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詩|調香師の憂鬱 【ブーケ・ドゥ・ミュゲ】


午後のアトリエはいつも
夜を待つだけの空間だった

琥珀色の遮光瓶とスポイトを並べて
青い夜が動くのを待っている
ムエットにノスタルジーを沁みこませて
白い月が落ちるのを待っている

淡く儚い たおやかな香り
一瞬で消えてしまっても
永遠に忘れないように
しっとりと海馬に染み込ませて

夕陽が水平線にすっぽりと沈んだ
白い花の雫が青い夜空に散っていく
嘘つきで繊細な嗅覚を研ぎ澄ませて
今夜ミュゲの香りを完成させるの

ローズアブソリュートの気高さと
イランイランの多幸感に
サンダルウッドの神聖さを
そして純白の涙をブレンドする

ブーケ・ドゥ・ミュゲ
もう一度 しあわせを嗅ぎたいなら

ブーケ・ドゥ・ミュゲ
もう二度と 月を愛したりしないで



調香師の憂鬱 / 月乃


ノノさーん、コレで大丈夫かなぁ?🙈


#うたすと2
参加させていただきました。

フライングOKということで早速♡
曲も詩も歌も!最高に素敵なのです✨
三作品とも魅力的でした〜!

ぜひこちらを聴いてから読んでみてくださいね♡
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