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7/1 月世の部屋「#3小野月世の話をしましょう」質問コーナー回答です。

絵について

Q.1 作品の価格はどのように決めますか?すごく時間がかかったので同じサイズでも高くなっています、というとある作家さんのコメントを過去にTwitterで拝見したことがありました。わたしもいつか作品を販売したいと思っておりますので教えていただければ幸いです。(東 夏菜子)

A.1 作家さんによって色んな経緯で価格を決めているかと思いますが、私の場合は画商さんからオファーがあって、相談の上で決まりました。通常プロの絵の価格は「号いくら」という形で決めてあり、年鑑などに作家と価格が載せてあります。時間が掛かっても掛からなくても絵柄が違っても価格は同じはずです。ただ、画材によって価格が変ることはあります。例えば油彩メインの作家さんだと、水彩やデッサン、版画などはそれより少し安い設定になっていることが多いです。
初めての展示でまだご自分の価格が決められない場合は、他の方の展示を見て相場を調査したり、画商さんや画廊の方など、絵に詳しい方に相場を聞いて相談したりすると良いかと思います。

Q.2 最大でどれくらいのサイズの絵を描いたことがありますか?大きい絵は自宅で描きますか?アトリエなどでしょうか。(かつゆき)

A.2 大学の卒業制作で描いた150号ですね。その時は日本画で学校で制作しましたが、その後は自宅アトリエで水彩で130号くらいまでを制作しています。

Q.3 小野先生が定期的に、クロッキー会の絵をTwitterにアップしているかと思います。興味があるのですが、全くやったことがないので、一歩踏み出せません。どんなことをやっているのか、初心者でも大丈夫か、教えていただきたいです。(秋田小町)

A.3 私がやっているクロッキー講座は皆さんやはり初心者の方が多いです。プロのモデルさんで大体5分、7分、10分くらいの時間配分でポーズをしてもらって、どんどん描いていきます。初めてですと心配に思われるかもしれませんが、誰でも最初は初心者ですので気にせずチャレンジしてみてください。クロッキー自体は単なる人体素描の練習ですので、上手い下手は関係ないですし、回を重ねるごとに見方や描き方が分かってきて楽しくなると思います。

画材について

Q.4 先週の配信で、分離色で1色で絵を描いているところを拝見しました。単一顔料の絵具1色でも人物画を描くことができますか?(ふじもん)

A.4 もちろん、どんな絵具でも描くことができますが、絵具の濃淡だけで表現しようとする場合、その色の色幅が必要になってきます。どちらかというと不透明表示がある絵具を使われた方が、薄いところから濃い色までのトーンの幅が広がりますので、明暗の差が出しやすいです。

Q.5はじめまして。
質問ですが、小野さんは旅行に行く時や、ちょっとしたお出かけの時など、小さなスケッチブックや絵の具セットを持ち歩かれていますか?もし、そうでしたら、どのようなセットか、見せていただきたいです。
よろしくお願いします。(はるかのすけ)


A.5 W&Nコットマンのコンパクトケースが水筆もセットになっていますし軽くて持ち運びに便利ですので、自分の好きな色を詰めて0号くらいのスケッチブックと一緒にビニールケースに入れています。

小野月世について

Q.6-1 先週、先々週と楽しく拝見させていただいております。そして秋の個展も楽しみです。花、静物、風景、人物と何でも描いてしまう先生に質問です。もしも今後はこれしか描いたらダメと言われたら、モチーフとして何を選びますか? 変な質問ですみません。(kubomizuki)


Q.6-2 風景、お花、静物、人物と何でも描ける小野先生ですが
本音を言うと、一番描いてて楽しくてテンション爆上がりになるのはどの分野でしょうか?(クラゲ)

A.6 人物画ですね。一番難しくて奥が深く描いていて楽しいので。


Q.8 好きな絵描きさんを教えてください、(美大生)


A.8 ジョン・シンガー・サージェントとソローリャとシド・ミードです。
サージェントは油彩も水彩も、モチーフも何を描かせても上手いですし、ソローリャも風景と人物との構成が素敵です。どちらも筆さばきと色のチョイスが的確で美しく、大好きな作家さんです。シド・ミードは私が到底持ちえないセンスを持っていてとにかくカッコいいです。ベラスケスが一番神様的に好きなのですが、子供のころ連れられて行った展覧会で、原画を近くで観て、描いていないのに描けていることに感動して以来ずっと羅針盤になっています。

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