短文2

秋葉原の電気街を抜けて、末広町駅近くにある"ブラウニー"と言うカレー屋がある。
もちろんメニューはどれも美味しいが、カウンター8席だけの小ぢんまりとした店内とこちらに極力干渉しない店主がいる老舗だ。

カウンターに座り左に目をやると暖簾越しに大通りが見えるのだが、この光景が何故だか脳裏に焼き付いている。
車や人が行き交うだけのなんて事はない光景を確かめる為に何度も通ってしまう。

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たまに無性に当てもなく散歩したくなる。さっと夕ご飯を外で済ませ、ラジオを聴きながら見知らぬ場所を2.3時間ノンストップで歩くのがお決まりのパターンだ。

別に家に帰りたくないわけではないし誰かと時間を共有したくないわけでもないが、酒やタバコをしない僕にとってのストレス解除法や、溜まった気分の転換になっている気がする。

しかし2.3時間もテクテク歩いてくると足が痛いし疲れるし、夏場だと汗をめちゃくちゃかくので何もいい事がない。「楽しかった?」と聞かれるけど最後の方は早く家に帰りたい気持ちでいっぱいなのだけど、そこはもう麻薬なので近いうちにまた歩いてしまうのだ。


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