見出し画像

木々は歌う―編集部より

人は、多様な生物たちといっしょに、命のネットワークという大きなコミュニティに属している。
人間と人間以外の生命の境界は、絶対的なものではない。
人間と人間以外の生命の、目には見えない交歓が世界を喜びに満ちたものとしている―――

著者のハスケル博士は静かにわたしたちに語りかけます。

アマゾンの熱帯雨林の巨木、ニューヨーク・マンハッタン島の街路樹、
ロケット弾が飛び交うパレスチナの地のオリーブから、原爆を生き延びた350年の命をつなぐ広島の盆栽まで、
世界中の12本の木と、木を取り巻く自然のネットワーク、そして人間社会との関係性を、詩のような文章で表現したのが本書です。

著者は、しばしば時間と空間を一足飛びに超えていくので、めまいがしますが、それは心地よいめまいです。
美しい歌に幻惑されるような心持ちになるでしょう。
日本版への序文と、原著にはない著者による写真を豊富に挿入した特別版です。
本書から溢れ出す詩と音楽に耳を傾け、豊かな時間をお過ごしください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?