思った。

さっき男子の輪に入らなった生徒も一人でご飯を食べていました。声掛けとしては「おいしい?」というところですかね。プラスの感情に焦点を当てることを大事にしている。

子どもはそれぞれ思い思いに過ごしていました。鳩の動画撮影をしている子もw

時間になったので、ゆるりと移動。一応11:30になったら行くからね~と伝えてあったので、だいたいの流れで。トイレに行く生徒もいたりしてゆっくりと。

女の子が、「帰りも寄りたーい」というので、「スケートの時間を短くすれば来られるよ。どうする?

地下鉄に向かう途中、一人のメンバーが、「財布がない!」と動揺。普段はそれほど慌てない感じなので、かなり焦ってるんだろうな、と。カバンを確認し、なかったので、もう一度昼食を食べた場所に帰ることに。

探しても見つからず、財布を使ったお店にも行ってみた。問い合わせは自分でしてもらいつつ、私は隣に。残念ながらなかったので、どうするかな~と思ったら、「あった!!」と。自分のポケットにあったらしいw あまりにもフィットしすぎて気づかなかった様子。

ここでも本人の不安だった気持ちを汲んで、「お~あってよかったね~、わかるよ~あるってわかんない時あるよね~」きっと恥ずかしさもあっただろうから、そこはあまり触れずにとにかく見つかってよかったというところに焦点を当てて。

無事みんなが待っているところに戻ると、今度は男子3名がおらずw たぶんおもちゃを買いに行った感じだったので、もう一度戻ってみると、買い終えて外にでてきたところ。「戻ったらいないからびっくりしたじゃーん!お願いしますよ~」なんていいながら、でも、メンバーから「財布あった?」と声をかけてくれたので、「あったよ~、気遣いありがとね、優しいね。」と伝えました。

ここも大前提として時間の余裕があるため、叱る必要もなく、自分の気持ちを伝えるということに徹した。
 
ようやく揃い、地下鉄の切符売り場へ。先ほど自分たちで買えたことが自信になったのか自分たちで。最低限の情報(100円であること、大須観音であること)を伝えて、本人たちに任せる。

ここも時間があるという賜物。ICカードを持っている生徒は、少し残金が心配になったらしく、残金を確認したい、とのこと。しかし、私はそれを知らず・・・代わりに小3の鉄道に詳しいメンバーがやり方を教えてくれました。もちろん電子パネルにやり方は書いてあるけれど、まだ読めない漢字もあったりしてたので。待っている間はほかのメンバーは、マナカの販促をしてるお兄さんに話しかけていました。おもしろい。

地下鉄へ。東山線はなかなか混む。私はいつも先頭を歩いている。本当は先頭と最後尾がいたほうがいいだが、人数上仕方ない。時折後ろを振り向きながらの先導。子どもたちもそういう状況を分かっているので、ちゃんと付いてくる。この2日間で、あまりこの人待っててくれないんだなって思っているところもあると思うw


幸い一区間だったので、「次で降りるからね。」と3回。大切なことは3回言う。特にトラブルもなく、伏見で乗り換え。一気に人が減るので、迷子になることもなく鶴舞線へ。数分待ち。時間もちょうどいい時間。到着した電車が新しい車両だったらしく、電車好きのメンバーは興奮気味。「お~ついてるね~」なんて声掛け。ここも、基本自分は運がいいんだと思ってほしいな~なんて思いもある。

地下鉄乗り換え時に、改札を通らないことに疑問を持つメンバーも。
確かにね~。こういうことも今後の学びのネタに使えるな、なんて。
ここでも、降りるのは次だからね~と確認。
 
駅から出て歩きだす。いつも通り私は先頭。無事行先が見えてきたので、子どもたちに、あれだよ、と指し示す。到着感を出してもらって、安心してもらうため。そして、入場券を購入。一応スタッフの方に一人ずつ支払ってもいいですか?と聞いて、OKがでたので一人ずつ払ってもらった。この辺りも自分で払うということを経験してもらいたいので。一人お金が足りなかったようだったので、そこは私が建て替え。無駄に「ないからできないね。」なんてする必要はない。次からどうしたらいいか考えればいいだけ。特にここで言及する必要はないと思い、なにも言わず。

入場したあとは、それぞれ勝手に靴を借りて、自分たちで履こうとしていた。さすがにここは小さい子は結べないので、私が結んだ。開校して一番働いた気がする。何を優先するかということをいつも考えている。ここまで来たら、スケートで時間を使いたいので、靴紐を結べない子どもには自分で靴をはくことはやらせず。

なんとか全員スケート靴を履き、履いたメンバーから、さっさとリンクにいっていた。全員終えてから見に行くと、素晴らしいチャレンジ精神。はじめてきた子も滑る滑る。転んでもまたチャレンジ。笑顔で手を振ってくれるし。感動しかない。笑顔に笑顔で返す。これでコミュニケーションはばっちりという感じ。せっかくの勇姿を保護者にも見せたいと思い、動画撮影。ここに特に教育的意味づけはありません(笑)

いろんなチャレンジがあるんだよ~ということで、初心者向けの三角コーンなども提案。とりあえずやってみて、いらなかったらやめればいい、ということのトレーニング。

気が付けば何人かの生徒が、二枚刃のスケート靴の存在を知っており、それを自主的に借りにいっていた。このとき、スケート会場のスタッフのおじいさんがいろいろと手助けをしてくれた。なんだかんだいって装着したものの、「あれ、こっちのほうが難しい」となっていた。「やっぱり変えてこようかな~」というので、残り20分。と思ったけど、「自分で事情を話して変えてもらったら?」と伝えると、自分で変更しにいっていた。違うと思ったら変える、こういう感覚を育てたいと思っているので、そのように接した。

最初は帰りに買い物に行きたいということで13時30分に終わる予定だったが、提案した女の子たちも楽しくなってきたのか、「まだやりたーい!」というので、そのように。ある程度予想していたが。

ということで、13:50までたっぷりと。約1時間30分。楽しんでいた。

「もう終わりね~」というと「あと一周!!」という声。想定内(笑)「はいはーい」といって、私はロッカーへ向かう。しばらくするとみんな自分たちで戻ってくる。時間に余裕があるっていい! どうにもならにときは、「私は17時から仕事があるのです。それまでに帰らないと生活できないのでお願いします。」といえば、大丈夫(笑)

忘れ物チェックして、帰路につく。さすがにみんな疲れたのか、落ち着いて歩く。乗り換え時も静か。動いたもんね~。途中トイレに何回か行った。やはり外出時はトイレをいつも確認しなきゃね。


瀬戸線もまだまだガラ空き時間。みんな座っていた。私は違う車両乗って、再度他人のふり(笑)生徒たちの中には寝てしまっている子もいたようだが、そこは他の生徒がフォロー。適度にできない大人になることが子どもを育てる秘訣だったりします。

無事瀬戸市駅到着。

帰りの会。今日の楽しかったこと、と聞く場面だが、今日はスケートがメインだったので、今日はどうだった?という質問にしてみた。予想通り大半は楽しかった!だったが、一人は、おもちゃを買えてうれしかった!と答えていた。だよね(笑) 人と違う意見が言える雰囲気が大事だと思っている。ここでもパスをいう人がいて、それもまたいい感じ。

ということで、終了~。

この4月でやりたいことは、信頼関係を構築すること。安心感を醸し出すこと。尊重されていると子どもが感じることを目安にやっている。

学校では最初の3日間を黄金の3日間といって、その1年を左右する3日間といってもいいくらい大事にしてる。それはシステムづくり上。確かにそういうところはあるけれど、ツクルスクールはそのシステムづくり自体が学びだから、焦る必要がなく楽。それでもこの3日間でミーティングと帰りの会はある程度定着した感はある。引き続き大事なことを忘れずにやっていきたい。

瀬戸ツクルスクールHP

瀬戸ツクルスクールの日々

瀬戸ツクルスクールの支援のお願い

瀬戸プラクティカルカレッジ(ツクルスクール卒業後の進路)

ママの学び場一尾塾 (思春期の子育てを中心に、子育てについてのあれこれなどを話しているYouTube動画です。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?