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ないものねだり


小学生のわたしはいつも不機嫌でぶすっとして、周りの子が着るような、かわいい柄、ピンク、レースなんてとんでもなかった。

いかに大人に近づくか、それを大切にしていた。

年に一回の花火の日。            おばあちゃんの浴衣をねだって着せてもらった。                    渋い、絞りの浴衣。             つんつんした顔で着ていたわたし。

ちょうちょの柄と、ときどきあるピンクと黄色の色が映える。

るんるんな顔で着ている、いまのわたし。

いまは、いかに子どもでいられるかを大切にしている。

ないものねだりってそういうこと?



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