見出し画像

「月世の部屋」#5「絵心について語りましょう」Q&A

7月15日配信分の「月世の部屋」でのQ&Aをまとめました。今回は前回の残り分の質問にお答えした後はバニーコルアートのセールスチームの皆さんと画材の話などで盛り上がりました。



Q1.静物画の場合、モチーフを描き終えさてバックはどうするかと悩みます。(透明水彩大好き)

A1. そういう声は良く聞きますが、背景も絵の一部と考えれば、初めのうちに背景をどうするかも考えておくべきです。迷ったときにはモチーフで使用した色を混ぜながら使うようにするとモチーフを邪魔しない背景色になります。


Q2. この絵は上手く描けた!って思う瞬間はどんな時ですか??(Ao_watercolor)

A2. 描いた時は「お、いいかも」と思っても大概後で見直すと「うへえ」という感じなので、その経験から上手く描けたと思わないようにしています。


Q3. こんにちは 初めまして
月世さんの様に綺麗な花を描きたいと思い水彩画を習っていますが自分が得意?とするのは抽象的な絵です。月世さんも描きたい絵と得意とする絵が違ったりしますか?(nao)


A3.  描きたい絵と描ける絵はやはりズレがあることもあると思います。ただ、得意と思うということは「慣れ」てしまっていることもありますから、常に「こう描きたい」という思いをもって描くことは絵の成長に必要な事と思います。


Q4. 小野先生は水彩画を描いてて失敗する事はありますか?どの程度の段階で「あ、これは失敗だ」と認識されますか?また失敗だと思った場合、諦めてそれはやめて次に行きますか?それとも何とかなる❗️と信じて直して作品にしますか?(イカ子)


A4. もちろん、失敗はあります。失敗と気付くのはやはり紙が思うようなパフォーマンスをしてくれないときですね。紙の上で絵具がどう動くかを予想して描き進めていく時に、紙が風邪をひいていたりして思いのほか滲んでしまうとか、いうことを聞いてくれない場合にはほぼ失敗です。あるいは筆が進み過ぎて描きすぎたときですね。そんな時は頑張っても仕方ないので、即諦めます。ただ、生徒さんが失敗だという絵はまだこれからどうにでもできそうなことが多いので、もう少し頑張ってみるのも良いと思います。


Q5. 毎回楽しく拝見させていただいております。憧れだった先生に直接質問させていただけるなんて感激です! 私は子供の頃からどちらかと言うと不器用で、絵のうまい人がずっと羨ましかったのですが、先生は子供の頃から絵が得意だったのでしょうか。頑張ればこれからでも上手くなれますか?(kubomizuki)


A5. 両親が高校の美術教師だったので、環境には恵まれていましたから絵は得意と言えば得意でした。でも器用ではなかったですし、今でも器用ではないです。絵が上手くなるかはその人の気持ち次第だと思います。絵が好きで一生懸命本気になって描いていれば上手くなると思います。また、上手さよりも絵の良さというものが見えてくると、他人の評価から離れて自由な気持ちで描けるようになると思います。


Q6. 先生、ITOさん、こんばんは。
私はいま、美術の授業以来(○十年ぶり)の絵画に挑戦していて四苦八苦しつつも楽しく絵を描いていますが、現在努力中です。
先生は、絵を学ぶ側(学生時代など)の時に、技術的に特に努力された事、苦手だった事、得意だった事は何ですか?(永遠の17歳)


A6. 日本画科を目指していた大学入試のころは、デッサンは良いけど着彩がだめとよく言われていました。色彩感覚が皆さんとはちょっとずれていたようです(笑)。受験の時は一応標準的な色遣いに矯正しましたが、あくまでも受験用なので、大学に入ってからは当たり前ですが元の自分の好きなように描きました。苦手なものを直すより、得意を伸ばすことの方が個性を生かすためにも大事なことだと思います。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?