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誰も見向きもしてくれないニモ&フレンズ・シーライダーを救いたい

こんにちは、月兎です🌙🐇

ディズニーシーには、アトラクションだけではなくエリア(テーマポート)にもバックグラウンドストーリーが敷かれています。
中にはエリアとアトラクションのストーリーが密接に結びついているケースも。
しかし、ディズニーシーもオープンしてかれこれ23年が経っており、時代に合わせた設定の変更も必要です。

そんな23年間の歴史の中で、間違いなく最も大きなバックグラウンドストーリーの修正が行われたと言える、「ポートディスカバリー」。
今回は、このエリアの目玉アトラクションである、「ニモ&フレンズ・シーライダー」に焦点をあてて、月兎なりの考察を述べていこうと思います🐠

...おいお前、このまますっとぼけてシーライダーの話を始めるつもりじゃないだろうな?
というDオタからの怒りのコメントが聞こえる聞こえる笑

なので、こんな意味深な導入をしてしまったからには、まずは忘れちゃいけない、「ストームライダー」という今はなきアトラクションについて簡単に触れさせていただきます。


ストームライダーは、ディズニーシーの2001年のグランドオープンとともに運営を開始し、2016年5月16日に幕を閉じた、当時ポートディスカバリーを代表していたアトラクションです。
気象コントロールセンターという天気に関する研究を行っている施設が舞台になっており、台風を一撃で消滅させられる最新機器「ストームディフューザー」を搭載したストームライダーに乗って、史上最大勢力の台風を消滅させるミッションに我々ゲストが参加する...というのがざっくりとした概要です。

で、なんでこんな一見危険なものに完全素人の我々が参加することになるのかを説明します。
ここ「ポートディスカバリー」というエリア全体が、ストームライダーという飛行機を発明したことをお祝いするフェスティバル会場(万博みたいなノリです)なので、発明品の凄さをゲストにも体験してもらいたくて、いわばお試しミッション的なものに参加する、というわけなんですね。
最新機器だし、ストームディフューザーは確かな性能を持っているので、"安全なフライト"が確約されているはず!なんだけど...というのが「ストームライダー」のあらすじでございます。
※ここから先の展開は私の記事を読んでればなんとなく察せるはず(圧)


つまり、冒頭で申した通り、ストームライダーとポートディスカバリーのストーリーって一心同体だったんですね。
なので、ストームライダーがなくなると発表された際は、バックグラウンドストーリーが好きなオタクたちによって大炎上。
ポートディスカバリーのストーリーどうなんのよ?ってことで取り壊し反対の署名運動まで起こり、私もとてもショックを受けたのを記憶しています。


その後釜として誕生したのが「ニモ&フレンズ・シーライダー」。
バックグラウンドストーリーの一貫性うんぬんの前に、"シーのランド化"の煽りを受けまくり、もうオタクたちはもはや諦めムードで、現在に至るまでこのアトラクションのことを全く見向きもしません。
※かわいそうに

そんなシーライダーくん、シー好きな月兎はどう思っているかと言うと、「普通に面白いと思う」という評価です。
※ストームライダーとの比較はしていません。もうなくなったものと比べたところでどうにもならんし、これこそ「昔はな...」が口癖の老害でしかないので。フラットに好きかどうかの話をしています


前置きが過去一で長くなってしまいましたが、そんなシーライダーの好きポイントについて、いつも通り妄想込みでお話ししていこうと思います!


海と海の生き物を観察する海底探索の旅へ。"想定外の出来事"も

シーライダーの舞台は「海洋生物研究所(Marine Life Institute)」です。

海と海の生き物について研究している施設でして、近くで海洋生物を観察するために日夜休むことなく研究を続けています。


それでは、前置きでお話ししたポートディスカバリーのストーリーの現代版をお話ししたいと思います。
ポートディスカバリーは「時空を超えた未来のマリーナ」。
偉大な自然の源であり、地球最後のフロンティアである"海"を深く理解するための研究施設を構える港町です。

(アトラクションの変更に寄せた設定になっているのが見え見えですが、)"海"を理解するための研究施設こそ、まさに海洋生物研究所であるわけです。

ここには他にも、海の上を小回りきかせてぬるぬる進むことのできる技術が発明され、その技術を搭載したビークルの試乗体験ができたりしますね。
まだ発明初期なのでぎこちない動きをしますが、数年後には普及して海と共存した生活が営まれるのでしょう。

おわかりの通り、ここでは自然と調和するために科学技術が活用されており、人間の都合のいいように科学を使っていた時代とは異なるわけです。
逆にそういう、自然を軽視した科学バンザイ!みたいな世界がディズニーシーにはあります。そう、「アメリカンウォーターフロント」ですね。

知ってる人は知ってると思いますが、アメリカンウォーターフロントとポートディスカバリーには深いつながりがあります。
ずばり、「未来はこうなってたらいいなぁ」と1912年のニューヨーク・ケープコッドの人たちが妄想した世界が、ポートディスカバリーです。
この2つのテーマポートを結ぶディズニーシー・エレクトリックレールウェイのアメリカンウォーターフロントステーションには、ニューヨーカーが想像した理想の港町の絵が飾られていますが、ポートディスカバリーそっくりですね。

てか「ポートディスカバリー」って書いてあるわ


...少しここでストームライダーの話に戻ります。
ストームライダーがあった2016年までは、嵐に悩まされていたケープコッドの人たちが「嵐なんて一瞬で消滅させられたらいいのに」と願った結果、将来ポートディスカバリーにおいて嵐を消滅させることに成功する、というエモエモな設定がありました。

今は残念ながらこの設定がなくなってしまい、2つのエリアの関連性が薄くなったというか、オタクたちが考えるのを放棄してしまったのですが()、
先ほども申した通り、アメリカンウォーターフロントは自然を保全するという考えがほとんどない戦前のアメリカであり、ニューヨークやケープコッドの港には海の資源を撹乱するための船が多く係留されています。
それが日常となっている反面、市民や村民の中には、「海の資源も守りつつ、我々人間が共存することはできないのか?」といった疑問や願望も当然あったはずです。
そんな過去のアメリカの人たちが思い描いた研究施設こそが、シーライダーを開発した「海洋生物研究所」だと思うと、今も両エリアには密接な関係があると考察することができますね。

海洋生物研究所に入り、模型を使ったデモンストレーションを見たあと、いよいよシーライダーに乗り込み海の生き物たちの観察と海底探索の旅へ。

このアトラクションにも他のディズニーシーのアトラクション同様、"想定外の出来事"はあります。
ただ、今回特にこれについて熱く語ることはありません笑
人間の女の子に捕まったり、謎の巨大生物に襲われたりなど、別に大したことないからです...()
あと、シーンがランダムが選ばれるため、「このアトラクションではこんなことが起こるんです!ワオ!」ってな感じで具体的に紹介することもできません。
ついでに言うと、なぜか濡れます。シーライダーのどこかに穴が空いてしまったらとんでもないことになりますので、そんなはずもありません。しかし、水に飛び込む度に濡れます。
※永遠の謎

なので、"想定外の出来事"を引き起こすゲストのイマジネーションみたいなのも特にない、というのがこのアトラクションの一番の残念ポイントかなーと思っています。


シーライダーに搭載されている技術って...

じゃあ今回何について話すん?って感じですが、実はこのアトラクション、「シーライダー」という潜水艇についていろいろ考察・妄想ができちゃうところが最高なんです。


まずは皆さんご存知「チヂミニウム」
あまりにもマッドで危険すぎる新マテリアルです。
シーライダーに乗っている我々まで小さくなるのマジで意味不明ですよね...

これは言ってしまえば化学物質ですが、ディズニーシーって化学に関するストーリーがあまり多く存在していません。
自分の知識不足かもですが、知ってるのはひとつだけ。
「フォートレス・エクスプロレーション」の中にある"アルケミーラボラトリー"です。

細かいここの話は割愛しますが(というか自分が詳しくないのと、フォートレスはもっと詳しい方がたくさんいるので...)、ここでは大航海時代の錬金術の実験が行われている様子を見ることができます。
現代の化学研究の源流みたいなところだとざっくり捉えてください。

時代は進み、我々が普段生活している現実世界の歴史では、1814年にベルセリウスという人が元素記号を考案。
ディズニーシー時空でも同じ歴史なのであれば、20C初頭のアメリカンウォーターフロントでは、現代の化学研究の土台はできあがっていたのではないでしょうか。
レトロフューチャーの世界であるポートディスカバリーにおいて、「チヂミニウム」の発明に至ったのも、全てはメディテレーニアンハーバーの要塞から始まった。
...のかもしれません笑
ほんとにただの妄想です。

なお、チヂミニウムについてはある謎も残っています。
シーライダーに乗り込み、左右両端の扉を見てもらうと、「チヂミニウム・ディフューザー」と書かれたものが。

まあディフューザーなのでなにかを拡散させているのでしょうが、
チヂミニウムは、電気を通すと収縮するという性質だと説明されますから、この潜水艇全体がチヂミニウムで覆われており、電気を全体に流すことで小さくなってるだけなのかな?とか。
ということは、正確にはチヂミニウムを拡散させているわけではなく電気を拡散していることになりますが、小さくなるときに紫色の謎のモヤモヤが潜水艇を包み込むのは一体何なんでしょう?

この拡散装置、未だに何のためにあるのかわからないので、意見がある方はぜひコメントお待ちしております🙇


次に「人工フィッシュ機能」です。
ポートディスカバリーにおけるAI技術は、魚の泳ぎ方をマネできるところまで進歩したんですね。

この「魚に合わせて動く」というのはアトラクション中もしっかり意識されており、
最初のサンゴ礁周遊orかくれんぼのときもドリーたちとほぼ同じ軌道を泳ぎ、「ラッコとだっこ」のシーンでも、ドリーに「私つかまえて!」って言われないとシーライダーはドリーを追いかけません。
すごい自然にシーンが流れるのでわかりづらいですが、本当に魚と同じ泳ぎ方をするには、まだ技術が追い付いていないようです。


最後にとんでもない妄想を。
「そもそもなんで、ドリーたちの言葉が理解できるの?」という話をします。

実はディズニーシー全体を見渡すと、水中でコミュニケーションをとるマイクの変遷を読み取ることができます。
最も時系列的に古いのが「海底2万マイル」のアクアフォン。1870年代くらいの産物ですかね。
アクアフォンはネモ船長の発明品として知られますが、水中の振動を使って小型潜水艇の中まで人間の声を届ける画期的なものでした。

お次が「タートル・トーク」のハイドロフォンになります。アメリカンウォーターフロントなので1912年ですね。
とーっても簡単な仕組みのハイドロフォン、なんと海洋生物と人間の言葉を翻訳して伝えることに成功してしまいます。
※どこが簡単やねん

...もうおわかりですかね。
つまり、シーライダーには「ハイドロフォン」の最新型が搭載されているのではないか、ということです。
あまりにも当たり前のようにドリーたちがしゃべってて、「ファインディング・ニモ/ファインディング・ドリー」の世界観だ〜としか思っていない方がほとんどかと思いますが、我々ゲストはあくまで普通の人間なので、人間の声として聞こえてるのはおかしいんですよね。
(映画の内容ほぼ覚えてないのですが、)映画内に登場する人間のキャラクターは、ニモやドリーなど海の生き物たちが何をしゃべってるのか、そもそもしゃべってるのかどうかすらわかってないはずです。

んで、ディズニーシーを見渡してみると、"水中のマイク要素"を含むアトラクションが2つあり、しかもそのうちのひとつは同じ映画をモチーフにしている...
結構この説は濃厚なんじゃないかなーと個人的には思っています。


というわけで、今回はシーライダーを救いたい回でございました。
いや、もう少し評価されてもいいアトラクションだと思いますよ笑

ていうか、そもそも誰も見向きもしないのでいい評価も悪い評価も見ないという、ほんとかわいそうなアトラクションだなと...
"子ども向け"で片付けられてるあたりが、新エリアの「フェアリー・ティンカーベルのビジーバギー」と似ている気がします。


少しでもシーライダーのことを興味持ってくれる方が増えてくれたら嬉しいです!
待ち時間も短くて乗りやすいので乗りましょうね!笑


...そして、そろそろこういうことを言ってもいいのかなと。笑
このnoteで取り上げてほしいテーマ・アトラクションなどあれば、ぜひリクエストをお願いいたします🙏

得意ジャンルはご存じの通りディズニーシーのアトラクションですが、それ以外でも書けそうなものはどんどん記事化するつもりです!

何かの役に立つわけでもなく、本格的なBGSとかでもないので、ほんとに個人的な妄想ばかり話す自己満noteですが()
記事を書くために現地調査して、その場で記事を書いて...っていうのが最近のマイムーブになりつつあります。

どうか、この私のくだらん趣味のお手伝いをしていただけると幸いです(なんだそりゃ)
スキやコメントも励みになっておりますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします!


それでは、またのご来航お待ちしております⛵️
よい冒険を🌏

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