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不動産投資ローンの銀行選びと審査の流れ

不動産投資は安定した収益を期待できる一方で、初期投資が大きいため、多くの投資家が銀行からの融資を利用します。本記事では、不動産投資ローンを提供する銀行の特徴や、融資を受けるための審査の流れについて詳しく解説します。


不動産投資ローンの基本

不動産投資ローンは、投資用不動産の購入や建築、リフォームに利用されるローンです。通常、変動金利と固定金利の選択肢がありますが、銀行によっては特定の金利プランを提供しています。

銀行選びのポイント

不動産投資ローンを提供する銀行は多数ありますが、それぞれの銀行で融資条件や審査基準が異なります。以下に、主要な銀行の特徴をまとめました。

三菱UFJ銀行

  • 特徴: 審査が厳しく、融資金額は物件価格の60〜70%程度に抑えられることが多い。

  • 金利: 他行からの借り換えには柔軟で、金利は1%台中盤が多い。

  • メリット: メガバンクとしての高い信用力。

オリックス銀行

  • 特徴: 借入期間は最長35年、完済時年齢80歳未満まで。口座開設不要。

  • 団信プラン: 4つのプランから選択可能。通常の死亡・高度障害保障、介護保障付、生活習慣病保障付、健康上の理由で他のプランに加入できない方向け。

  • 金利: 固定金利期間特約付変動金利型、変動金利型など。

スルガ銀行

  • 特徴: 融資限度額が10億円以内と高額。審査が比較的柔軟。

  • 金利: 1.5%〜4.1%(2022年8月時点)。

  • メリット: 法人名義での借り入れも可能。

りそな銀行

  • 特徴: 個人事業主向き、法人向きの2種類の商品を提供。

  • 金利: 1.0%台(2022年8月時点)。

  • メリット: 比較的融資に積極的。

住信SBIネット銀行

  • 特徴: 全国を対象としたネット銀行。複数の返済の一本化や住宅ローンを返済中の方でも利用可能。

  • 金利: 変動金利(短期プライムレート連動金利)。

  • メリット: 融資期間最長35年。

不動産投資ローンの審査の流れ

不動産投資ローンの審査は、事前審査と本審査の2段階で行われます。

1. 事前審査

事前審査は、金融機関が本審査の前に行う予備的な評価です。この段階では、申込者の年齢、健康状態、年収、勤続年数などの基本的な情報が審査されます。通常、1〜2週間程度で結果が出ます。

2. 本審査

事前審査に通過すると、本審査に進みます。本審査では、より詳細な書類審査が行われ、融資の最終決定がなされます。オリックス銀行の例では、本審査後に融資決定と契約が行われ、その後実際の借り入れが可能となります。

団体信用生命保険(団信)の選択肢

オリックス銀行の不動産投資ローンでは、顧客のニーズに合わせて4つの団信プランを提供しています。

  • プラン1: 死亡・高度障害保障のみ(追加金利なし)。

  • プラン2: 介護保障付(年0.10%の金利上乗せ)。

  • プラン3: がんや生活習慣病の保障付(年0.10%の金利上乗せ)。

  • プラン4: 健康上の理由で他のプランに加入できない方向け(年0.30%の金利上乗せ)。

銀行別の融資条件比較

銀行別の融資条件比較表

不動産投資ローンの選び方

不動産投資ローンを選ぶ際には、以下のポイントに注意しましょう。

  • 借入金額: 年収が高いほど借入の上限額が高くなる傾向があります。アパートローンでは年収の10〜20倍が借入上限額の目安です。

  • 金利: 金利が低いローンを選ぶことで、返済総額を抑えることができます。金融機関が提示する金利で比較することが重要です。

  • 融資期間: 長期の融資期間を選ぶことで、月々の返済額を抑えることができます。

不動産投資ローンのメリットとデメリット

不動産投資ローンを利用する際には、メリットとデメリットを理解しておくことが重要です。

メリット

  • レバレッジ効果: 少ない自己資金で大きな投資が可能。

  • 税制優遇: ローンの利息部分が経費として計上できる。

  • キャッシュフローの改善: 賃料収入がローン返済を上回る場合、プラスのキャッシュフローが得られる。

デメリット

  • リスク: 空室リスクや賃料下落リスクがある。

  • 返済負担: 長期にわたる返済負担が発生する。

  • 金利変動: 変動金利型の場合、金利上昇リスクがある。

不動産投資ローンの審査基準

不動産投資ローンの審査基準は、銀行ごとに異なりますが、一般的には以下のポイントが重視されます。

  • 年収: 高い年収が求められることが多い。

  • 勤続年数: 安定した職業に就いていることが有利。

  • 自己資金: 自己資金が多いほど審査に通りやすい。

  • 物件の収益性: 賃料収入がローン返済を上回ることが重要。

不動産投資ローンの返済方法

不動産投資ローンの返済方法には、元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。

元利均等返済

毎月の返済額が一定で、返済計画が立てやすいのが特徴です。ただし、初期の返済額に占める利息の割合が高くなります。

元金均等返済

毎月の元金返済額が一定で、利息部分が徐々に減少します。初期の返済額が高くなりますが、総返済額は少なくなります。

まとめ

不動産投資ローンの選び方は、投資家の状況やニーズによって異なります。銀行ごとの特徴や融資条件を比較し、自分に最適なローンを選ぶことが重要です。事前審査と本審査の流れを理解し、必要な書類を準備してスムーズに融資を受けるための準備をしましょう。

不動産投資は大きなリターンを期待できる一方で、リスクも伴います。適切な銀行選びとローンの選択が成功の鍵となりますので、慎重に検討してください。

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