ドラグナーの本分034_1

#00 コラム(2) ペーターの鞍

 今回もまたコラム回だ。エレノアにとってブーツと同じくらい重要なアイテム、それはペーターの鞍である。四つ足の動物以外に装備するそのアイテムのことを鞍と言っていいのか、またがらないのに鞍と言っていいのかわからないが、しかしそれ以外に何と呼べばいいのか。ドラゴン用装具と言ってもさっぱり何のことか分からない。やっぱり、鞍なのだろう。
 寝そべってはペーターと肌を触れ合わせる必要があるし、しかしながらゴールドバード捕獲時には立ち上がらなければならない。足は固定する必要があるが、ペーターの翼の動きを妨げてもいけない。落下防止のための取っ手も必要だが、適当に配置すると肘なんかにぶつかって不快この上ない。色々試行錯誤した末にできた物が、この鞍の形状のである。王立研究所の研究員もよく考えたものだ。デザインでもかなり苦労したとか。

 しかし、この鞍は、非常に描きにくい。構造物はそもそもデッサン力がないと破綻しやすいのだが、実際、初期のイラストでも苦労した割に構造表現が破綻していた。が、今回はきちんとデザインを組んだので、もう大丈夫。今回ご紹介する鞍はこんな感じ。

 U字上の両腕の先端部分には、ブーツを差し込む穴が設けられている。反対側の足は、ちょっとだけ前方に出した状態で足の甲をパイプ状の物に引っかけることができる。これで両足固定完了。片方の足を前方に出すことでバランスを取りやすくなる。両足を穴に入れると前後に振られたときに対処しきれない。後方へバランスが移ったときに踏ん張りにくい。

 おっとエレノアさん、今回はコラム回なので出てきちゃだめですよ。目立ちたがりなエレノア。擬似的なパースを効かせて描いてみた。ゆがみ方によっては美しいはずの物があまり美しく見えないということを知った作者。嘘パースは使いどころを見極めないとね。

 (エレノアさん、そこは取っ手の部分なので足で踏んではいけません)
「ハァ?足で踏んだくらいで壊れるなら、そんな物に命を預けて飛べるかっての!」
 まさに正論です。でも踏まないでください。手で握ったときに手が汚れますよ。

 エレノア乱入のハプニングがあったが、今回も装備のお話の回であった。

 今日の更新はここまで。次回に続く。


読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊