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ボントロ

「1: Allegro con brio tacet. 2: Andante con moto tacet. 3: Allegro tacet.」
〜 トロンボーン について、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
「1: Un poco sostenuto - Allegro tacet. 2: Andante sostenuto tacet. 3: Un poco Allegretto e grazioso tacet.」
〜 トロンボーン について、ヨハネス・ブラームス
「すいません、今日は第4楽章は練習しますか?」
〜 本日の合奏練習の内容 について、指揮者に尋ねるオーケストラトロンボーン奏者

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概要
 トロンボーン(英:Trombone)は金管兵器の1つ。主にミサイル発射などの役割を持つ。
クラシック戦争やジャズ戦争をはじめ、多くの戦争で使用された。第二次世界大戦では、ほかの楽器が兵器に作りかえられていく中で、トロンボーンは唯一生き残った楽器であり、むしろさらに量産された楽器であった。
 その音と、スペースをとる邪魔くささから、通称「ボーン」と呼ばれる。
また、「どうせ俺には完璧なかっこよさは無理さ」といった自嘲から、奏者は「ボントロ」とも呼ぶ。「オンボロ」ではない。

 略称は「tb」としたいところだが、テューバとかぶり、「trb」とするとトロンバ(イタリア語のトランペット)とかぶり、「tbn」や、「pos(トロンボーンの独名ポザウネから)」とすると何のことなのかもはや分らないという、やりきれない楽器。
 見た目は目立ち、いろんな分野に駆り出されている割にはパッとせず、特にジャズにおいては他の楽器に比べて人口が少ない。
奏者には総じて変人が多く、やたら楽器内での結束が強い。また、眼鏡を着用している人が多いのも事実である。多分銃撃する際に目を酷使するためと思われる。
 トロンボーン奏者のことは「トロンボニスト」と呼ぶ。なんだか変な響き。
しかし当のトロンボーン奏者はかっこいいと思い込んでいる。なお、「トロンボナー」とは決して言わない。

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トロンボーンの構造
 スライドを動かすことにより、発電機のような仕組みで電力が蓄えられるようになっている。電力を放出することによって、ベル(砲口)から弾、砲丸、ミサイルが発射される仕組みである。つまりレールガン。今まで数多くの戦争に使用された。
また、スライドを伸ばすことにより、竹槍のような使用法もできる。遠近両方使える兵器である。
 大型の人輸送用トロンボーンもあり、「バストロンボーン」と呼ばれている。現在でもどこかの国ではバス停にこれがあったりする。
演奏するふりをしながら人を攻撃できる遠距離攻撃可能な武器であるため、楽団の中で嫌われやすい。マーチングの時に思いっきりスライドを振り回し、多くの人々を犠牲にするが、全くもって罪には問われない。

 スライドによって音の高さを変える楽器であるため、ドレミ以外の音(良く言えば「微分音」、悪く言えば「調子っ外れな音」)を自由自在に出すことができる出る。
これに加え、大音量を出せる楽器であるという事実は、一人で一つの合奏を台無しにできる破壊力を持つ最狂の攻撃武器として、「実は怒ると怖いんだぞ!」という奏者のプライドに磨きをかけている。
 逆に、プライドがない人にとっては、スライドという構造は“例え音を間違えても後からごまかせる”という安心構造となっている。音痴な人があとからみんなの声に合わせるのと同じ感じである。

 ケースにしまって立てると、ちょうど肘置きとしていい高さになる。座っているときは堅い抱き枕として使える。
ケースに入れて持ち歩くと、ギターだとかバイオリンだとか言われ、いかに一般の人にとってマイナーな楽器なのか思い知ることができるが、逆にそのことが、「トロンボーンケースを持ち歩いている人を見るとなんだか親近感を感じる」という妙な結束感のもとともなっている。

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注意事項
・ 狭い場所では吹けない楽器です。どうぞ皆さん、場所を譲ってあげてください。

・ 吹奏楽では、ティンパニのマレットが秒速340.29mで飛んでくることがあります。もし飛んできても、ありったけの力で投げ返したり、前の人にスライドをぶつけたりしてはいけません。

・ ちゃんとメロディーが吹けていないと、手の動きですぐにばれます。出来ない人は練習してから本番に臨みましょう。

・ 扱いが大変難しいです。楽器ケースが倒れただけでスライドの動きが悪くなることがあります。トロンボーンケースが置いてあったら極力近寄らない方が身のためです。

・ この楽器はやりはじめても、曲の中でどこを吹いているのかを聞くのは困難なことがあります。多くの人の理解を得たい人は、迷わずアルトサックスに進みましょう。

・ テナーサックスと一緒に吹いていたりすると耳コピに困ります。これはテナーサックスの人も同じなので、スカの耳コピをするときは、変なプライドは捨てて二人で手を取り合って勇気を持って「どっちの音か分らないよね」と言いましょう。テナーサックスの人は音域は似ていますがライバル視するのはやめましょう。

・ とても怪我の多い楽器です。
 指をスライドで挟む
 唇、または歯をスライドを引きすぎて強打する
 重さに耐えきれず左手の人差し指および親指が痛くなる
 他の奏者に楽器をぶつけてそのことでけんかをする
――などが考えられます。

・ 管楽器の中で唯一準備体操が必要な楽器です。久々にやると筋肉痛になります。挑戦する人は体を丈夫にしてください。


参考文献
[1]アンサイクロペディア

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