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本のワーク:なりたい / すき / 似合う

みなさまどうですか、元気してますか。
今日は巷でみかける #本のワーク なるものをしてみようと思う📕

本のワークとは

表紙やタイトルの印象で、自分の「なりたい」「すき」「似合う」それぞれのキーワードにあてはまる本を探し、選んだ本の中で気になるキーワードをピックアップ。選んだキーワードは「なりたい」「すき」「似合う」「違和感」に分類して、コンセプトを深めるワークです。

すでに本のワークをやっている人たちが、あきやさんのマガジンでたくさん覗き見できるので要チェックだ!!!ちなみに、「似合う」は自分が書きそうな本とのこと。なるほど。

なかなか大きな本屋に足を運ぶチャンスがないので、まずは手持ちの本たちでワークしてみた📕手持ちなので、中身も知っている前提で選んじゃっております……。

すき

たのしい写真2 PORTRAIT 市川実日子 / ホンマタカシ

市川美日子のみずみずしいかわいさと装丁のそっけなさのバランスがすき🫶カラーリングもさわやかで、アンバランスさがいいのかも。

本体の黄色の明るさもいい

候補

JIL SANDER / A Magazine

A Magazineが監修したビジュアルブック。押さえつけるから溢れるよさみたいなものが漂っている。

The duck / michael borremans

画家の作品集。手帳くらいの大きさ。小さいのに存在感があって、無駄がない佇まいがLOVE

なりたい

まとまらない人 / 坂口恭平

人間は一貫性のないもの(なのだけど、なぜか統合しようともがいてしまう)だと思っているので、統合せずに多面的でい〜じゃない&多面性をそれぞれやっていけばい〜じゃないの姿勢にめちゃくちゃ憧れている。お洋服の組み合わせはひとつのまとまりなのでそのまま応用するのは難しいと思うが、このようなおおらかで自由でちょっとだけ狂気を含んだ精神性に憧れている。

候補

自分ひとりの部屋 / ヴァージニア・ウルフ

まずタイトルの芸術点が高い。
自分ひとりの部屋が心の中にあるような人にいつも惹かれるし、そのようなスペースが人間を良い意味で気持ち悪くさせていると思っている。(物理的にも精神的にも、女性やマイノリティにひとりの人間としてのスペースを与えないような社会は嫌です😡)

似合う

親切人間論 / 水野しず

一見めちゃくちゃ普通ぽいのですが、中のデザインのこだわりの変態さが最高。
ちょっとなりたい / すきも含まれているかも。普通の単行本なのですが、縦横の比率が新書っぽいウソの真面目をまとっているところ、本の装丁のルールをこまか〜くちょっとず〜つ確実にぶっ壊しているところ、そして冒頭一発目が「本は全部読まなくてOK」。
ちゃんとやってるように見えて真面目で丁寧にぶっ壊れているところが「好き」「なりたい」「似合う」の三要素を含んでいるが「似合う」にカテゴリーしました。人間はみんな少しずつおかしいという基本姿勢が自分。

候補

あなたを選んでくれるもの / ミランダ・ジュライ

表紙は正直めっちゃ微妙なのですが、内容が本当に大好きな一冊。なにか作る仕事をしている人全員に読んでほしい……🥹

やってみた感想

「好き」は完全ビジュアルチョイス、「なりたい」「似合う」は思想チョイスという結果になりました。これは蔵書からのピックアップという側面が大きそう……(まず、一読してすきだと思った本しか買わないので……)💭

選んでみて一番難しかったのは「似合う」なのかなあ。でも最終的には「似合う」が一番しっくりきました。「好き」「なりたい」はサクサク選べたのだけど、自分自身については一番わかっていないというか、これはファッションというジャンルの課題なので「人からみた自分」なのか「わたしから見た自分」なのかという観点で迷いが生じた。蔵書からの選出なので内容を読んだ前提があり「わたしから見た自分」の観点で選んだけれど、表紙だけのインスピレーションで選ぶと変わってくるかも。

コンセプトへの考察

三要素で本を選んでいて、頻出/心に残ったワードは「真面目と狂気」「自分ひとりの部屋」「スタンダードと違和感」

「すき」「似合う(わたしっぽい)」が「スタンダードと違和感」「真面目と狂気」だとして、おそらくトチ狂いを醸成する「自分ひとりの部屋」はそれを持つ人間に対しての憧れなのかもしれない。
「自分ひとりの部屋」という架空のスペースを現コンセプトでは「アトリエ」というキーワードで表現しているが、わたしのなかで一人になれる場所と外を行き来しているイメージが無意識に存在しており「自分ひとりの部屋」から持ち出した荷物のおもしろさをかなり重視しているということが判明した。

現コンセプトへの違和感

キャラクター的にサザエさん的なおてんばさのある人物だと思われることも多々あるのだが、わたしから見たわたしの本質は、本のワークで炙り出された「自分ひとりの部屋で真面目にコツコツ狂気を醸成する」感じだと思っている。狂気とか言っているが、イメージはちゃんと日差しとかの入る部屋で明るく狂っている感じに近い。実際そんなに変な人ではないし社会にも溶け込めているのだけど、社会から明らかに不要とされる思考の偏りやエグみを好むタイプだと思っている。
現在のコンセプト「アトリエに住むチャーミングなデザイナーことわたし」はちょっとキラキラすぎるというか、元気すぎるというか影がなさすぎる感じがある。現コンセプトから連想されるイメージはかわいくてすきなのだけど、実体がない😭
もうちょっと「服を着ているが違和感のある人間っぽい何か」って感じがほしい……

ざっくり言うと惹かれるものは、自分の中に相反する要素を同時に持ちつつ偏ってしまった人達や精神状態なのかもしれない……健全な形で自分で自分の中毒になっている感じの人がずっとすきなのだけど、人間は基本みんなそういうとこあるよねっていう人生の基本姿勢も改めて思い出した。
ほとんど誰かに対してドン引きみたいな感情になったことがない(もちろん許せないことはある)のだけど、どんなトチ狂いも発生する余地がありそれが人間だと思っている。

本は内容と装丁が密接に関連しているので、内面と外見を混ぜ合わせるという意味でとてもファッションなのだなあと納得した。そしてここまで思考の深みにハマると思っておらずびっくりした。すごいぜ自問自答ファッション……!

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