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パイオニアとしての役割    TSUKUBA LIVE!トークイベント②

 大学スポーツの可能性を広げ、スポーツで交流と興奮、文化を創ることをビジョンに掲げる、筑波大学ホームゲーム 「TSUKUBA LIVE!」。

 今夏、運営に携わるTL!クリエイターズの思いを多くの人に共有することを目的に「TSUKUBA LIVE! トークイベント」を開催しました。

 TSUKUBA LIVE!の運営において、チーフとして各部局をまとめるメンバーとTL!クリエイターズの学生が集まり、TSUKUBA LIVE!に対する思いや考えを語り合いました。そのトークイベントでの模様を、連載形式で皆さんに発信していきます。

📢8月開催!
筑波大学ホームゲーム TSUKUBA LIVE! Splash!

📅8月5日(土) 男子ハンドボール
📅8月6日(日) 男子バスケットボール・女子バスケットボール【完売】
🏟️筑波大学中央体育館

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 前回は、TSUKUBA LIVE!が発足した経緯、そしてコロナ渦を経験しながらも、スポーツと学生との関わり方の変革を目指し、昨年から「ホームゲーム」の開催を始めたことなどについて、スポーツアドミニストレーターの米原さんのお話をお聞きしました。
 2回目となる今回は、大学スポーツの本場であるアメリカの手法を参考にしながらも、「学生が運営の主体」というオリジナルな方法で大学スポーツ改革の道を模索するTSUKUBA LIVE!のあり方について、TSUKUBA LIVE!全体の統括を行う菊池さんと、グローバルチームをまとめるShoryuのお話をもとにお届けします!

トークイベントの様子

TSUKUBA LIVE!のあり方

■本場アメリカの「ホームゲーム」

ハワイ大学で開催されたホームゲームの様子

日本の大学スポーツ改革のため、筑波大は大学スポーツの本場であるアメリカの手法を参考にしていますが、そもそもアメリカに大学スポーツの文化が根付いたその経緯を、フィラデルフィア出身のShoryuが話してくれました。

―アメリカでは、どのような経緯で大学スポーツが盛んになったのですか?

Shoryu:
そもそもの始まりは、かなり昔に遡るんだけど、大学スポーツの試合で事故が起きてしまって。
そのときに「しっかりと運営をせずに学生の安全を保障できないなら、大学スポーツをやるべきではない」という流れになって。
だから、二度と事故を起こさないために、全米の大学に競技スポーツの運営基盤となるアスレチックデパートメント(以下AD)が生まれたんだ。

そしてADによって大学スポーツが運営され、ホームゲームという形で試合が開催されるようになると、応援に来る学生、そして過去にその大学を卒業した地域の人にとっても、「自分の大学」にプライドを持てる一大イベントになっていった。

そういう歴史を経て、現在では、選手の管理や運営を全てADが行い、みんなが盛り上がるホームゲームを開催するという文化が、アメリカ全土に定着しているんだ。

そして話を筑波大に戻すと、大学スポーツを改革したい僕らは、アメリカのテンプル大学と提携して、彼らから色々なアドバイスを貰った。
そのアドバイスをもとに、筑波大にもADを設置して、アメリカで行われているようなホームゲームの開催を目指すようになったんだよね。

TL!クリエイターズのShoryu(左)

■「想定外」の運営方法

アメリカでは、試合での事故をきっかけに各大学にADが設置され、現在もADがチームや選手の管理、ホームゲームをはじめとするスポーツイベントの運営を全て行っているようです。しかし、その運営方法を参考にしながらも、TSUKUBA LIVE!では現在、「学生」が運営の主体となっています。

米原:
筑波大も、テンプル大学のアドバイスを参考にしてADを発足させたから、当初の方針としては、アメリカがやっているようにADの職員をちゃんと増やして、ADが主催としてホームゲームを運営できる体制を整えようとしていた。
だから、学生たちにここまで運営を任せる予定ではなかったと思う。

―なぜ、当初の予定とは違い、現在のように学生が主体となって活動するようになったのですか?

菊池:
大学スポーツの文化が定着していない日本で、職員の人数を増やしてADが運営をする体制を整備するのも、そう簡単ではないということですか?

米原:
どうだろう、でも学生と職員の両方の立場が見える自分からすると、
ADが運営する体制にはできると思う。

ただ、僕がいちばん感じているのは、日本の学生の能力が非常に高いこと。同時にコンテンツとしても、日本のエンタメのクオリティはとても高い。
この二つを踏まえると、「なんとなくのホームゲーム」は職員でもつくれる。だけど、それだと「勿体ない」という感じはするんだよね。

アメリカのように専門の職員が運営を行う想定だった一方で、優秀な学生が多く、エンタメの質も高い日本において、職員だけでホームゲームを運営することに「勿体なさ」を感じたと、米原さんは語ります。

■学生が運営する意義

会議中のTL!クリエイターズ

―現在、TSUKUBA LIVE!では学生が主体となって運営を行っていますが、クリエイターズの皆さんは、学生が運営に携わることの意義をどのように感じていますか?

Shoryu:
さっき話したアメリカにはすでに、長い歴史の中で定着した大学スポーツ運営のテンプレートがあるから、ADの職員もそれに沿って進めることが当たり前になっている。

だけど今の筑波大、そしてTSUKUBA LIVE!は、大学スポーツを改革するパイオニアの役割を担ってる。
そして、ホームゲームに来る観客の多くは大学生だから、運営側も、観客の目線に立てる学生が主体になって、「”学生”のニーズが分かる”学生”が運営する」という形が、より良い方法だと思ってる。

菊池:
確かに。アメリカの学生にとっては、大学スポーツが盛んで、ホームゲームも大規模に開催されることが当たり前だから、ただ「その場を楽しむ」っていう習慣があるけど、日本にはそういう文化がまだ根付いてない。

だから、職員の人が全部準備して「ホームゲーム」を開催しても、
学生にとってはまだよく分からないイベントだから、関心を持てなくて参加しづらい、という側面もあるんじゃないかな。

だけどその運営に、いつも自分と一緒に授業を受けてる学生が携わっているとなると、「じゃあ観に行ってみようかな」という風になって。
それで実際にホームゲームに行ってみたら、自分が知ってる大学生レベルのイベントではない、学生だけではつくれないようなものになっている、という点は、TSUKUBA LIVE!の面白さだと思う。―(次回へ続く)

TL!クリエイターズのホームゲーム運営の様子


📢8月開催!
筑波大学ホームゲーム TSUKUBA LIVE! Splash!

📅8月5日(土) 男子ハンドボール
📅8月6日(日) 男子バスケットボール・女子バスケットボール【完売】
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