4階から飛び降りた結果の話②



4階から飛び降りた結果の話


前回の記事は
飛び降りた後病院に運ばれ手術
までの流れを纏めたもの。

今回は手術後、目が覚めた所から始まります。



麻酔から醒めると気分は最悪だった。
暑い、痛い、吐き気がする。
吐きたくても体は動かない。

まだ意識がはっきりしないうちから
暑い、暑いと暴れたらしい。

はっきりと覚醒してからは
今まで感じていなかった腰の痛みが襲ってきた。

どう考えても自業自得なのだが
痛くて痛くて泣いた。

私が泣いて訴える相手は母だった。

術後なので経過観察のため
病棟は整形外科病棟。

私が入院した病院の整形外科病棟は7階。

病院側として自殺を図った(しかも飛び降り
患者を1人にするわけにはいかなかったのか
例外措置として母の泊まり込みが許可されていた。
母からの希望もあったのかもしれない。

小さな簡易ベッドを借りて
母はそこで寝起きしていた。

少し話は逸れるが、
当時の私は母とあまりいい関係を築けていなかった。
お互いの思いが強いうえに、微妙にすれ違っていたので変な具合に捻れた関係だった。

そんな母と2人で同じ部屋で寝起きし、食事をとる生活がこの後約1ヶ月続くことになる。


話を戻す。

とにかくなによりも、痛かった。
圧倒的に痛かった。

腰椎の折れた箇所が潰れないように
ボルトを8本入れるという手術だった。


※術後のレントゲン写真
青丸の辺りに飛び出した骨の欠片がある


術後数日は医療用麻薬を痛み止めとして点滴してもらうことができた。
それでも痛くてまた泣いた。

「なんで死ねんかったん!!死んどったらこんな痛くなかったのに!死んだ方がよかった!」

そんなことも言った。
母はとても辛かったと思う。

少しずつ起きている時間が長くなって
電動ベッドを少しずつ傾けることで
半分ほど体を起こせるようになった頃、
食事も普通に摂るようになった。


それと同時期に両太ももに痛みと痺れが出始めた。
主治医に告げると、

一時的なものであれば手術時の体制からきているものでそのうち痺れはなくなる。
ただ折れた骨の欠片が飛び出していて、それは手術ではどうしようもできないものだった。
その欠片が神経に触っていることからくる痛みと痺れの可能性が高い。

そう言われた。

この太ももの痺れと痛みに泣いた日もあった。
毎日毎日、毎分毎秒が痛くて苦しかった。



術後しばらくして精神状態が落ち着いてから聞かされた話では、

主治医から手術が終わるまで下半身麻痺になる可能性が否定できないと両親に説明があったらしい。
折れた位置、折れ方を見るとぎりぎり神経に支障がないが骨を固定するまでは、どうなるかわからない、と。

私は運良く命に別状はなく、
また運良く麻痺は残らなかった。

飛び降りた先がコンクリートではなく
土だったということも関係していると思う。

私がベランダ側から飛び降りていたら
下はコンクリートだった。
寝室の窓を乗り越える方を選んだのは
その方が同じマンション内の方に
迷惑がかからないだろうと思ったからだ。

ベランダ側にはエントランスがあって
駐車場もあった。
もし、落ちていく姿を見られたら
もし、落ちた先に人が居たら。
そう考えると怖かった。

寝室側は車道には面していたものの、
街路樹や敷地内の小さな木の垣根があって
倒れていてもすぐに目に留まるような場所ではない。こちら側の方が迷惑にならないだろうと思ったのだ。

その選択をしたことを含めて、
4階から飛び降りても
「私は」死ぬことはできなかった。

当たり前だが、人による結果だ。
〇階以上なら確実(と言われることもあるが)や、
〇階からなら未遂になる

なんて一概には言えない。

そういうことも伝えたくて
この記事を書いている。

あくまでも
私個人のケースだよ、と。


今回の記事は
飛び降りた後に襲ってきた痛み の話。

次回はリハビリについて書こうと思う。















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