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難易度の捉え方〜書いてある数字に騙されるな!〜

ご覧いただきありがとうございます。
八段塾塾長のつかさです。

詰碁の本を買おうと思っているけど
どんなレベルの本が自分に合っているのか
わからない。
買ったけども周りから
ちょっと難しすぎない?
と言われて心が折れそう

そんな経験ありませんか?
本記事では、詰碁に対する考え方。
段級位の目安について書きます。

1、書いてある数字に騙されてはいけない

詰碁の本を買う時、
まず見るのはどこでしょうか?

それは、本のタイトルにある段や級位と言った
対象レベルだと思います。

実力が上がって、段階を一歩ずつ上げて
難しい詰碁に取り組んでいく。
これが、正しいやり方だと思っていませんか?

しかし、これは半分合っていて半分間違いです。
なぜなら、本に書いてある段や級位は当てにならないからです。

Aの本では5分で5級と書かれているものが
Bの本では5分で3級と書かれていたり
Cの本では1級の問題と書かれてたりするからです。

また、解答する時間の速さによってレベルが振り分けられている
パターンもあります。

これは、作られた詰碁の難易度を測定する明確な基準がないため
共通の問題であってもレベルが違ってしまうことが起きるのです。

つまり、書いてある段や級位はあくまで目安であり
級位者が段の問題を解くのが難しすぎると考えるのは
誤りです。

2、何故強い人は簡単な問題を繰り返すのか

アマチュア七段以上のプレイヤーになると
詰碁を得なら難しい問題よりも
簡単な問題を繰り返した方が良いという考えを持っています。


なぜなら、実戦に出てきやすい詰碁はそれ自体が
珍しい珍妙な手筋を使ったり
奇想天外な鬼手や魔手から生まれるのではなく
基本的な手筋の組み合わせによってできているということを
知っているからです。

3、詰碁の難易度の捉え方

詰碁の難易度の捉え方について説明します。

・基本的に、級位者の詰碁は回答範囲が限定的です。
(初手の候補手が2つくらいに絞られている)
・上級者になると候補手が増えていきます。
(初手の候補手が3つ〜5つ)
・初段〜二段だと、相手の候補手も複数できます。
(初手に対する受け手のパターンが増えていく)
↑問題として基本的な技が多くある。
このレベルまでをしっかり押さえるだけで
実戦だと五段くらいになれる。

↓いくつかの手筋の組み合わせによって解けるレベル
実戦で出てくる頻度は低くなる。
・三段〜四段になると、最善がコウなのか生きなのか
判断しなくてはいけない問題が増えてくる。
(回答にコウにする手は沢山あるけど生きは一種類)

・五段以上になると通常では出てこない形や
筋の紹介としてだけの問題が増えてくる。
(対局で出てくることは稀)

レベルが上がると自分と相手の応手、
候補手の数が増えていきます。
候補手が増えても最終的に使う技は
どれも基本的な手筋に収まっていきます。

つまり、級位者〜初段レベルの問題を繰り返し解いて
内容を完璧にするだけで
実戦では五段格くらいの実力がついていきます。

4、『解ける≠実力』『知ってる=解ける』

本に大きく初段の詰碁、三段の詰碁と書いてあると
ついつい難しすぎるかな?
これは簡単すぎだな
と思ってしまいます。

しかし、根本的なことを忘れてはいけません。

囲碁は、知らない手筋は打てないことがほとんどです。
五段、六段、七段であろうと
見慣れない手筋や詰碁の問題なら
初段や二段の問題でも間違えます。

逆に、級位者でも知っていれば初段や二段の詰碁を
スラスラ解くことができます。

つまり、解ける=実力ではなく
知っている=解けるなのです。

そして、実力とは
『実力=実戦で打てる』
ということになります。
実戦は、全体に様々な石があり
どこが問題になるかわかりません。
余計な情報の中から必要な部分を見つけ出し
答えを出す力が実力なのです。

タイトルに書いてある棋力を鵜呑みにせず
ちょっと難しそうでもトライしてみましょう。

トライして1問でも答えを知った瞬間から
あなたの知識は増えていき
実力アップの第一歩を踏み出しているからです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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つかさ

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