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どうしようもなく寂しいとき

親愛なるアルフレドへ


今日は病院に行ってっきたの。

私のじゃなくて、お父さんの付き添いよ。

待ち時間は本屋に行ってきたのだけれど、お父さんのお迎えがあるから、少ししか見れなかった。残念。

本屋さんて、いるとあっという間に時間が過ぎちゃうの。立ち読みもしてしまうし、そもそも選ぶのが楽しい。

私、もしかすると、本を読んでる時なんかよりも、本を選んでるときの方がよっぽど集中しているし、自分を見つめているかも知れない。

日によって気になる本が違っていて、昨日まで気になっていたはずの本にまったく今日は見向きもしないの。

それから、買うつもりで事前に決めていた本が、手に取ってみると存外期待はずれだったり。全然興味なさそうな本が、その日の英雄になったり。

自分のコンディションが鏡のようにわかる気がするの。


でも、本を読んだときの方が、やっぱりハッとすることが多い気がする。

その時々で、本は私との関係性を自由に、柔軟に、フィットさせてくれるんだよ。

時には厳しいけれど優しい親のようだし、時には一緒に頑張る文友。

それから、どうしようもなく寂しいときに癒してくれるのは理想の恋人みたい。

そのどれもが私に気づきをくれるの。


今日はね、頑張れって言われたよ。でも、今日の私はただ優しく慰めて欲しかったのに。


リアルも空想も友達は選ぶべきね。

おやすみなさい。


                                つきみ

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