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イラストとキャラ絵とVRoid Studio

VRoid Studioの進化が想像以上に早い。最近のアップデートでポージング可能に。私はnoteに「記事」はほとんど書かないのだが、今回は情報提供ということで。

VRoid Studioに関してはグーグル検索すれば沢山出てくる。一言で言うと、

・無料かつ商用利用可能で、
・顔も髪の毛もポーズも編集できるキャラモデル。
・例えて言うなら「カスタマイズ可能かつ商用利用可能なMMDモデル」

先日のアップデートでポージングが可能となった。将来的には、当然ながら衣服の変更も可能になるはずだ。VRoid Studioの詳細な考察についてはこちら。

VRoid Studioに関しては、現状でもまだまだ発展途上な印象はぬぐえない。だが、確実に「使えるツールへのステップ」を踏んでいる。

将来的に、これを利用した作画系統が出来ると予感している。商用利用可能なんだから、オリキャラの下地として使えるし、そのままレンダリング+フィルタ+レタッチで1枚のキャラ絵にしてもいい。デッサン力不要論が完成する。なにせそれで1枚絵が仕上がるのだから。

もちろん、ダイナミックな絵や「3DCGを下絵にしない表現」については、やはり基礎力=デッサン力がものを言う。そして最後には表現力。この原則は変わらないだろう。だから安易にデッサン力は不要だとは言えない。3DCGが万能というレベルまでツール類が発達しない限り。

しかし、デッサン力は育てるのに数年単位でかかる。デッサン力なしでは作り得ない作品なら仕方ないが、現状、3DCGはどんどん活用されている。そこに立ち向かうのに3DCGを活用しないのはなかなかに厳しい選択だ。

これも予感でしかないのだが、絵に対する正しい立体造形の表現は3DCG+カメラのパース設定により、誰もが「デッサン的に正しい線画」を見慣れる時代になる。どういうことかというと、デッサンの乱れを誰でも容易に指摘し、修正を余儀なくされるしかも割とあっさりと簡単に言ってくれる時代になるような気がする。「え?下絵に3DCGモデル使ってないの?カメラのパース効果使ってないの?だからデッサン狂ってるんだよ」みたいな会話が当たり前になりそうで怖い。

(ただし、物理的に正しいデッサンが、印象的な絵になるとは限らないところが難しいのだが。頭の固い人が絵を評価すると個性が否定される傾向にある)

リリース元があのpixivだから

私もお世話になったイラスト投稿サイトの運営元がVRoid Studioを開発している、といえば絵師からのニーズに応えて作られていることは間違いない。

デメリットも危惧する。

それはハンコ絵化することだ。パラメータ設定以外の部分は誰が描いても一緒だから。結局、3DCGを直接的に使おうとすればするほど無個性化が進む一方、効率的な下地作りは可能なわけで、下地作りの工程と、変化を与えるための仕上げ工程との2つが主なワークフローになる気がする。

創作イラストの2極化か?

一つは、人間にしかかけない個性的なイラスト。私がnoteで愛するイラストたちだ。ぬくもりと個性と、人間性が溢れていて楽しい。

残りは、上記のようにハンコ絵化した美少女絵だろう。好き嫌いは別として、VRoid Studioの実用度に比例して増加すると予想する。

絵を描く「だけ」の時代から、絵を創る「こともできる」時代になる、ということをお伝えしたかった。

<記事はここまで、以下は駄文のメモ>

顔・体の作り込み練習をしない理由

私が3DCG練習で、あえて人体モデルの作り込みをせず、髪や小物作りに注力しているのは、こういった背景がある。すでにVRoid Studio以外でも人体モデルはすでにひな形があるのに、今後進化するであろうVRoid Studioの素体があるのに、わざわざ棒人形から作り上げる必要がない。
各部の長さの変更方法と、関節の修正方法、筋肉による凹凸の付け方、これさえ分かれば問題ないからだ。これはノウハウと言うよりも作業手順に近い。

顔周りの細かな立体も作らない理由もここにある。今の構想だと、顔は100%絵で描いて、顔の表面に貼り付けることでキャラを完成させようと思っている。表情は繊細なので今の技量でまぶたなどを立体化しても制御しきれる気がしない。

私なりのVRoid Studioの活用の仕方が見えてきた

この章は、将来的な希望的観測を含みます。ご了承ください。
VRoid Studioの表情がかなり豊かになれば、VRoid Studio上で顔部分を創り、そのobjパーツをZbrushに移植すれば、顔をモデリングすることなしに顔が立体化される。しかも表情の制御がMMDのようにパラメータ制御なので自由だ。リセット一発で元に戻る。(ただし再移植は毎回必要)
絵を貼るにしてもVRoid Studioを使って立体表情にするにしても、Zbrushでゼロから創るノウハウは自分にとって必要ない。

顔の絵(表情)を描くのは画力がないので不安要素だったが、時代が味方してくれそうだ。VRoid Studioで表情を作って、その正面スクショから画像化して成形すればいいじゃない。あるいは、それをベースにして加筆修正すればいい。眉、目、口の3パーツくらいなら、さすがにいじり込めば表現のコツぐらいは掴めるだろう、画力がなくても。色も付いているから、それこそポリゴンの顔にペタリと張って位置調整してOK。

個性的じゃないかもしれないが、万人受けする(自分も含む)程よくいい感じの「顔・表情」になることは間違いない安心感。

髪の表現力は難題

一方、髪のボリューム感や立体形状は、VRoid Studioが正式版になってもかなりの期間は細かなカスタマイズは無理だろう。(立体的な毛束に対するテクスチャの回り込みの制御と不自然さの回避が難しそう。板ポリゴンだから今はなんとかなっている模様。まさかの髪の毛束1つずつの編集が可能になるならば、話は別だが。そして実装はもちろん不可能ではないはず。

髪型が個性化の重要なポイントであることは間違いない。その造形のノウハウは大きな武器になると思っている。

髪と小物が作れれば、そのノウハウの合わせ技で服は作れる。あとはしわなどの細かな造形だが、MMDモデルでそれがなくてもキャラモデルで成立しているように、立体造形としては、今の私には不要だ。すっきりつるんとしていていい。

3DCGは作って楽しむ「こともできる」時代が来る

私も一時期、MMDムービー作りにハマっていたことがある。ここで3DCGの片鱗に触れたわけだが、手間がかかることも思い知った。

そして、MMDは全ては借り物。自分で作った物じゃないので、活用方法に制限が課される(商用利用不可、とかね。)かりそめの自由。その違和感。

VRoid Studioはそれを打破する可能性がある(もっとも、キャラをモデリングしたとしても、モーション、曲、背景は、やっぱり借り物だろうから、これもまた真の自由ではないのだが……。)

何にしても、キャラクターモデリングのワークフローを覆す可能性があるソフト、それがVRoid Studio。

読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊