頭痛の話

こんなに頭痛が酷いのは、久し振りだった。鎮痛剤が弱かったようで、全然効かない。
少しウトウトしたようで夢をみていたが、すぐに痛みに引き戻される。
そんなこんなで夜中の0時。
夕方に鎮痛剤を飲んでから5時間以上経ったので、もう一段強いのを飲む。
すると、だんだん痛みが治まってきた。
それはいいのだが、頭痛の波、痛みの前兆は感じられて落ち着かない。頭の中の血管の動きというか、それを感じるのだ。
痛みのもと、耳の後ろだったり側頭部だったり首の根元だったり、それはその時で違うのだけど、そこに向かってじわじわと血流が向かっていくのがわかる。なにやら違和感のあるものが血管の中にいて、それがウゴウゴとしながら血流に乗ってやってくる。
実際は電気信号が神経のシナプスを渡ってくるのだろうけど。
ともかく痛みの元に到達して小さくスパークする。これがそのまま痛みになるのだ、と感じるのだけれども、実際は痛くない。痛みの予感みたいなものがしばらく留まってグルグルとのたうち回っている。そののたうちがもたらす痛みはさっきまで感じていたものだ。あの痛み、とは思うけれども痛くはない。暫くするとのたうちは四散して痛みの谷間に入る。そして初めて息が上がっているのに気付く。しばらく息を整えていると、やがてまた痛みの予感がやってくる。
それを繰り返しているうちに、眠ってしまっていたようだ。格闘には強いけれども自分の本当に勝ちたい勝負には勝てない人物の夢を見た。

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