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学校づくりで考えたこと 3

2019年から新たなスタートを切るわけだが、スタートして2年たった2015年に、自分なりに「学校づくり」にはどんな要素があるのだろう、と考えた時期があった。

1:個人の幸せづくり

2:子育て支援

3:学校支援、支援

4:地域課題解決

5:ライフスタイル、キャリア、文化

少なくともこの5項目はあると考えた。

今回は、その3 学校支援、先生支援

学校づくりは協力関係づくり(学校支援)

自主学校瀬戸ツクルスクールのような学校があることで、よりより協力関係を、学校と保護者の間に創ることができるのではないかと思っている。

なぜなら、選択肢となる学校があることで、保護者が
「自分が選んで行かせている」
という事実ができるから。


人は自分が選んだという意識があれば、人に責任を押し付けることは減るだろうし、文句も減るはず。
先生にも責任はあるけれど、そこを選んだという責任が親にもあるということが自覚できる。
お互い責任があるのだとすれば、そこでお互いが批判し合っても仕方がない。
だったらこれからどうしていくか、ということを一緒に考えた方が建設的。
ここが違うだけで、創り上げる協力関係は違うものになってくるのではないかと予想している。

このあたりは、塾を運営していて思ったこと。
もちろん今まで勤めてきた塾でも理不尽な要求をする親もいた。(ありがたいことに今は全くない。)
きっと学校でも塾でも、どんな仕事だとしても、そういう人はいる。

しかし、基本的なスタンスとしては、非常にスムーズに協力してくれることが多いし、理解を示してくれることも多い。

そこには、どういう経路でその塾を認めたかはそれぞれだが、親も「その塾を選んでいる」という実感があるのだと思う。

決して塾がいいとか悪いとかそういう話ではない。
お互いが良好な協力関係を育むにあたって、「自分が選んだ」という前提は、その前提がないのとではまったく違うことが起こる、ということの例として書いてみた。

自主学校瀬戸ツクルスクールのような存在は、こういった学校と保護者のよりよい協力関係の創造にも貢献できる存在だと思っている。

先生のモチベーション(先生支援)

次は先生側で考えてみたい。

先生側からすると、「選ばれた」ということになる。これがモチベーションアップにつながると考えている。なぜなら、そこに使命感と返報性が創り出されるから。

使命感
生徒や保護者が、あなたの勤めている「学校」を選んだということ。考えた末、自分が働いている学校教育に願いを託したということになる。

先生は、その託された願いを(それは子どもの幸せ)受け止めるという素晴らしい役目を担える。そもそも多くの先生はまさにそのために先生になったのだと思う。

自分の選んだ使命に願いを明確に託されたということになる。モチベーションがあがらないわけがないのではないか。もしそれで熱い思いが湧いてこないのであれば、先生はやめたほうがいい。ほかに仕事はたくさんある。

返報性
自分の使命を全うできる機会を与えてもらった。自分が手に入れたかった「先生」という役割を与えてもらったということになる。生徒がいなければ、先生という仕事は成り立たないわけだから。それに対して、よりよいものを返そうとう気持ちが湧いてくるのは何ら不思議ではない。

一方で、

「選ばれない」

という可能性がでてくる。

しかし、「選ばれないこともあるからこそベストを尽くせ!」という変な競争原理によるネガティブな圧力として捉えてほしくない。

「選ばれるためにベストを尽くす」というポジティブな方向で力を働かせてもらいたい。

他者との比較による努力ではなく、よりよい自分に向けて、そして、それが「子どもたちのためになる」ということだけに意識を向けてもらいたい。

これは私自身が塾をやっているから思ったこと。

選ばれないかもしれないという不安や恐怖の動機づけだと、どうしてもネガティブな気持ちになるし、行動面でも後ろ向きな行動を選んでしまいがちである。視野も狭くなる。

それよりも、「さらによいものを提供するために」というポジティブな目的を持って取り組むことで、プラスのパワーが湧いてきて、前向きで建設的な行動を選べるようになる。やれることも増える。

こんなことからも先生のモチベーションアップが考えらる。

もちろんこんなことが起こるかどうかはわからない。

しかし、この可能性が1%でも作れるということが、自主学校瀬戸ツクルスクールの存在意義だと思っている。

追記:以上の記事は2015年に書いたものだが、2021年現在改めて考えると、やはり後半の先生のモチベーションのところに至るのはかなり遠い道のりだと感じている。そもそも「理解できてない、理解したくない」ということになっているのが現状。

先生個人のモチベーションにつなげるのは、まずは学校の相対化の進み具合のほうが先かな、とも思う。

瀬戸ツクルスクールHP

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ママの学び場一尾塾 (思春期の子育てを中心に、子育てについてのあれこれなどを話しているYouTube動画です。)

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