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限界ロイジは麗しきフェンサー先輩の夢を見ない

(当記事はナーフ後環境の事前考察記事です。内容は今後変更する可能性がありますのでご了承ください。)

皆さん、こんにちは。月山です。

突然ですが、こちらの画像をご覧ください。

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 2020年7月6日、RAGE2020Autumn 予選Day1のたった5日前に現在の環境の上位デッキの一つ『連携ロイヤル』のフィニッシャー『君臨する猛虎』と序中盤を支えた『オネストシーフ』がナーフ(下方修正)されます。
 当記事は今回のナーフが環境に齎す影響を考察するとともに、ナーフ後環境で猛虎の代わりになるかもしれないカード『麗しきフェンサー』の可能性について考察したいと思います。
全編無料ですので是非ともご覧ください。
(注意: 当記事、および当記事の考察内容はあくまで私個人の見解です。私の所属するチーム、およびチームメイトとは一切関係ございません。また、当記事内で紹介するカード、およびデッキの生成・使用は全て自己責任でお願いします。何らかのトラブル等が発生したとしても、私は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。)

1. ナーフの影響の考察

 現在の環境は、序中盤の大量展開による速攻戦略が得意で、粘り強く戦うこともできる『連携ロイヤル』、中盤以降の盤面制圧力の高さが特徴の『葬送ネクロ』(ハデスが入った冥府型も存在)、土の秘術を活かした戦略で盤面を捌きながら高火力バーンでのフィニッシュを狙う『秘術ウィッチ』、低コストのスペルやアミュレットを駆使し、7t目以降に問答無用で対戦相手を焼き殺すマシンガントークデッキ『専門店ウィッチ』の4つが最上位デッキとしてしのぎを削り、『ディスカードドラゴン』『アクセラ異形エルフ』『渇望ヴァンパイア』といったデッキ達がそれら最上位デッキに対抗する、といった比較的多様性のある構図でした。
 ですが、今回のナーフにより連携ロイヤルが失速。
 その影響としては、

・これまで連携ロイヤルがある程度抑えていた専門店ウィッチの立ち位置が相対的に良くなったことによる、専門店ウィッチの暴走と低速デッキの死滅
・専門店ウィッチメタとして採用される可能性が高い『ラブソングシンガー』の流行により、ディスカードドラゴンのような低火力バーンを連打するデッキの立ち位置が悪くなる
・連携ロイヤルメタとしての立場を確立しかけていた、渇望ヴァンパイアのようなメタデッキの立ち位置が悪くなる
・専門店ウィッチメタとしてアグロデッキを握った方が手っ取り早く勝てるため、アグロデッキVS専門店ウィッチという環境構図

といったことが予想されます。
 個人的には、アグロVS専門店とかいうCGSナーフ後環境並の地獄絵図で戦わされたくないので、この予想が外れることを祈っているのですが、この惨状を避けられそうにないのが現状です。
 「それなら、もういっそのこと顔殴ることしか考えない連携フェイスロイヤル組もう。」と考え、失った猛虎の代わりとして注目したのが『麗しきフェンサー』です。

2. デッキレシピ & デッキタイプ

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 今回紹介するデッキが↑です。
 速攻型のデッキとして構成しました。ナーフされる猛虎をピン刺しにし、代わりに『麗しきフェンサー』を3枚採用しています。

3. デッキタイプ選択理由

 1. でも書いたように、専門店ウィッチに対抗するためのデッキタイプとしてフェイスデッキを選択しました。1試合にかかる時間が比較的短いので、ランクマッチなどで効率よく回すことができます。

4. 採用カード解説

 「そもそも『麗しきフェンサー』ってどんな効果だったっけ?」という方も少なくないと思うので紹介します。

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 2コスト2/1の指揮官フォロワー、ファンファーレで兵士を+1/+0バフでき、エンハンス5でバフした兵士を走らせることができます。主な使い方としては、1t目に出した兵士をバフして最序盤から相手の顔を詰める、ラスワ効果で出てきたカゲミツやエンハンス8黒豹をエンハンス5で走らせる、などが挙げられます。つまり、速攻戦略を最序盤から支えることができる便利カードということです。
 元々、フェンサー2猛虎3のレシピで調整していたので、この機会に猛虎の代わりとして3枚採用に変更しました。

 他のカードは一般的な連携ロイヤルでよく見慣れたカード達だと思うので、枚数とその理由を軽く紹介します。

・タージ (クイブレ): 1t目から動けるように3枚採用。
・カゲミツ: フェンサーや猛虎で走らせるイケおじ。3枚採用。
・エルネスタ: タージ同様、1t目から動けるように3枚採用。連携で手に入るトークン『ドレッドハウンド』は兵士なのでフェンサーで走ることができる。
・オースレス: 連携や10体破壊といった条件を満たしやすくするために3枚採用。このデッキでは2/2/2を出すよりも1/1を2体並べた方が『ベイリオンの号令』の恩恵を受けやすいのもポイント。
・黒豹: 実質1/2/2。エンハンス8で実質1/5/5となり、フィニッシュプランとしても使うことができる。3枚採用。
・魔獣使い: 後4やエンハンス6での展開が強力。2枚採用。
・オネストシーフ: 盤面処理や進化回数稼ぎに使えるためナーフされても3枚採用。
・思わぬつまづき: 猛虎がナーフされ中盤に盤面が展開しにくくなったため、ドローも兼ねて2枚採用。
・シールドフォーメーション: オースレス同様、連携などの条件を満たしやすくするために3枚採用。
・ツバキ: 序盤の攻撃要員としても、中盤以降の除去要員としても活用できるため、3枚採用。
・剣閃: 序盤の盤面展開としても、中盤以降のフィニッシュプランとしても強力なため、3枚採用。
・フェイラン: 連携条件を満たした時の盤面展開が依然強力であるため3枚採用。
・エミリア: 強力な盤面を形成しながらドローできる強力なカードではあるが、このデッキは一般的な連携ロイヤルよりも速めのレンジで戦うため、使えるタイミングがあまり多くなく、またつまづきともターンが被るため、今のところは2枚採用。ただし、魔獣使い、つまづき、猛虎のいずれかの枚数を減らし3枚採用に変更する可能性は十分ある。
・猛虎: ナーフにより試合中に使えるタイミングがこのデッキでは1回だけなので1枚採用に変更。

5. その他の採用候補カード案

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今回は採用しなかったものの、採用カードを押しのけて採用されるかもしれないほどのポテンシャルを持ち合わせた候補カード達を軽く紹介します。

・ゴブリン: 採用することで1t目から動ける可能性が高まります。ただし、フェンサーのバフがかけれないのと中終盤以降は基本手札で腐る点に注意。
・クノイチエッグ: フェイランでバフすれば相手の顔をより削りやすくなります。採用する場合は落石やフューチャービジョンに注意。
・ワルツ: 守護突破、アミュレット消去、多面除去など、1枚で複数の役割をこなすことができます。盤面をとることが重要な環境となった場合、採用するのもありです。
・ペインレス: エンハンス5で進化しながら3点として走れるのが便利です。進化後はいるだけでダメカにもなるので、秘術相手に延命手段として使うこともできます。
・ガブリエル: 連携ロイヤルだと比較的盤面にフォロワーを残しやすいので相性はいいです。採用するならピン刺しがちょうど良いと思われます。
・ゲルト: 3/3/3でありながらラスワで指揮官を探せる便利カードです。今回は早期の展開を優先したかったので採用を見送りましたが、そこを重要視しない場合は是非とも採用したいカードです。
・静寂の元帥: 失われたアクセラ猛虎の代わりを担える可能性のあるカードです。入れ替えるとしたら、似たような役割である魔獣使いあたりが候補だと思います。

6. 使用感, マリガン基準

 使用感に関して、猛虎とオネストシーフはナーフ後という想定で軽く回してみた感じだと、やはりアクセラ猛虎が使えないため連携10の難易度が若干高くなってます。ただ、6t目のフェイラン直接召喚ができなくなったわけではないので、序盤から展開し続けることを意識すれば、低速デッキ相手だとまだまだ十分戦えると考えています。

 そのことも踏まえて、基本的なマリガン基準を以下に示します。参考程度にご覧ください。

◎マリガン基準
<先後共通>
・1/1/1フォロワー
・オースレス or シールドフォーメーション
・麗しきフェンサー (1/1/1フォロワーがいるなら)
・黒豹 (1t目と2t目の動きが既に手札に確保できているなら)
・剣閃 (1t目と2t目の動きが既に手札に確保できているなら)
<先攻時のみ>
 特になし
<後攻時のみ>
・カゲミツ
・魔獣使い (1t目と2t目の動きが既に手札に確保できているなら)

7. 立ち回り方, 他デッキとの相性

 立ち回り方としては、6. でも述べた通り、序盤からフォロワーを展開し続けることを意識しましょう。
 あと、(フェイスドラなどの他のフェイス系デッキでも言える話ですが) 過度な盤面干渉はできる限り避けましょう。攻めきれずに相手に耐えられて負ける原因になります。基本的には、処理対象は守護持ちなど、相手の顔を殴るのに邪魔なフォロワーのみにとどめ、こちらのフォロワーは相手に処理させることを意識すればOKです。

 他デッキとの相性を以下に示します。
 なお、今回紹介したデッキの戦績データだけでは十分な量を確保できなかったため、元々使っていたフェンサー2猛虎3の構成でのデータも含めて判断しております。ほぼ同じ構成内容なので相性にはあまり影響はないとは思いますが、相性が若干変動する可能性もありますので、あくまで参考程度としてご覧ください。

・対エルフ

 比較的勝ちやすい対面です。実際、ランクマッチだと一度も負けておりません。ただ、『喝采の獣使い』のAoEをもろに食らうと厳しくなるので、相手の6t目までに相手リーダーの体力をリーサルラインにまで追い詰めるように立ち回りましょう。
 ただし、ブン回りアマツには残念ながら勝てません。

・対ロイヤル

 おそらくナーフ後は今回紹介した速攻型よりも中終盤での盤面制圧に特化した進化型の方が一般的になりそうなので断言します。勝てません。
 ロイヤルミラーは基本体力保ちながら守護立てて盤面取った方が勝つので継戦能力が高い方が有利です。進化型は継戦能力が高いです。速攻型は継戦能力が皆無、というよりそこを重要視していないため省いています。つまり、圧倒的不利です。勝てたらラッキーぐらいに考えて戦うと精神衛生上良いと思われます。

・対ウィッチ

 対専門店の場合、手札が事故らない限りは基本的に有利です。相手の7t目よりも前に倒し切るように意識して戦いましょう。要注意カードとして、『フューチャービジョン』『境界の魔道士』『突然の落石』の3種類があげられますが、連携ロイヤルは確実に減るので落石以外は枚数が減らされる可能性も少なくありません。
 対秘術の場合ですが、この対面も基本勝てません。境界の魔道士でストレスを与えられた後、オリハルコンから出てくるガデゴが心を折ってきます。この対面も勝てたらラッキーぐらいに考えましょう。

・対ネクロ

 『幽暗の墓守』が脅威ではありますが、ナーフ前は何故か結構勝てました。主な回復が幽暗進化ぐらいなので、幽暗を連打されない限りは案外攻めきれたりもします。立ち回り方でも述べた通り、こちらからの処理は必要最低限にとどめ、基本的にはこちらのフォロワーは相手に処理させることを意識しましょう。試合が長引けば長引くほど勝ちにくくなります。

・対ドラゴン

 ディスカドラの研究が進んで序盤の隙が少なくなりつつありますが、まだまだ他のクラスに比べれば隙は大きい部類です。そこを突くイメージで速攻プランで攻め切りましょう。ただし、『大逆のドラゴサモナー』や『悲哀の赤竜』を出されると一気に形勢が逆転されかねないので、ツバキを雑に切るのはやめましょう。(筆者自身への戒め)
 ちなみに、8ppあればツバキフェンサーという動きができ、最大スタッツフォロワーを破壊しながら顔に5点入れることができるので、相手が赤竜進化みたいな巨大守護を作ってきた場合などにおすすめです。

・対ヴァンパイア

 勝てません。以上。
 ... 理由を説明すると、ネレイア1枚でこちらのプランが全て破綻します。向こう側の視点だとエミリアツバキが非常にキツイですが、それが有効なのはこちらが進化型だった場合です。今回のデッキは速攻型です。エミリアツバキをしたとしても、その後の強力な動きがもうありません。エンハンス8黒豹進化猛虎で合計13点は出ますが、『《世界》・ゼルガネイア』といった回復札やみんな大好きアザゼルバリアなどがあるうえ、そもそも猛虎の枚数を減らしているので毎回その動きができるわけではありません。ヴァンパイア相手に勝ちたい場合は進化型を使うことをおすすめします。

・対ビショップ

 事前予想の段階では厳しい対面かと考えていましたが、エイラ確定サーチのためにクルトが採用されていないことが増えたこと、STRの優秀な機械組のスタン落ちで回復力が下がったことなどにより、想定していたより戦いやすい対面です。ただし、クルトが盤面に残ると確実に破綻するので、いつでもクルトを倒すことができる算段は立てておきましょう。

・対ネメシス

 対AFネメの場合、基本的にこちらの展開の方が速いため勝ち切ることがほとんどです。ただし、プロテクトAFといった大型守護を倒す手段がないと詰むのでツバキは雑に切らずに温存しておきましょう。
 対ppネメに関しては不利対面です。柔術士やキッカーといった2pick出禁組がこのデッキに刺さるとともに『極光の熾天使』が採用されている例もあったりするので厳しい戦いを強いられます。ただし、回復手段は基本ゼルガネイア頼りなのでその隙を突ければ勝機はあります。ナーフ後環境では、各種デッキへのメタが張りやすいという点からppネメの方が増えるので、ネメシスとマッチした場合は注意が必要です。

8. 問題点, 改善案

 このデッキタイプの問題点として、以下のような項目が挙げられます。

・専門店ウィッチへのメタ性能に特化したデッキタイプであるため、進化ロイヤルなどの中盤の盤面制圧力の高いデッキに基本不利

 それに対しての改善案や大型大会などでのデッキ選択の変更案として、以下の項目を提案します。

・継戦能力を高めるために『ダイアモンドパラディン』のような盤面制圧力の高いカードを採用する
・大会環境次第では、安定性は低いものの上振れることができれば全対面で勝てる可能性のあるアマツエルフ、継戦能力の高さは健在でまだまだ一線級のデッキとして戦える可能性のある進化ロイヤルにデッキを変更する

9. おわりに

 最後までご覧くださりありがとうございます。
 今回は、ナーフで失った猛虎の代わりとして『麗しきフェンサー』の可能性について考察しました。
 読者の皆さまの中に一人でも「麗しきフェンサー面白そう!」と思ってくださった方がいらっしゃいましたら、執筆者としては非常に満足です。
 ちなみに、全編無料にした理由ですが、(チームに提出する用の記事だからというのもありますが) そのお金をこの記事ではなく、読者の皆さまの好きな配信者様やVtuber様、その他アーティスト様へのお布施として使ってほしいからです。あとになって後悔しないよう、推せるうちに全力で推してください。

では、今回はこのあたりで締めさせていただきます。
最後までご覧くださりありがとうございました。

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