UFOと恋人
レジ袋を有料化したバカが
更に目眩がしそうな"UFO議連"なるものを
立ち上げた事が記憶に新しいが
1度だけUFOを見た事がある。
20代前半の頃。
当時付き合ってた彼女と
伊豆に旅行に行った時だった。
仕事終わりで彼女の車を運転して
夜通し東名高速を走った。
初めて走る道で
逆走しそうになりながらも飛ばした。
しばらく走っていると
どこかの山の上空に不自然に光る灯りが見えた。
文字で表現するのが難しいが
点滅しては消え少し離れた場所に
また点滅しながら出現した。
明らかに飛行機や気球の動きではない。
助手席に座る彼女も見てたから
間違いない。
やがてその不思議な発光体は
漆黒の夜空に消えて行った。
明け方に着き
朝から柄にもなく海水浴をした。
コパトーンのオイルを塗りたくった体は
真っ黒でなく真っ赤に腫れ上がった。
あの時の自分に問いたい。
お前はどこを目指してるのか?と。
久しぶりに女性と付き合って
舞い上がってたのは間違いない。
1日中ビーチに居て
日焼けし過ぎた体は火照り
軽い熱中症になった。
旅館にチェックインしても
体内から熱が逃げない。
風呂から上がり
完全に間違ってるのだけど
少しでも熱を逃がす為に両足首に
貼った冷却湿布は剥がすと皮まで捲れ
足首の肉まで見えた。
翌日。
昨夜の傷は"見なかった"事にして
中坊カップルが行きそうな
ワニ園を観光して東京に戻った。
帰宅して直ぐ近所の外科に
通院する日々が始まった。
今思えば初日の夜。
あの不思議な発光体からの
"オマエワ
カイスイヨク スルヨウナ ヤツジャナイダロ
ガラニモナイコトスルト イタイメニアウゾ"
という警告だったのかも知れない。
夏が来ると
あの時の鈍い痛みを思い出し。
フジロックが近づくと
オーケンのMCを思い出す。
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