ドラグナーの本分044_1

#05 テット、空に舞う(2)

 前回は、エレノアの暴挙によって地上から約150cmほど宙に浮いたわけだが、この回はネタ回ではない。これから本当に宙に浮いて空に舞うことになるのだ。
 ひとしきり遊んで満足したエレノア姫は、さて気を取り直してゴールドバードの捕獲準備だ。さすがにエレノアもそこまで子供ではない。準備を終えて、今回の狙いの地域に向けて出発。この辺の描写を始めると、再びシナリオが進まなくなりそうなので今回はカット。ネタに困ったら日常的な描写で間を埋める作戦。今は温存。

 ちなみに、出発時はエレノアはテットに乗らない。魔法力を無駄に消費させないためだ。いつもの任務とはいえ、何が起こるか分からないこともあり得るので、魔法力はセーブしておくに越したことはない。なのでエレノアとアッシュは徒歩で移動。先頭はテットが球体車輪を転がしながらしんがりを務める。
「オヤスイゴ用デス」
 ゴロゴロゴロゴロ。

 テットの体は、鉄でできているのか粘土でできているのかすらムスカ先生にも分からないような不思議な材質でできている。……多分、普通に金属なはずですが、変形可能という設定を残しておけば今後の話の膨らみに使えると企む作者。なので、若干変形可能なハズだ。。ただし、結構な魔法力を消費するので普段は変形しないらしい。まぁ、元があの形なので、大した物にはならないのだろう。ヒトデっぽくなるのかもしれない。陸上では役に立たないな。

 空中に浮遊する謎のペーターをアッシュが牽引しつつ30分ほど林の中を歩いて、ようやく目的地に到着。周囲は少し開けている。ここから先に小さな湖がある。水鳥たちが羽を休めている場所だ。お目当てのゴールドバードもきっとそこにいるに違いない。

 ペーターをロープでたぐり寄せるアッシュ。その間にエレノアは、羽織っていたマントを脱ぐ。ポンチョのような感じの長めのマント。そのうちマントをフル装備したエレノアを可描きます。多分。

 無事着陸したペーター。ペーター、大地に立つ、とちょっと地上高があるので、ここは素直に座ってもらおう。次の作業があるので。
 さて、エレノアがいつもの慣れた手つきでテットの頭を外す。あの部分は頭でいいのだろう。そしてペーターの鞍の両脇にあるホルダーにフックを取り付け、テットの取っ手の内側を通す。あの取っ手は耳に見えなくもないが。実用性重視でデザインしたらなぜか動物的になった不思議。

 ここで突然だが、テットの頭はペーターの首元にぶら下げられるのだ。なんてでかいネックレス。だが相手はペーターなので、そこまでまで違和感は……。

 あるね、うん。違和感だらけだ。謎の生物に謎の機械。まるで耳に紐を通されてつり下げられた謎のオブジェが今ここに誕生。なんだこの絵は?これだけ見ると謎すぎる。が、恐らく次回以降の話のつながりを見れば、きっとまともな絵に見えるはずだ。

「ペーター、そんじゃゆっくり上がってね。いつも通りそ~っとだよ、そ~と。でないとケーブルが切れちゃうからね」
 ペーターに話しかけるエレノア。ペーターは簡単な内容なら人の言葉を理解できる。
 魔法力を発動してゆっくりふわりと中に浮き始めるペーター。反重力魔法を発動させているので、羽ばたかずとも飛翔可能。ただ、大気中には風があるため、バランスを取るために羽を広げる。私もいつかペーターの背中に乗ってみたいと思った作者。ペーター、テット、いってらっしゃい。
 テットはお仕事モードになったのでおしゃべりはしないようだ。

 今日の更新はここまで。次回に続く。


読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊