コロナ罹患 雑感

この8月、新型コロナウイルスに感染した。2年半逃げ回っていた目に見えない追手にとうとう捕まって、10日間軟禁された気分だ。ワクチン接種を3回して、観劇、屋内での飲酒飲食を極力避けていたにもかかわらず。

近所のクリニックで診断が出てから、保健所へ陽性者登録する。東京都から大量のレトルト食品や、エネルギードリンクが送られてくる。高熱は数日で収まったが、部屋に籠ったまま、微熱が続くので食欲はない。ゼリー状のエネルギードリンクだけは冷やせば喉を通る。熱が下がり、喉の腫れもようやく引いて、レトルト牛丼、親子丼、タイカレーなどを試食。なかなかに美味しく、普段食べないレトルト食品の食味向上に初めのうちは驚きながら食べていたが、さすがに飽きてくる。

仕事場から送ってもらった資料を読み始めるが、微熱のせいか、気鬱のせいか、気持ちが仕事に向かない。これが、続いていくと、回復期のコロナ後遺症である無気力症候群になるのだろうか。

拘束中に大いに助かったのが、Netflixの「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」という韓国の法廷ドラマ。70分の一話完結で16回あるのだが、一話一話が簡単に白黒がつかない、重たい社会問題を扱っていながら、視聴後、前向きな気分になれるという不思議なドラマシリーズだ。脚本がすごいのか、キャストやスタッフが頭抜けているのか、普段、18時間以上ある、このようなドラマを一気に視聴する機会がないので判断しかねるが、発達障害を持つ新米弁護士の成長物語としても楽しめる。視聴をお勧めしたい。

築地書館社長 土井二郎

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